室井慎次 生き続ける者のレビュー・感想・評価
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ドラマを考えるのが面倒になったのかな?
今週の作品の中では見やすいのだが、問題提起が足りないか…。
今年405本目(合計1,496本目/今月(2024年11月度)11本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
※ なぜか「先行公開」のようですが、ここで見る限り全都道府県そうなっており、IMAX前提とかということでもないようなので(事実、通常の上映扱い)、ネタバレ扱いしないものとします。
個人的には前編より「見どころ」は多かったかなという感じがします。
いろいろな取り方があるのかなと思いますが、映画内で現れる一つの大きな論点として「里親制度と児童相談所の現在の実態」という大きなテーマを扱っている割に、その点は明確に出てきても問題提起だけで終わっている(実態まで知っている方は少ないのでは)という、ちょっと「惜しいかな」というタイプのストーリーです。
ただこの点は法律系資格持ちとしてそういう論点があることを見た上で察知して「この論点について触れたかったのかな」という考えと、「そもそもそんな論点は入れていない」という考えもあるでしょうし、そこはまぁ個々あるのであまり引かない立場です(詳しくは詳細ほか)。この映画に関して言えば、シリーズものであるという性質上、その「シリーズものとして見る」という立場も理解できるからです。
ストーリーの展開的に前編を見ていることが前提になりますので、観ていない方は前編を見てからがおすすめです(今週なら大きな映画館なら、前編後編で見られるように配慮されているところも多そう。来週になると厳しいか)。
採点は以下まで考慮しています。
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(減点0.1/放火罪と犯人隠匿罪)
犯人隠匿罪の対象は「罰金以上の刑にあたる罪」が対象で、当然放火罪はそれに該当し(該当しないものを探すほうが難しいほどに少ない)、一方でこのことを論点にすると映画は30分で終わってしまうので仕方がない部分だろうと思います。
(減点0.2/放火と被害届のお話)
放火は、程度にもよりましょうが、延焼が容易に起きる日本においては、被害届があろうがなかろうが強制的に警察が介入するものです(なお、日本では法定刑が軽い一部の親告罪がそうで、一般には金額が低くかつ初犯であるような万引き事案なども同じように運用されています)。
(減点0.4/いわゆる「引きはがし」について考察が欲しかった)
この点は、法律系資格持ちからの視点になるでしょうか。この点は後述します。
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(減点なし/参考/里親制度と「引きはがし」問題について)
映画内で展開されるストーリーは、実際の日本でも問題になっていることがらです。
里親や児童養護施設等、何らかの配慮を必要とする子を受け入れる制度は、例えば悪意の遺棄(←通常の日本語での意味)や虐待など何らかの理由があるものであり、特に里親制度は限りなくボランティアに近い制度です(一応、受け入れ人数に応じて食費等の勘案はされるが、それで儲けることは絶対にできない)。
一方で、児童相談所は現在(令和6年)にわたっても、児童相談所の施設や里親制度というのはあくまでも一時的対応ととらえており、実際の親が児童相談所等に圧力をかけて「引きはがし」を行う実態が一定程度あります。映画内で描かれているような「特殊な事情」(ネタバレ回避)のような悪質のケースもあれば、意図的に虐待を繰り返す等色々ありますが、これらの事情があっても児童相談所は警察ではないので、施設で実際に暴れた等明らかに適さないと認められる場合以外は、いかに危険であっても実際の親が引き取りを要求してきた場合、ステップを踏んで引き渡すことになりますが、それが虐待の循環を招いているのは実際の日本も映画においても同様です。実際に不純な目的を持っている親からすると、裁判(行政事件訴訟法)や行政不服審査法等も駆使してこられると児童相談所の手に負えませんので(児童相談所はそんなに法律に詳しくない)、実際には「現地で実際に暴れる」等特殊なケース以外は後手後手です。このことは、広く考えれば「実際の戸籍上の親の元に戻すべき」という家族に対する考え方が背景にあります)
この点、実は、里親制度を取る日本においては、里親のほうから「今のままでは不安だからもう少し待って欲しい」というような要望は出せないようになっています(映画内の描写と同様だが、「里親の当事者は取消しを求めることはできない」という判例あり(那覇地裁/原告適格、訴えの利益ほかのお話。行政事件訴訟法))。この点、そもそも里親側が「引き取りを取り消すような訴訟を提起する」こと自体が稀であり(上述の通り、多少の費用は地方自治体等が補助してもそれで食べていけるのではないので、そうした訴訟を提起するのは、そもそも論で言えばその子の将来を考えてのものであり、里親本人の利益のものではない。里親側から取消訴訟を起こすこと自体も限りなくボランティアに近い)、この「無理やり裁判を起こしてでも引き取って虐待を繰り返す」等の類型は、「引きはがし問題」と呼ばれているもので、特にコロナ事情のもとで生活保護や(子の数に応じた)給付金等が整備された2020年以降に特に急増して見られるものです(こうしたトラブル自体は里親制度の元からあったが、コロナ事情により激増した。上記の那覇地裁の判例も2021年のもの))。
この点については、ある程度の福祉行政の知識があればわかるお話ですが、この点は明確にもう少し何が論点なのかを整理して示す等などあれば…というのが一人の法律系資格持ちの感想ではあります。
想像できなかった自分が不甲斐ない
室井慎次という男の生き様を考える
先行上映で鑑賞
前編は単なる前半だったので酷評したけど、なら後半をどう予想するのか?しっかりとは予想はしていなかったけど、予想を十分上回る作品に仕上がったと思った。
前編での事件の解決したい訳でも、日向真奈美とその娘について語りたい訳でもない。あくまで主人公は室井慎次ただ一人。そして里子たちはキーパーソン。日向真奈美はキーパーソンですらなかった。そしていわゆる『動』の部分は全く無かった。
親は子にどう接するのが良いのか?決して絶対の正解はないが、室井慎次は常に信念を曲げず、自身が信じた事に突き進む。だからマインドコントロールされていた杏も信じ、杏もそれに応えた。あまり快く思っていなかった人々も変わっていった。
前編はこんな映画ダメだと思っていた私も、心揺さぶられる素晴らしい作品になったと思った。
里子のリクを迎えに来た実親(加藤浩次)は生活保護の子の分は って、絶対ダメ人間変わっていないと思ったけど、リクは帰宅しても室井さんの事ばかり。これはキレる。この件のみ同情する。
そして…。
最後に「モッズコート」を着ていた男。たしかにコッチ向いたよね。見間違えでないよね。
いつの間にかヒューマンドラマに
先行上映にて。
前編というか、敗れざる者が、あ、踊るシリーズであって、踊るシリーズではないのだな、これは。と感じていた。
こちら生き続ける者もやはり踊るシリーズとは少し違った。
それ自体は全く気にならなかったのだけど、ちょっと室井さんのラストが、えー、となってしまった。
最後の最後まで、はっきり明言しないなら、ころすな、と出て来るんじゃないかと願ったけれど、やはりそうなのか。
普通に考えて保護する人がいない状況で、里子たちだけで暮らせないから、やっぱいるんじゃ?と思ったけど。
そこはもう少し預かった子らを育てる室井さんを見せてほしかったな。。
事件の顛末も、少々雑な気がしなくもないが、考えてみれば、踊るシリーズ、逮捕後の犯人の話はほぼなかったよな。逮捕で終わり。
のちの作品に出て来る人もいたけれど、深掘りはしてない。
あー、そうだったな。と。
地元の人達との和解?や、杏の変化も、あっさりと言うより、敗れざる者から少しずつ変化の種まきはしてきていて、それが芽吹き始めた、という印象。
現実はもちろんもっと複雑だけど、これは尺の長くない映画だから仕方なし。
ただ、大事なのは、言葉の少ない室井さんが行動でどう示したか、それを周りの人たちがどう受け止めてきたか、受け止められたか、なのかなと。
そして、室井さんの語る「被害者にも加害者にも家族がいる。家族は傷つき、苦しんでいる」ということ。
ドラマシリーズの冒頭、被害者家族の苦しみに目を向けられなかった室井さんと、そこに目を向けていた青島さんを思い出す。
リクが父親の元に返されることが決まり、タカと杏が車を追うシーン。まさに家族が苦しめられている事実だなと。自分で生きていけない子供が、家族だったせいで、その人生を翻弄されている。出会いと別れを大人に決められて、紡いできた絆がそこまでで停止してしまう。
親元に返すことが良いか悪いかとは別の話として、確実にそれがあるんだなと。
ラストのラスト、もう本当にいないのか、室井さん。。
そう思っていた時に、3人を乗せ走る車、室井さんの車だし、運転席には誰かがいるが、誰だ?(諦めが悪い)
そこから、室井さんの家へ。
そこにはあの人。
どう見てもその人に見える背中だけで終わり?と思いきや、顔見せるし、喋るし、名乗るし、あの走り方だし。
なんとなく、もしかして最後とかチラっと出て来るんじゃ?と思ってたけど、今までを考えたら、ないよなーと思ってたので、めちゃくちゃサプライズだったわ。
どう続けるのか分からないけど、どうしていこうとしてんのかな、これは。
室井さんのラストに後味は良くないものの、ラストのサプライズに期待もしてしまう。
何て言うか?
松山千春「生命」。。。
いや~ これは 久々に ラストは涙が溢れ出ましたね。こんなラストなんだけど これでホントに良かった気がします。これ以外だと ストーリー 台無しになる気がしますもん。子供の成長が ホント素晴らしかったです。子供以外にも 今まで 出会った人にも スゴい影響力を与えていて。。地味な性格、地味な生活 全て地味なんだけど 今までの自分に対しての 償いと考えていて。。それを 全てに愛情を与えていて。。こんな人には なれないですけど 子供達 そして警察官 住民には 響いていましたね。。エンドロール 松山千春の「生命」が。。。 更に 涙が溢れ出ました。ヤバい。。
楽しくないですが..
ツッコミが止まらない…
室井慎次のまっすぐな生き様
全く想像していなかった後編でした。しかし想像を越えた素晴らしい後編でした。
踊る大捜査線であって踊る大捜査線では無い。室井慎次から届いた人生へのメッセージです。
傷付いた人たちの思いの全てを受け止め、そして覚悟を持って生きる室井慎次と言う男の生き様が鮮烈です。
銃は人を傷つける物では無く人を守る為の物だと言う教え。
怒らないで自分で気付くのを待つ。限りある時間だからこそ今を大切に自分の足で人生と言う道を歩け。
それに気付いた子供たちはしっかりと前に進み始めました。室井さんの思いを受け継いで。
願わくは4人で生きて行くこの先の家族の姿を見てみたかったですが、エンディングの映像に未来が見えました。
「生きる力を持て」
室井さんが子供たちに託した言葉はしっかりと届いていました。
最後に登場した見覚えのあるあのコートの人物がこの後に続く物語の始まりとなるのでしょう。
いい映画を見ました
生き続ける人
室井慎次の全てを見ました。
口数少ないながらも発する言葉はいつも熱いものがあった室井さんは変わらずそこにいたけど、歳を重ねて丸くなった室井さんはきっとあんな風に穏やかにゆっくり話すんだろう。
ストーリーとしてゆったりした時間の流れも、きっと演じる側も嘘を着きたくなかったんじゃないのかな。室井ってこうだよなって納得させられるギバちゃんの演技。いや、演技っていうか確かに室井さんなんだよな。
何かに諦めた室井さんだけど、室井さんなりの償いとして出来ること。でも最後には自分の幸せとして人生を夢見ること。室井さんの人間味が溢れ出ていて、こんな室井さんを見れるなんて思いもしなかったけど、今までの室井さんとは違うんじゃなくて、今までがあっての、まさに「今」の室井さんってすんなり受け入れる事が出来ました。
子どもたちに出来ること、そして生きる力を教えること。室井さんなりに悩みながら向き合うこと。
実子がいない室井さんだけど確かに親でした。
「青島確保だーっっ!!」的な事件回収を期待されてる方には、物語りのトーンは容疑者室井慎次系のテンションで行くことをオススメします。
しかしながら、往年の室井さんの事件に向き合う姿もわずかですが見れますので、そりゃもう踊るファンにはグッときます。子どもたちとの会話の中で室井さんのプライベートに切り込むシーン、恋バナも、客席みんな声には出さないけど「おぉっ!」って前のめりになってました(笑)
ラストは賛否両論あるかと思いますが、自分はこの映画全部受け止めました。
とにかくこの映画は室井慎次の映画なのです。
室井さんは家族、村人、警察、全てにおいて生き続ける人なのです。
製作陣、キャストにありがとうと伝えたいです。
これから観賞になる方、最後の最後まで席は立たずにご覧下さい🙇
安っぽい
あれ?「北の国から」だっけ?
生き続けるもの
全252件中、221~240件目を表示