室井慎次 生き続ける者のレビュー・感想・評価
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大味だった
前編だけ、というわけにもいかず、、、つい、
なかなか見ごたえのある「後編」でした。前編のなんか
もやもやした気持ち?が、すっきり収まりました!
この作品を単なる刑事ドラマではなく、ヒューマンドラマとして
昇華しています。
柳葉敏郎の室井慎次は、室井というキャラに、柳葉敏郎という俳優が
一層の深みを与えています。警察官僚としての責務に対する硬い意志と、
事件の渦中で見せる苦悩と葛藤を、抑えた表情や低いトーンの声で、
見事に表現しました。
特に、組織の圧力に屈せず、自らの正義を貫こうとする彼の姿は、
強い共感と正義への願望、そこに感動があります。静かな怒りと孤独感が
にじみ出る演技が、まさに柳葉の真骨頂か。
田中麗奈の弁護士・渡辺陽子は、室井の弁護を担当する若手弁護士という
重要な役どころです。彼女は未熟さや葛藤、そして正義を信じて立ち向かう強さを
リアルに演じ切り、法の壁や自分の弱さに直面する場面で見せる繊細な表情や
揺れる声でキャラの人間味を深く表現している。
田中の清らかでありながら芯の強い存在感が、映画に爽やかな風を感じます。
吹越満の検察官・小原久美は、室井に立ちはだかる検察官という役柄で、
冷徹さと、計算高さを見事に表現しました。
彼の鋭い視線や抑揚の効いたセリフ回しは、観客に一瞬たりとも
気を抜かせません。同時に、冷酷に見える彼のキャラクターにも、
どこかしら人間らしい矛盾や影が垣間見える瞬間があり、吹越満の
深い演技力が際立ちます。
松重豊の弁護士事務所所長は、陽子を導きながら、時には冷静な視点を
提供する存在です。彼の穏やかでありながら威厳のある佇まいは、
映画に重厚感を与え、若手弁護士たちへのさりげない助言や、室井の立場を
冷静に分析する姿勢は、経験豊かなプロのリアリティを感じさせます。
小野武彦は室井の上司役で、組織の中で揺れる立場を
リアルに描き出しました。
佐野史郎の警視庁の上層部の冷徹な描写は、視聴者に組織の理不尽さを
突きつけます。
八嶋智人のコミカルさは物語の緊張感を和らげ、絶妙なバランスを
提供しています。
この作品は、単なる警察官僚の話ではなく、「組織の中でいかに己の信念を貫くか」
を問いかけるものです。柳葉をはじめ、俳優陣の繊細かつ力強い演技が、
このテーマを見事に伝えています。彼らの演技を通じ、私たちは「生き続ける者たち」
の覚悟と葛藤に心を打たれるのです。
この映画は、人間の尊厳と、正義を描いた傑作で、起用した俳優の力がそれを
支えていることは間違いない。
感動しました!
個人的には信じがたいほどつまらなかった。とりあえず事件のストーリー...
個人的には信じがたいほどつまらなかった。とりあえず事件のストーリーではなくなっていた。
設定や描写、ストーリー展開のあらゆる箇所の詰めが甘く矛盾や手抜きを感じたし、ドラマ当時の気持ちのいい展開をまたやりたいだけの印象で、制作者側の時が止まっていた。
ドラマのコアファンが昔を思い出すためだけの映画。面白くない。
高評価と低評価の両方とも理解できるが、、、
踊る大捜査線ではなく室井慎次
商魂逞しいテレビ局のおかげで夢を見せて貰いました
至極の人間愛
その展開は必要?
そういう人なんやって
【映画】室井愼次 生き続ける者 感想 評価5点(5点満点):ストー...
ラストの失速が残念
前篇を見たからには、後編を見ないわけには行かない。まあ、前編は悪くはなかったので一定の期待を持って観賞。
【物語】
室井の家の車庫が燃えるのを見て室井は慌てて子供達を避難させる。 幸い子供達3人に怪我は無かった。周囲の人間は放火を疑い、室井に「被害届を出して犯人を捕まえろ」と言うが、室井は「被害届は出さない」と頑なに拒む。
一方、家のそばで室井が遺体が見つけた遺体遺棄事件の捜査は佳境を迎えていた。警察は刑期満了で出所後のレインボーブリッジ事件の犯人たちが疑われていたため、室井も要請に応じて秋田県警捜査本部に足を運んでいた。
【感想】
観る前は、後編はいよいよ事件捜査がメインの展開になるのかと思っていたが、そうでは無かった。事件捜査も傍らで描かれるが、後編もあくまで室井慎次という男の生き様がメインテーマだった。 前編と大きく違うのは季節で、秋田の雪景色がとても美しく、俺的にはそれだけでも気分が盛り上がったが、ストーリー展開、演出も思いの外良くて徐々に気持ちも熱くなって来た。
そう、恐らく全体の3/4くらい経過した頃には、想定外の涙をボロボロと流してしまった。
しかし、さあ、これからクライマックスに向けてどう展開し、どんな結末が待っているのかと益々スクリーンに集中したのだが、残念ながら、そこが本作のピークで、エンディングに向けて、徐々に熱が冷めてしまった。 結末がちょっと安っぽいのだ。 そこまでは「室井慎次とはこういう男だ」と熱く語られた感じだが、終盤は使い古されたと言うか、安易なお涙頂戴の展開でガッカリ。 終盤の室井の行動にも必然性が無く、何でそんなことになる? と納得が行かなかった。
箱根駅伝に例えれば、最初から優勝は期待していなかった母校が往路(前編)は5、6番手で終えて、「まあ、こんなもんか」と思いながら復路を見ていたら、思いの外頑張って、徐々に順位を上げて9区から10区にタスキを渡した時点ではTOPの背中が見えて、「これもしかしたら行けるんじゃね!?」と大いに盛り上がったのに、10区に入ったらズルズル遅れてしまったというところ。 終わってみればやっぱり5,6番手で、そんなに悪い成績ではないのだけど、9区で期待してしまった分だけ残念な気持ちがいっぱい、という感じ。
実はエンドロールの後にサプライズ映像が隠されていたのだが、それを観たら。なおさらなんでこんな結末にしてしまったんだろうと疑問に思った。
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