「途中寝たけど問題ないだろ」チャチャ Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
途中寝たけど問題ないだろ
モノローグ連発だよ。驚くね。しかもストーリーにそこまで効いてない。モノローグ内容をどうにかして描いてくのがドラマなんじゃないのかって気がするね。
それで伊藤万理華が中川大志の部屋にいくんだけど、この部屋はお洒落なのかどうなのか。ビールケース重ねて天板のせてテーブル作るって、数十年前には「かっこいー!」って感じだよね。いまどうなの。一回りしてカッコイイのかな。かっこいい気もするんだよね。でも実際にやったらドン引きされる気はしたの。
だいたい全編にわたってこんな感じなんだよね。「何歳くらいの人が作ったんだろう」って感じで、数十年前なら間違いなくカッコイイって言われてたエピソードが続くの。
それで話がかなり進んだところで、四階の英会話学校の講師が出てくるんだよね。ここで設定足すのかっていう。最初からやっとけよ。そして実は中川大志は英会話学校講師が好きで、その彼氏を拉致ってたのかな、ここ寝てたから分かんないけど。
この辺って「繰り返す7月◯日」でやってくんだよね。企画段階で「《カメ止め!》みたいな新しい構造が良いですね」ってまだ言ってる人がいたのかな。『実はこうでした』はさすがに飽きたよ。
そして「おいおい、みんな死んじゃうんじゃないの」って展開になるんだけど、中川大志がサイコパスっぽいね。サイコパスに犯罪やらせるとつまんないんだよ。作者の都合の良いように事件起こしてくれるからね。動機は「あの人サイコパスだから」で誤魔化せちゃうし。
それでまあ終わりかなと思うと、最後に電柱しゃべったりポストがしゃべったりひまわりの写真がしゃべったりするね。「菜乃華ちゃんにしゃべってもらおう」ってことかも知れないけど、そこまでして出演させなくても。
で、終わるぐらいになって「そういえば監督、酒井麻衣さんだった」って思い出したの。《恋を知らない僕たちは》は地に足が付いた話で面白かったけど、本作は元のテイストだったね。酒井麻衣に好きに作品つくらせたら、これ系の作品になるってことだな。
作品のできが良いかと言われたら、微妙な線だと思ってるんだけど、次も酒井監督の作品は観ちゃうな多分。