マミー

劇場公開日:2024年8月3日

解説・あらすじ

1998年に日本中を騒然とさせた和歌山毒物カレー事件を多角的に検証したドキュメンタリー。

1998年7月、夏祭りで提供されたカレーに猛毒のヒ素が混入し、67人がヒ素中毒を発症、小学生を含む4人が死亡する事件が起こった。犯人と目されたのは近所に住む林眞須美で、凄惨な事件にマスコミ取材は過熱を極めた。彼女は容疑を否認しており、2009年に最高裁で死刑が確定した後も獄中から無実を訴え続けている。

最高裁判決に異議を唱える本作では、当時の目撃証言や科学鑑定への反証を試み、保険金詐欺事件との関係を読み解いていく。さらに、眞須美の夫・健治が自ら働いた保険金詐欺の実態を語り、確定死刑囚の息子として生きてきた浩次(仮名)が、母の無実を信じるようになった胸の内を明かす。

監督は、「不登校がやってきた」シリーズなどテレビのドキュメンタリー番組を中心に手がけてきた二村真弘。

2024年製作/119分/日本
配給:東風
劇場公開日:2024年8月3日

スタッフ・キャスト

監督
二村真弘
プロデューサー
石川朋子
植山英美
撮影
高野大樹
佐藤洋祐
オンライン編集
池田聡
整音
富永憲一
音響効果
増子彰
音楽
関島種彦
工藤遥
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映画レビュー

3.5 「空気」の支配とドキュメンタリーの臨界点

2024年8月15日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

難しい

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マユキ

2.0 真に冤罪の告発が狙いなら

2025年9月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

死刑囚の夫が保険金詐欺のカラクリを悪びれもせず話すくだりや、監督自身の逮捕を挿入するのはなぜか
それは観る者に先入観の疑義を挟ませる悪手でしかないし、いわば興味本位で冤罪作りに加担したメディアやそれに乗っかった人々と何が違うのか

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p.h.o.e.

1.5 林健治氏の強烈なキャラクターに翻弄された監督

2025年8月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

和歌山毒カレー事件の犯人とされた林真須美死刑囚と、彼女の冤罪を信じて活動する家族とその周辺を取材したドキュメンタリー。
映画を観た人がすぐに感じるのは、彼女の夫であり、主人公の父である健治氏の非常に個性的で強烈なキャラクターであろう。う〜ん、正直言って彼の心情を理解し、味方をして行こうと思う人はあまり多くないのではないかと思う。あくまでも個人の感想であるが。
映画の前半はジャーナリストや弁護士、材料分析?の大学教授がそれぞれの立場から、林真須美死刑囚の裁判や鑑定に対して疑問をぶつけていく。筋道を立てて真相を解明しようとする姿勢が窺える。しかし後半は監督が前面に出てきて、事件に関わりのある警察や検察官、新聞記者に直撃したり、かつて林家のあった周辺へのアポなし訪問をしたりと強引な手法が目立ち始める。
最後の健治氏と長男がかつて保険金詐欺の被害者だったI氏の自宅へ乗り込んで行くシーンは看過出来ない。これって通報されたら犯罪行為となる可能性があると思うが。カメラを回して映画として公開した監督も彼の片棒を担いでいると受け取られても仕方ないかと思う。ちなみに印象の中の「怖い」の意味はI氏にとって健治氏や林家は今でも「怖い」という意味です。

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ひろ702

3.5 ドキュメンタリー映画を撮る意義

2025年7月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

個人評価:3.8
編集が上手く、徐々に引き込まれていく。また林眞須美の家族に宛てた手紙の朗読が素晴らしく秀逸である。
当時見ていた報道での林眞須美のイメージと、本作で感じられる母としての林眞須美とのギャップに少なからず動揺する。
27年経った今も、あの事件はまだ続いているのだと再認識する。
報道では語られない事実。ドキュメンタリー映画を撮る意義が集約されている作品だ。

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映画BARシネマーナ