「スカーに共感!なんか気の毒...。悪者の定義とは」ライオン・キング ムファサ marianさんの映画レビュー(感想・評価)
スカーに共感!なんか気の毒...。悪者の定義とは
実はライオンキングは見たことがなかった。先日劇団四季の舞台で初めて内容を知りました!
今回はそのシンバの父ムファサとスカーのお話。
正直最初からタカ(のちのスカー)に共感してしまいました。ムファサが洪水で遠い地まで流され、それを助けたのがタカ。そこから兄弟として共に過ごすが...。
タカの実母はムファサを不憫に思い、狩りの仕方等実の息子以上に可愛がっていたように思う。タカの実父も表面上は嫌っていたが、ムファサの実力は認めていた。おそらく実の息子(タカ)よりも...。
そして白ライオン集団に出くわす、ムファサとタカの母。隠れて恐怖で動けなかったタカ。
ここが一つのターニングポイントだったのかも。
その後、白ライオン集団に追われるムファサとタカ。(おそらくタカの両親たちは死亡)
2頭助け合っていたのに...サラビが現れるまでは。正直タカがサラビのこと好きなの知っているのに、ムファサのあの言動はなんなんだろう?絶対拗れるのがわかっているのに、わざとタカを持ち上げるのはイラっとくる。手柄を譲られても全く嬉しくない。タカのプライドが傷つくだけ。サラビが真実を知った時にどうフォローするの?
(手柄を譲ってやった自分に酔ってる感じ)
そしてサラビもうざい。兄弟で仲良くやっていたのに変にムファサに絡むから、いざこざが起きる。絶対タカの気持ちを知っていたはずなのに。
そりゃ仲間を裏切って白ライオン集団につくのは、おいおい って思うけど、これも策略かなと思ってしまった。
自分が助けた子が、両親に気に入られ自分よりも才能のある人だったら、そりゃ嫉妬する。それでもタカは兄弟として、ムファサの隣に立とうと頑張ってたんだけど。初恋の人を奪われ、自分では絶対手に入れられないカリスマ性を待つムファサに、反旗を翻したのは想定内かな。
そこに至るまで、関係修復は可能だったと思うシーンがいくつかあったがそれを無視したのはムファサ。ちゃんと話し合わなかったあなたです。
ムファサを助ける為に、眼に傷までおったのにその後のタカの扱いには疑問しかない。そりゃ歪むし、捻くれます。
私だったら、最後のシーンでムファサが白ライオンを地底湖に沈めて一生懸命浮かんで来た時突き落とす。そしたらタカが王になれていたかもしれない。それをせず、またしても水からムファサを助けたスカーを果たして悪者と言えるのか。
ムファサ視点だけでなく、白ライオンやタカ視点からも物語を見ていただければと思います。
全体的に間延びしていて、所々つまらなかった。ただやはり映像は素晴らしく、動物たちの動きもなめらかだった。是非Dolbyでも観ていただきたい。
まさかの7人しか観客がおらず....。