「嘘だよねと思った」室井慎次 生き続ける者 muさんの映画レビュー(感想・評価)
嘘だよねと思った
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特典のポストカードの裏を、映画が始まる前に見てしまったので、あ、そういう終わり……?とは思っていました。
室井さんという、口数も少なくいつも眉間に皺が寄っていて、上からも下からも責められ毎回苦渋の決断をせざるを得ないキャリア管理職のキャラクターが、普通に笑って日常を過ごし、そして今でも後輩たちに尊敬され支持される姿を見られたのは、よかったなと思います。
でもまさか本当に退場させるとは思わなかった。
はっきりとそれを描いたわけではないので、違いますと撤回することはできるし、続編を作るのならそこでは明言せざるを得ないんだと思いますが(セリフで済ますとしても)。
このシリーズに限らないけど、本編を生き抜いたキャラクターが、一度終わった作品の"リスタート"で殺されるのは、本当に辛い。なんのために本編を最後まで駆け抜けたのか。もちろん人間みんないつか死ぬので、時間軸的にたまたま生きている場面を切り取ったのがこれまでの作品なだけだ(描かなかったとしてもいつか死ぬ)と言われればそれまでだけど、後出しで殺さないでほしかった。
そして本当に退場するのであれば、その幕引きはなによりもの見せ場にしてあげてほしかった。
あまりにも主張のない終わりで、それこそ人に責められても誤解されても性急に動いたりしない室井さんらしかったのかもしれないですが。
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