春の香りのレビュー・感想・評価
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心に刻まれる作品であり、より多くの方に観て欲しい作品!
フィクションな要素が入っていたり、主人公のハルカが漫画を描くことが好きゆえの演出があっても、鑑賞後に重さを感じることは否めません。
ただ、その重さを感じるストーリーの中に、家族の絆や親子愛、姉妹愛がとても心に届き、クスッと笑えたり、微笑ましいシーンであったり、心がほっこりしたり、かなり心は揺さぶられますが、重いだけでない良い意味で心に刻まれる作品だと想います。
また、『命/生きること』『普通とは?』等、考えさせられる作品とも感じられたので、より多くの方に届くよう応援させて頂きたい作品。
笑いを大切にしよう
小学6年生の頃に脳腫瘍になり、普通の生活を送れなくなった漫画家になるのが夢のJKの話。
通信制の高校に転入し初めて登校した日、自分の描いているマンガの登場人物と同じ名前のイケメン君と出会い巻き起こっていくストーリー。
母親に送ってもらった不安な朝から一転、月に一度の登校が楽しみになったけれど、発作が起きるようになり、腫瘍の再発が発覚し…という展開だけれど、プロローグの部分でその後の様子をみせられているから、それ自体にはあまり揺さぶられないんだよね…。
ドラマとしては有りがちな話しではあるものの、実話ベースのフィクションということだし、若い子がこんな境遇に置かれる悲痛さはしっかり伝わってとても良かったのだけれどね。
闘病中の苦しさ辛さだけでなく、生きることの素晴らしさ、生きるとはど...
家族とヒーローの存在が大事
よくある闘病ラブストーリーだと思ってたら違った。ハルカはタクミに病気のことを一切知らせず、タクミが介入することもない。てか、タクミは存在したのか?最初から最後まで全て妄想の可能性もありますよね。ハルカは家族にタクミの存在を知らせないし、寝言で「タクミ…シュークリーム」って言ってても"タクミ"を聞き取ってないんですよね。
タクミ、腕に傷があるのに普通に半袖着てるの気になった。まあ気にせずに半袖着る人もいるけどさすがに居酒屋バイトは隠してって言われますよ…(当事者)
姉の葛藤も、家族に病気の人がいるリアルを描いていてよかった。姉が親に「面倒臭いと思ったことない!?」って言って、親が何も言わなかったのもよかった。姉はまだしも親は子に生を与えた人として泣き言を言ってはいけないと思う。私なら確実に親に「じゃあなんで産んだの?産まなきゃ苦しまずに済んだのに!」って言ってしまうね。
ハルカが、腫瘍が原因で本人の意図ではない自傷行為をしてしまう場面。「ハルカがあんなこと…」みたいに両親に言われてたけど、一種の自衛本能なのかなとも思った(病気のこと詳しくないからなんとも言えないけど)「死にたくない」と死の恐怖に怯えながら死ぬより、「死にたい」って思いながら死ぬ方がマシだと思うし。誰にも共感してもらえないけど、もし私が不治の病にかかったら「死にたい」って思えるようになりたい。「生きたい」って思いながら死ぬことほど残酷なことってないと思う。
実話を基にした作品でハルカが実在するんだから、失禁シーンはいらないと思う。『1リットルの涙』でもあったけど、年頃の女の子がそういった場面を描かれるの本人が望んでると思う?伏線になってるわけでもないし必要性を感じない。作り手のエゴだと思う。
この映画で学んだことは、「物忘れがひどくなったら病院へ行こう」「物が二重に見えて掴めなくなったら病院へ行こう」ですね。脳の病気って本当に怖い。
キャスティングは素晴らしかった。主演の子は初めて見たけどオーディションで勝ち抜いたんですね。顔は飯豊まりえ系の美人なのに、"よくいる普通の女の子"感がよかった。佐藤新くんは、漫画好きな女の子が夢見るようなイケメンがそのまま三次元になったみたいな感じでよかった。
主題歌も和っぽい曲調で、柔らかくて春を感じさせる曲がマッチしていました。
命の大切さ家族の大切さ
「生きててよかった」終始、涙が止まらない
実話を基にしたフィクションとのことで、悲しい結末であろうことは分か...
舞台挨拶付き上映で観ました
IMP.佐藤新くんが出演するきっかけでこの映画を知りました。すぐに原作本も取り寄せて読みました。
公開を楽しみに待っていましたが、命を題材とする作品という事で、観ることをすこし躊躇っていました。それは私も今までに何度も手術室に向かう娘を見送った経験があり、辛い記憶が蘇ってくるのではないかと恐れてしまったからです。
この映画がもしノンフィクションにこだわったものだったら、もしかしたら辛くて最後まで観ることは出来なかったかもしれません。しかし、「初恋をプレゼントする」と監督が仰っていたように、巧くんを通して描かれるフィクションが春香さんの伝えたかった、生きたいという想いや、生きた証をより美しく伝えてくれました。
どうしても苦しく涙が溢れるシーンはありますが、それでも改めて今自分が生きて、家族が生きてくれている事に感謝の気持ちが湧き上がってくる素敵な映画でした。
公開地域が増えて、もっとたくさんの人が観ることができますように。
涙活映画の新しい名作の誕生!
非常に感動しました。心が震える映画でした。
その最大の理由は、やはり主人公の春香を演じた美咲姫さんの素晴らしい演技でした。
映画女優という名に相応しい、実に堂々たる姿で、難しい役どころを見事に体現していました。
そして、映画のロケ地となった江南市という街並みのどこかノスタルジックだけども、誰の心の中にでもあるような田舎の風景が映画の内容と見事にマッチしていて、そこにも非常に心が動かされました。
ベタベタなイケメン高校生との出会いのシーンなんかも、それがむしろベターな感じで、今時感は皆無ですが、懐かしい味わいを感じました。
あとは、櫻井淳子さんの表情が素晴らしかったですね!役者の演技を見る映画かもしれないです。桜という日本を象徴する花も実に美しく撮影されていますし、泣ける映画の新しい名作の誕生かなと思いました。
ぜひ、多くの人に鑑賞してほしい映画です。
鑑賞後の景色が変わる映画
涙が止まりません
映画の冒頭シーンから、心をぐっと掴まれました。
「桜の樹の下には死体が埋まっている……それって、誰が言ったんだっけ?」
「でも、毎年思い出してくれるだけで幸せだ……」。
この言葉が象徴するように、この作品を通じて、春香ちゃんの想いが多くの人の心に届き、ふとした瞬間に彼女を思い出せる――そんな作品になっていると感じました。本当に素敵な映画でした。
闘病をテーマにしている映画ということで、重い内容を想像していましたが、前半は春香ちゃんの恋を中心に描かれていて、心温まる雰囲気がありました。その一方で、後半の病気が再発してからの展開がとても辛く、胸に深く響くものがありました。
「本当はめんどくさい!」とストレスに耐えきれず叫ぶお姉さんの姿、発作による自傷行為、そしてそれを必死に受け止め、全力で向き合おうとする母と父――それぞれの葛藤がリアルに描かれていて、とても印象に残りました。
私たちの社会では、毎日のように自殺に関する悲しいニュースが流れています。しかし、この映画を通して伝わるのは、「生きたくても生きられない人がいる」という現実、そして何気ない日常がどれだけ幸せなことかということです。命の尊さ、そして「今、生きているだけで幸せなんだ」と感じられる大切な気持ちを、改めて思い出させてくれる映画でした。
ぜひ、多くの方にこの作品を観ていただきたいです。そして、この映画が一人でも多くの心に届くことを願っています。
こちらの試写会にて観賞
映画「春の香り」の試写会に行ってきました
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