流麻溝十五号のレビュー・感想・評価
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上がアカと言えばアカ
1953年台湾東部沖の緑島(旧)火焼島)にあった思想改造施設、新生訓導処の話。
政治犯と認定された女性たちが上陸し収監される様子から始まり、強制労働と処内での人権を無視した反共強要とその中で生きる姿や抗う姿をみせていく。
かなり厳しい施設だし、どこまで事実かわからないけれど、命の危機までは考えていないのか、収監者社たちは思想を曲げず、媚びぬ退かぬ省みぬだったんですね。
まあ、署名しても帰れる確約はないですからね…。
哀しい歴史の一部を描いたフィクションで、それなりに見応えはあったけれど、主人公の境遇が比較的温くて、映画としてはイマイチ盛り上がりに欠けたかな。
1953年 台湾、白色テロ・政治的弾圧で投獄された人々の、離島監獄...
1953年 台湾、白色テロ・政治的弾圧で投獄された人々の、離島監獄での模様。
言動が微妙だと、思想犯の烙印を押され、とりあえず投獄され。
自分の言葉で何かを言うことが困難だった頃。
離島に居ても、自ら考えることをやめない、芯の強さ。
ここ数十年、じかに接する台湾(観光やら取引先やら)では、
明るくて温和で、自律していて、良い印象ばかりですが
過去のことに触れる場面は、あまり多くなく。日本や各国もそうであるように。
黒い部分も直視した映像にしたところ、それを隠さず公開できるところ、ただ拍手を。
学びと含蓄の多い、すごい映像記録でした。
(一点だけ、作品ではなく劇場に減点を… 隣室からであろう爆音や振動が、本作品の展開と関係のないところで、響きわたってきました。大規模シネコンではありがちですが。
このような音響の不完全さも合わせて、大規模シネコンよりも、ミニシアター向けの作品だとは思います。)
事実と人間を知るための映画
台湾の白色テロ(国家が国民を思想犯に仕立て上げ弾圧する)については『返校』という佳作があったが、女性の囚人を描いた映画はなかった。今でこそ観光地として楽しい台湾に、こんな歴史があったとは。知らなかったことを知れる映画としてお勧め。
また、苦難にどのように立ち向かうのか、さまざまな人間性が見えて考えさせられる。
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