「確かに批判は多い。だがよかった・・・かな」室井慎次 生き続ける者 sanTさんの映画レビュー(感想・評価)
確かに批判は多い。だがよかった・・・かな
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多くの人の批判に、これは『踊る・・・ 』でない、というのがいくつもある。しかしこの映画に関わった主演者等々のコメントには、これは『踊る・・・』の室井慎次のその後を描いた映画なのだと言っている。だから、そこを理解して、この二部作を見れば、何の矛盾もない。映画のそこそこに『踊る・・・』のドラマの一コマや出演者を今回の二部作に絡めて出してくれ、作品への懐かしさいっぱいだった。「室井慎次」の縛りを柳葉氏の今後の役者稼業にむけて解き放してあげたいという制作陣の思いを考えれば、室井慎次を死なすのは、個人的には仕方ないとも思ってしまうのだ。しかし、あの終わり方は酷い。どう考えてもありえない。家族であるあの秋田犬が、あんな吹雪の中、わざわざ遠くに走り去ってしまうことなんかあるのか。どう考えてもおかしいだろうと思うのだ。室井を死なすなら、もう少し考えて欲しかった。だが室井と犯罪者の3人の子どもとの関係を考えれば、実際には死なすこともおかしいのではと思ってしまう自分がいる。残された自立もままならない3人が今後生きていくことを考えると、犯罪者の親を持つ彼らへの地域や社会の差別のことを考えてしまうのだ。映画制作者は当然そういう点も考慮していたのだろうが、個人的には残念なのだ。室井を『踊る・・・』から退場させるためには、あの終わり方でよかったのか。残念!!
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