「内部調査官のキャラが勿体ない」ザ・コンフィデンシャル　よしさんの映画レビュー（感想・評価）

死期を知った男達の悲哀、内部調査官と刑事の攻防、二つの物語を描く物語。

トップクレジットはメル・ギブソンですが、あくまで脇を固める存在。主人公はドミニク・パーセルになります。

物語は完全な2部制。前半は、不治の病を知った二人の男が、家族に遺産を残す為に苦悩します。ニューヨークの場末に暮らす男達の悲哀と、家族への想いに切なくなります。
後半は、残された刑事と内部調査官との攻もったない防に移ります。

この切替は、正直戸惑いを感じました。決して悪い展開ではないのですが、それぞれ尺が足りずに浅くなってしまったのが残念。
前半なら、自らの死を絶つ恐怖や煩悶、家族との別れをもっと描いて欲しかった。
後半でいえば、内部調査官のキャラがまったく立っていないのが残念。完全に悪役に振るか、動機を知り同情しながらも捜査する苦悩を描くか・・・
１クール位のＴＶシリーズなら、しっかりと描けたと思うのですが・・・映画の尺ならかなり難しかったかもしれませんね。

私的評価はやや厳しめです。