「まるに まるをあげられない!」まる The silk skyさんの映画レビュー(感想・評価)
まるに まるをあげられない!
良く働くアリ、普通に働くアリ、ずっとサボってるアリ・・・
仕事が出来る8割と、サボってる2割・・・
評価も同じなのかも知れないね。そう言いたいのか。
分かる奴8割で、わかんねー奴2割なのか。またはその逆か。
今日、「まる」をみたのよ。特に期待は全くしていなかったが、荻上さんの最新作だったので足を運んだ次第。
毎作楽しみにして鑑賞しております。
今作は堂本剛さん主演だった。彼が主役の作品観たのは 映画”金田一少年の事件簿” 以来だったかも知れない。
荻上さんの作品には、いつも一定の掟みたいな物を感じているのだが、
今作は凡人と才能なのかな。どんなけ努力しても実らない人と、極めて同じ事をしても本人には決して成れない人だろうか。しかしそれらの結果は
初めと終わりが同じ地点。円相だと説いていると思う。
そう思うと かなり宗教的思想で深いと思う。
法隆寺は誰が建てたか知ってる? コレとよく似て
大阪城は誰が建てたか知ってる?
正解は”大工さん” (*´ω`*) っていうトンチあるけど、
寺は聖徳太子、城は豊臣秀吉、て言う事になってる。
映画や、アニメなんかも 監督名で失敗しても成功しても
代表で出ちゃうけど、
本当は数知れない人達が手掛けて作品は完成されている。
この作品も スキきらいで 荻上さん~とは言い難いのかも知れないね。
ただ率直な感想は、今まで醸し出ていた独特感が味わえなかった・・・
感じが少ししましたね。
流れ展開もそうなのですが、演出の甘さをちょっと感じましたわ。
監督・脚本:荻上直子さん
-------豪華な俳優陣たち
沢田:堂本剛さん
横山:綾野剛さん (剛繋がりなのか?)
モ-:森崎ウィンさん
矢島:吉岡里帆さん
若草萌子:小林聡美さん
古道具屋:片桐はいりさん
土屋:早乙女太一さん
田中:戸塚純貴さん
秋元:吉田鋼太郎さん
先生:柄本明さん
大家:濱田マリさん
吉村:おいでやす小田さん
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(気になった事)
・沢田の表情が終始落ち着いている点。人として考えると喜怒哀楽感が無さすぎ。
その点を横山がカバ-しているのだろうか。
・矢島の沢田への見つめるモーションがちょっと異常かも。目に手で丸を作って覗く姿は演劇っぽい表現からなのか。技と切れがちょっと感じられない。
・先生の存在。ここは深い意味を少し感じた。
人生を誘う役目を現わすとこうなのかも知れない。
・円相、今回この表現で全部を通す。芸術てのは正直コワイw。
(良かった所)
・片言の日本語で接客するモ-が 日本人客にバカにされているのをみて
沢田が謝る所。ここの視点は良いかな。
・沢田の”僕は例え2割の凡人で有ったとしても、ずっと絵を描き続ける側に居たいんだよ~” ココの涙流して言う所が 総て。非常に良かった。
・自分の書きたい物への評価と、他者の期待で書かされるモノの対比。
どんな絵でも丸を描けば評価なのか。その絵に ”くそ食らえ” 的なパンチ。
これらを通して非常に感じた事は、監督のもがきや苦しみを悟った次第。
毎作 注目作で在り続けるのは難しい・・・そう感じた。
それでも・・・夕景の中に 一つのまん丸の陽が中心にあるのだ!
最初の絵は陽があったが、最後の絵は無かったと思う。
そして沢田がその世界を自転車で駆け抜けて行く~。
ご興味ある方は
劇場へ!!