劇場公開日 2025年2月8日

「瓢箪から駒」雨ニモマケズ 鶏さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0瓢箪から駒

2025年2月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

K's cinemaで上映されている「みんな笑え」を観に行くつもりでネットでチケットを買おうとすると、ラスト1枚。このチケットを早速購入。大人気だな~と思いつつ劇場に行くと、ロビーはかなりの大混雑。ところが・・・

なんと、「みんな笑え」のチケットを買ったつもりが、間違えて「雨ニモマケズ」のチケットを買っていたことに気付いて茫然。「みんな笑え」は前の時間帯の上映でした。何という大失敗。

でもせっかく買ったチケットを無駄にしてはと思い、気を取り直して本作を鑑賞しました。

そんな訳でどんな作品なのか全く知らぬままの鑑賞となりましたが、序盤カメラがグラつき過ぎて、正直酔いました。鑑賞後の飯塚監督らによる舞台挨拶でのご説明によると、開始40分後くらいにようやく出て来るタイトルバックまではワンカットで撮影していたとのことで、きっとハンディカメラで撮影していたためにあのグラつきがあったんだと合点が行きました。確かに臨場感とか話の連続性を演出するという目論見があったのではないかと推察しますが、それにしてもグラつき過ぎじゃないかなと感じたところでした。

お話自体は、ゴスペルの市民コンサートに参加する人達の群像劇で、参加者それぞれの物語をオムニバス的に綴っており、ユーモアありスカッと感あり感動ありと盛りだくさんで、中々面白いものでした。またキャラ設定も丁寧に行われていて、見ごたえがありました。

さらに後半のコンサート部分はかなり本格的で、こちらも聞きごたえがたっぷり。後半はカメラワークも普通になり、まともに見られるようになったのも落ち着きました。舞台挨拶における飯塚監督のお話によると、映画にゴスペルを入れ込んだ訳ではなく、逆にゴスペルを題材にした映画を創ろうとされたとのことで、その思いが伝わってくる後半でした。そういう意味で、前半のカメラのグラつきがちょっと残念ではありました。

当初の目的と全く異なる作品を観ることになりましたが、瓢箪から駒と言える結果であり、本作の評価は★3.2とします。

鶏