劇場公開日 2024年7月26日

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流麻溝十五号のレビュー・感想・評価

全25件中、1~20件目を表示

5.0人はいかに強い存在なのか、ということ

2024年8月31日
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鑑賞方法:映画館

台湾の白色テロの時代、政治犯が収容されていた孤島を舞台。冒頭、上下逆の映像から始まる。拷問でつるされている人の目線だ。異様な絶海の孤島で隔離された若い女性たちの過酷な暮らしを見つめた作品だ。
台湾映画には白色テロ時代を描いた作品はいくつかある。『牯嶺街少年殺人事件』など名作がこぞって取り上げた時代でもある。本作は、日本統治時代の名残も感じさせる仕掛けが随所に施されている。主人公の一人の女性は、杏子と日本名で呼ばれることがある。その他、日本語を介する女性も登場するなど、台湾の辿ってきた複雑な歴史が使用される言語からも浮かび上がるようになっている。
収監されている女性には様々な立場がある。元看護士、学生、大陸本土からやってきて妹を守るために自ら名乗り出た人など。女性の看守は途中で彼女たちへの理解を示しもするが、過酷な日常は終わりが見えない。しかし、希望と人の善良さを見失わない映画でもある。大変力強い映画だった。こういう作品を作れるパワーがある台湾映画界は素晴らしいと思う。

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杉本穂高

4.0半世紀前の言論・思想統制の悲話を今描く意義

2024年7月29日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

悲しい

怖い

台湾の独裁政権が言論弾圧し密告も奨励していた白色テロ時代(1947~1987年)を扱った映画として、比較的最近では2021年に日本公開された「返校 言葉が消えた日」もあった。暗い時代を真摯なドラマやサスペンスとしてではなく、超現実的なホラー作品としてエンタメ化した姿勢に驚かされたが、この「流麻溝十五号」は流刑地の島に送られた女性政治犯たちを描くシリアスなヒューマンドラマだ。

劇中で話される言語の違いが、字幕では独特の括弧使いで区別されている。北京語、日本語・英語は括弧なし、台湾(ホーロー)語は〈 〉、台湾客家語・原住民族の各言葉などは[ ]という具合。プレス資料にはこんな説明もある。「映画内で描く1950年代は、中華民国に統治されていた時代なので公用語として、北京語を話すことが求められた。しかし、日常では台湾(ホーロー)語/台湾客家語/原住民族の各言語に加え、日本語も使用されていた」。使い分けの細かなニュアンスまで読み取るのは難しいが、囚人同士が私語で日本語で会話するシーンなどでは単純に親近感を覚えつつ、しかし日本統治時代からまだ10年もたっていない頃だからと複雑な思いもする。

実際に緑島の施設に収監されていた女性たち6人の証言をまとめたノンフィクション本が原作。彼女たちが語った過酷な体験を、周美玲(ゼロ・チョウ)監督が3人のキャラクターに集約して2022年に映画化した。驚かされるのは、製作を支援する募金活動により1200万台湾ドル(現在のレートで約5600万円)以上の資金が集まったことだ。白色テロ時代が終わってからすでに40年近く、記憶を風化させず若い世代に伝える映画の意義が、台湾の人々に広く共有されたのだろうと想像する。

悲しくも美しいラストシーンには、作り手たちの願いと祈りが込められているようで、胸が締めつけられる思いがした。

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高森 郁哉

4.0そこに女性もいた、ということ

2024年9月6日
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鑑賞方法:映画館

白日テロ時代を舞台に、政治犯として緑島に送られた女性囚たちを描く。確かに白日テロに限らず、社会運動が男性中心で描かれることは多い。そんななか様々な背景を持った女性囚たちの信念のため、それぞれの闘いと連携を描く。そんな映画が作られたことの意義を噛み締める。

時が経ち男性は緑島にいたことを世間に言うこともできたが、女性は過去が知られれば結婚も就職も難しくなるため言えなかったという。英題はUntold Herstory、“そこに女もいた”ことを語り継ごうとする制作者の意志を感じてに胸が熱くなる。

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A子

4.5古川琴音さんのドッペルゲンガー

2024年8月26日
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世界には自分にそっくりな人物が3人いるという。私はこの映画、ずっと主人公は古川さんが演じていると思っていた。なんならエンドロールでお名前があって日台合弁の国際映画だった、なんて結末さえ本気で思った。演技の上手い瓜二つの女優さんが同時代に存在するなんて。作品自体にも衝撃を受けた。日本にも馴染みの深い蒋介石の時代の台湾。全てが史実そのままではないことは知らされているがこんな恐怖政治の世の中が台湾に存在していたとは。

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なうなぱぱ

つい昨日のこと

2024年8月25日
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鑑賞方法:映画館

 蒋介石独裁政権時の言論弾圧・いわゆる白色テロを映画の時代背景として描いた台湾映画はこれまで幾つか観て来ましたが、その苛烈な暴力・虐殺をここまで直接描いた作品は初めてです。1949~1987年の戒厳令下、反共の旗印によりあらゆる自由な言論を封じた時代に、政治犯の教育・更生施設として設けられた緑島での女性収容者を描いた物語です。

 日本語・北京語・台湾語(2種類?)が交錯する台詞が複雑な台湾現代史を物語ります。1950~80年代の圧政は台湾国内の問題なのですが、日本植民地下の歴史を反映している事は否定できないでしょう。太平洋戦争が終わり、日本が去っても台湾の人々に自由は訪れなかったのです。韓国が軍事独裁に走ったのと似た構造です。

 台湾ではこの時代がどの様に現在語り伝えられているのでしょう。今の若い人達も関心と知識を持っているのかな。

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La Strada

5.0理不尽

2024年8月23日
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おそらく過去をさかのぼれば全ての国でそれは存在する、というより交通事故の貰い事故もそれに当たるが。
人間は動物、植物、昆虫と違う物と考えないほうがいい。人間も他の生き物と同じなのだ。

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ミスター

2.0②最初から、最後まで違和感ありアリ

2024年8月21日
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鑑賞方法:映画館

原作・過去作は未観ですが、台湾関係の社会派映画なので、見に行きました。

主人公や取り巻く全登場人物の外見が"残念級"です。
よく言えば、リアル的なのでしょうが。。。
特に主人公の杏子(きょうこ・ヒンツー)は、愛嬌もなく、"非常に残念級"なので。。。
唯一、ダンサーの女性が「化粧をすれば、きっとマシになるかもしれない」というお粗末なレベル
更に 輪をかけて、主人公たちの頭の中は "左翼思想" なので、感情移入ができません。
おまけに、ストーリーに メリハリがなく ド単調

台湾系の人(政治犯・知識人)は日本語を話し、大陸系の人(政治犯・管理者)は日本語を話せない事は、
鑑賞者にとって、各キャラクターの背負っている物を理解しやすく、判り良かった。

撮影や音響等は並みだが、作品展開と映画作りは
超低俗であり、原作を"かみ砕く"ことをせず
最初から 淡々と そのまま映像化したに過ぎず
小説と映画の土俵的な違いを、まるで理解が できていません。
こんな幼稚な 監督、脚本家、プロヂューサー等制作人全員は、
「映画学校」で、1から 学んだ方が良いでしょう。

内容は「国@党は糞!」ということで、
現代では、180度方針転換した政党ではあるが
"俚俗な政党"である事だけは よく伝わった。

現代日本を含め、どこの国でも「囚人は、名前やあだ名でよばれる事はなく、全員番号で呼ばれる」のが常ですから、
番号で呼ばれる事は、けして差別や嘲けているわけではありません。
むしろ 個人情報の保護です。
また、囚人に対しては、荷物や手紙も"常時検閲対象"であることは、同じく世界的な常識です。

この映画を観たら、映画「@田村事件」を観て欲しいが、
そのレビューは 運営側から削除されてしまったので。。。
某SNS 2024年2月4日で、読んでください。

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YAS!

3.0思想テロの話

2024年8月16日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

ほど、胸糞悪く無力感を覚えるものはない。加害者も被害者も頭でっかちで、自分の主張に囚われている。最後の「アイアンクロー」的演出すらそう感じる、獄中の産声だけはほろっとしたけど。
日本語混じりだと眠気が? 思想犯だと顔がキレイなのか、おさげのダンサーなんか浮く程美しい。
笑顔の写真にはどきっとしましたが、字、字、字のエンディングにはおかしくなりそう。

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トミー

4.5選択

2024年8月11日
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鑑賞方法:映画館

111本目。
このての作品を観る度に思うのは、あの状況下で迫られる選択は、どっちに転んでも間違ってないよなとは思う。
でもその中で、女ならではのみたいなのも感じたりもする。

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ひで

3.5日本語いっぱい

2024年8月3日
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鑑賞方法:映画館

どうしてあんなギリギリ崖っぷちの状況下でも人は自分以外の誰かをあんなにも思いやることが出来るんだろう。
そしてどうして一方ではあんなにも他人をいたぶる事が出来てしまうんだろう。思い遣るのも甚振るのも同じ『人』なのに……

その両極の人達の様子を実際の史実に基づいて紡がれた映画には心にズッシリくるものがある。快晴の土曜の早朝から観る映画のセレクトとしては最低だったかもだけど、でも映画としては素晴らしかった☺

技術力が上がっていろんな兵器が作られ、軍事戦略も高度化し、なんなら『対人戦』以外の方法で戦って決着をつけたらいいとすら思うのに、戦時中の人の『民度(か正しい言葉なのか?)』は今も昔も変わらない。人だけが時代の流れと成長の機会から取り残されてるような気がして残念😭

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らまんば

3.5反省

2024年8月2日
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鑑賞方法:映画館

重い。しんどい。救いがない。
が、忘れてはならないから、描く。
そこが日本と違う。だから逆転される。
過去の反省をしない国に未来はない。

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ぱんちょ

5.0こういった「負の遺産」について触れている点に好感が持てる

2024年8月1日
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今年277本目(合計1,369本目/今月(2024年8月度)2本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。

(前の作品 「仕置人DJ」→この作品「流麻溝十五号」→次の作品「俺のヒーローアカデミア(明日予定)」)

 台湾映画で、実際に台湾でおきた思想弾圧事件を着眼点とした実話ものです。この点は最初に示されます。

 この点、思想弾圧というものでは日本ではたとえば治安維持法があったし、韓国にも似た事情はあったし、何なら各国どこでも歴史をたどればそうした法律やそれをもとにした事件はだいたいあるものですが、台湾についてこの事件を明確に取り上げている点についてはよかった点でしょう。

 ただ映画として見たとき、どうしても娯楽性を映画に求める立場からでは推せる映画とはやはり言い難いので、観る観ないが極端に分かれるのかなといったところです。こうした問題提起型の映画は概してそうなりやすいですが、それはもうしょうがないといったところです。

 翻って日本を見ると、治安維持法のもとでの思想弾圧は中学教科書の歴史レベルですし、戦後の混乱期でもいわゆるハンセン病隔離問題や、先の最高裁判例のいわゆる強制不妊など、いろいろベクトルの向きは違ってもやはり「とりあげるべき点」は多いものの、日本では「いろいろな事情で」とりあげられることは少なく(一方、ミニシアターではよくとりあげられる)、ここは国民性ないし考え方の違いなのかなといったところです。

 日本とは韓国と同じかそれに準じるほどに近い関係にありまた友好国でもある台湾ですが、その台湾で実際におきた思想弾圧について触れていた点についてはとても良かったところです。こうした「考えさせるタイプの映画」が増えるとよいなと思います。

 なお、この当時の台湾の事情や歴史事情についてある程度通じていないと(前日に公式サイトを見るだけでも違う)理解がかなりかわるので注意です。

 採点に関しては特段気になる点までなかったので(パンフ売り切れが残念)フルスコアです。

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 (参考/減点なし/「共産主義に抗う(あらがう。「戦う」と同じ)」はどう表記するか)

 ・ この映画は台湾映画ですが、日本でも日本を紹介する映画等が文化庁等公的行政機関から無料公開されているのと同じように、台湾にもそれに相当する行政機関からこの映画は推薦枠扱いで最初の30分ほどがみられます。台湾語(中国語?)と英語の2言語併記です。

 映画内で最初のほうに出てくる「共産主義に抗う」という部分は、台湾公式サイトの表記では 「戦う」の意味で fight against が使われています。一方、辞書にはfight with が載っていることがしばしばあります。実はこれだけで「○○と戦う」(○○は交戦対象)という意味がありますが、前置詞withには「付帯」の意味があり、「○○と一緒に(他の勢力と)戦う」の意味にもとらえかねないので、「○○と戦う」(この部分は交戦対象)という場合、その「意味のまぎれ」を消すため、あえて fight against を用いる場合があります(意味を一意にするためのものであり、厳密には前置詞誤用にあたるが、趣旨として理解できるものであり、この点は理解できる範囲)。台湾公式サイトで fight against になっているのはこの事情です(「共産党と一緒になって誰かと戦う」では意味が破綻してしまう)。
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yukispica

4.0白い時代の台湾の黒い部分

2024年8月1日
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鑑賞方法:映画館

2022年。ゼロ・チョウ監督。朝鮮戦争終結時の台湾は「白色テロ」の真っ最中。思想犯として孤島の施設に連行された女性たちの生きざまを描く。学校新聞を書いていただけの純粋な高校生、個人の信念を貫く看護師、何としてでも生き残って妹に会いたいダンサー。思想的立場がまったく異なるなか、中国語、台湾語、日本語が入り交じる施設で国家への忠誠を求められていく。
共産主義の中国が一方にあり、自由主義のアメリカが他方にある。そうしたなかで、権威主義的な共産主義から逃れて、蒋介石の権威主義的な自由主義が行き過ぎてしまった時代。この歴史の暗部を女性の立場から描く。
こういう時代を経ているので、現代の台湾で民主主義的な制度が根付くのかもしれないなあと漠然と思う。「権威」への警戒心の強さ。
映画としては映像も展開もいまひとつキレがない。映画表現としてよりも主張伝達の手段としての色合いが濃い作品。

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文字読み

3.0台湾の古川琴音と片岡礼子

2024年8月1日
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ともさかりえもいたかな?
台湾の戦後の白色恐怖。
緑島流麻溝の収容所(新生訓導処)の話。1953年の設定。
部隊長が···松尾諭みたいだった。
台湾映画っぽくなかった。

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カールⅢ世

3.0白色テロ

2024年7月31日
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眠かった…

白色テロと呼ばれた政治弾圧、この白色テロの被害者達の口述を集めた本が原作だそうですが、もちろん読んでおりません。

台湾の歴史に詳しくないのと、映画が分かりずらいので、感情移入できず、あまり入ってこなかった。

楽しみにしてたんだけどガッカリ、期待ハズレ(笑)

描かれている時代が1953年で、日本統治下を生きた設定でしょう、日本語を話す人や日本名を持つ人も出てきます。

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RAIN DOG

3.5もっと知りたい台湾哀史

2024年7月31日
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悲しい

ほんの40数年前まで軍政であった台湾の、苛烈な思想統制の実態を史実に基づいて描いた本作。いやー、力作だね。
しかし右も左も弾圧の態様は同じだなーと思った。此方、中国国民党による反共思想改造のありようと、方や例えば『ラストエンペラー』に見る中国共産党による反動思想改造の収容所のありようがだ。大声で折伏を迫る役人のツルテカ顔が、むっちゃ憎たらしくて、これ同じ役者じゃないかと思ったよ。
清から割譲され、明治日本による統治に抗した霧社事件は『セデック・バレ』2部作に詳しいが、この蹂躙され続け独立を幾度も阻まれた台湾の歴史をもっと知りたいと思った。
一つの中国、それは巨大な権力の戯言。
プーチンの横暴も然り。
ローカルのローカルによるローカルのための平和な自治こそ尊ぶべき。政治腐敗を監視し抑止するシステムをいかに築くか。人類の叡智がそこに注がれることを願う。

(241104追記)その後、台湾近現代史に関する本をいろいろ読んで、台湾の複雑なアイデンティティーにも及ばずながら理解を深めた。文章多めのマンガ『台湾の少年』(岩波書店・全4巻)は、緑島収容所に収監された白色テロ被害者の刮目すべき生涯を描いて圧巻である。ぜひご一読を。

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くーにー62

2.5社会的価値と面白さは別物ってこと

2024年7月31日
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ある思想を持つことを犯罪とする。そんな法律がまかり通る時代があった。宗教や社会主義・共産主義が主にその対象となってきたが、とんでもない社会体制だ。本作は、中国が社会主義化して数年という時代の台湾が舞台で行われた思想的弾圧が描かれる。
「白色テロ」と呼ばれる思想的弾圧が愚かで酷い政策であることは確かだ。そのことを訴えたい気持ちはわかるし、その酷さはちゃんと伝わった。後で調べて初めて知ったが、この当時に出された戒厳令は1987年まで続いたらしい。結構長い間戒厳令が続いていたってことに驚く。
時代背景や歴史的な事実について知らないことが多いから戸惑うことも多い。複数の言語が使われたり、ここに行くとこういう意味があるってことがわかりづらい。それだけじゃなくて登場する主要な3人の行動で、すんなり受け入れられないシーンがいくつかあった。後で見たら複数の人の証言を合わせて作った話らしい。なんとなくしっくりこないのも納得した。
これは現代社会でぬるま湯の生活を送っている人間だから感じる意見かもしれないが、看守たちに反抗する人たちの行動が稚拙に思えてしまう。そこでそこまで反抗することの意味がどこまであるのか疑問に感じるのだ。でも実際あんな仕打ちを続けられたら我慢できずに反抗してしまうのかもしれない。どんな意味があるかなんて関係ないのかも。
題材としての重要度やテーマの重さとか、考えさせられる映画としての価値は高いのだが、映画としての面白さはやや不足していると感じた。当然泣けなかった。

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kenshuchu

2.5テーマは良いはずなのに、 なんか比較的さくっと終わったきがする 何...

2024年7月30日
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テーマは良いはずなのに、

なんか比較的さくっと終わったきがする

何かがダメ

脚本? キャラの作り込み?

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jung

4.5台湾映画

2024年7月28日
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悲しい

思想の自由は大事だと思わされる映画でした。とても良かった

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陸恵

3.0【”危険は力を齎す。そして弾圧で人の輝きは消せない!”第二次世界大戦後、台湾で行われていた愚かしき思想統制「白色テロ」の中、政治犯として拘留されていた人々の過酷な闘いを描く作品。】

2024年7月28日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

難しい

■日本統治時代が終わり、1949年中国共産党との戦いに敗れた蒋介石が開いた台湾国民政府による、恐怖政治下で戒厳令が敷かれていた時代「白色テロ」。
 台湾南東岸に位置する緑島。
 この島には30年以上もの間、政治犯収容を目的とした教育施設と監獄が置かれていた。
 思想改造及び再教育を目的とした「新生訓導処」は1951年から1970年まで設置され、収監された人々は名前でなく番号で管理されていた。

◆感想

・映画タイトルの”流麻溝十五號”は、資料によると今作で描かれる女性達が収容されていた場所の住所だそうである。

■物語の展開は、やや粗いが身に覚えがない思想犯として捕らえられた、高校生の杏子、リーダー的存在の看護師でもある巌水、所長の愛人になりながらも、残された妹を助けるために過ごすダンサーの陳を軸に淡々と進む。

・資料の少ない「白色テロ」時代における台湾の方々の状況だが、申し訳ないが高校生の杏子、リーダー的存在の看護師でもある巌水、ダンサーの陳の姿が断片的に描かれているために、イマイチストーリーが分かりにくいのである。

・絵柄も全体的に暗く、(意図的かな?)その中でダンサーの陳が纏う真紅のドレスは印象的なのだが、そこからもう一歩先が踏み込めていない気がするのである。

■一番印象的だったのは、台湾の収容所に送り返される(という事は死が近い)、巌水が顔写真を撮られる時に、笑顔を作るワンショットである。
 そして、エンドロールで映される恐らく政治犯として処刑されたと思われる人々の写真が笑顔で映っていた事には、彼らの想いが残されていると感じたな。

<更にエンドクレジットでは、この一連の処分を認めた蒋介石のサインが入った書類が映され”一人の人間の人間の決断で・・。”と言うコメントは重かったな。
 現在の日台中の微妙な関係の中、この作品を公開まで漕ぎつけた周美玲監督やスタッフの頑張りには敬服するが、故にもう少し演出や、脚本を練って欲しかったな、と思った作品である。>

■白色テロを描いた作品としては名作「非情都市」や同じく名作「牯嶺街少年殺人事件」があるが、個人的にはホラーでもある「返校 言葉が消えた日」もお勧めである。

<2024年7月28日 刈谷日劇にて鑑賞>

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NOBU