「他人は変えられなくても自分は変えられる」室井慎次 生き続ける者 ジョーさんの映画レビュー(感想・評価)
他人は変えられなくても自分は変えられる
秋田の大自然と冬景色。よそ者だった室井も周囲とうまく立ち回れるようになる。
彼がなぜ田舎住まいを始め、訳ありで親と別居する子供たちを育てるのかが次第に明らかになっていく。
このシリーズは、エンタメ色を脱し、どこへいくのだろうか。
室井の飽くなき思いの先には、どういった景色が開かれるのだろうか。
室井と青島のかわした約束の先と言ってもよい。
旧態依然とした警察組織を変えたいという願いは果たせなかった。
組織は変わらなくとも、他人は変えられなくても、もしかしたら自分は変えられる。
少なくとも、この作品の室井にはその意志が感じられる。
自分が変われば人とつながることができる。
室井のアイデンティティと自分が重なる。己の意志の大切さを教えてくれる作品である。
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