「泣きそう」室井慎次 生き続ける者 はりさんの映画レビュー(感想・評価)
泣きそう
泣きそうです。
これは映画の内容に感動してではなく、最後のシナリオの酷さにです。
なんなんですか、あの最後。
別に室井さんを殺すななど言いたいわけではありません。
その死に方が腑に落ちないのです。
加藤浩次演じるリクの父親がよくわからない理由で首輪を外す行為は何だったのか。
あれだけ賢くてリードなしで大人しかったシンペイが吹雪の中行方不明になるのか。
秋田育ちで冬の厳しさと危険性を知る室井さんが、あんな薄着で出かけ遭難?しまいにはそのまま心肺停止…
あまりにもめちゃくちゃすぎませんかね。
「子供たちを守って」とか「激しく動いたせいで持病が発症して」とかのほうがまだ納得ができます。
死ぬまでの過程も酷いし、室井さんが寒い中じわじわと死に向かって行ったのかと思うと胸が痛くなります。
心肺停止としか言われてなかったため、最後の最後で「実は入院していただけで噂に尾鰭がついて勝手に死んでいたとされていただけ」「私はまだ生きているが…」というような展開で室井さんが帰ってくるのを期待しましたが、周りの人たちの行動を見るにそれもなさそうで残念です。
最後の最後の青島のサプライズ登場に胸が全然踊らなかったほど消失感がすごかったです。
他にも丹生ちゃん演じる女子高生は結局どんな影響を与えたかったのかよく分かりませんでした。
ああいう性格の女の子が実際いることに違和感ないですが、本編に必要だったのか…?
その女の子の影響でタカは東京大学に行くのかな?
それだったらそんな女追いかけんなとなりますし、見返すためにわざわざ同じ地域に行くというならまだ納得できますが…それなら室井さんと同じ東北大学を目指してほしかったところでもあります。まあこれはほぼ私情が絡んでいますが😅
商店で騒いでいたヤンキーたちの必要性もわかりませんでした。
室井さんがただ一方的に暴力受けてるところなんて誰が見たいんですか?
「お菓子を元に戻そう」の一言で改心して花を添えにくるってマジでどういうことですか?
トラックにゴミを撒かれても怒らない優しさはさすがだと思いましたが、その後なんの爽快展開もないので見てる側としてはただ胸糞でした。
自分は最近踊るシリーズにハマったただの若造ですが、それでもこれだけショックが大きかったので、リアタイで追ってきたファンの方が可哀想でなりません。
新作もやるみたいですが、室井さんがいないのに…という気持ちが先行してしまいそうで前ほど楽しく観れなさそうなのもまた苦しいです。