「まるで禅問答。メッセージ性が強い。面白かったけど、僕はもっと娯楽性があるコメディを期待してたので、思ってたのと違ってチョッピリ残念。」まる マサヒロさんの映画レビュー(感想・評価)
まるで禅問答。メッセージ性が強い。面白かったけど、僕はもっと娯楽性があるコメディを期待してたので、思ってたのと違ってチョッピリ残念。
冒頭いきなり、そして途中何度も繰り返し「ヘーケ物語」の諸行無常が朗読される。仏教国ミャンマーから来たコンビニの先輩も「無常」とか言い出す。
今思うと結局この映画の主張、メッセージは無常だったのかもしれない。
確か「ホージョーキ」と「トゼンソウ」が言いたかった事もおんなしだったような気がするが、違ったかもしんない。
サワダが先生(榎本明さん)の茶室で禅問答みたいのを始めた時には、サッサと出家して修行し、勝手に悟りでも開けと思った。
沢田はこだわりが少なく、強く自己主張することも控え目だ。自分が思ってる事をうまく伝えられなかったり、口べただったりして、誤解を解けなかったりする。
それは沢田の性格で個性だからイイもワルイもない。
だけど、それを見ている僕はイライラするし、矢島(吉岡里帆さん)はプンプンする。
吉岡里帆さんは、ドラマや映画、CMで僕が見てきたのと違った雰囲気だったので、鑑賞後にポスターで名前を見るまで気付かなかった。なんかすごく損した気分だ、チキショー (^^)
ちなみに、グ~タラでおチャラケな横山が、いつもシリアスな役の綾野剛さんだったことにも気付かず、ポスター見て初めて知った。
この横山が蹴破った壁の穴、もしかしたら何かを象徴するメッセージで、終盤、サワダが破った青い円相図の穴と何か相関してるのかもしれない。
だけど、澤田が衝動的に破った青い円相図の穴が、さも芸術的な意味があって意図的に開けられた穴だと勝手に解釈されて展示されてるのを見ると、横山が蹴破った壁の穴に意味があると思うのも考え過ぎなのかもしれない。
もちろん作者が意図していなかった事を勝手に深堀りしたり、作者と全く正反対の解釈をするのは自由だとは思う。いわば落語のコンニャク問答ではある (^^)
あと、笑えたセリフは片桐はいりさんの「うちは質屋じゃない」