「良かった。いや良過ぎた。」室井慎次 生き続ける者 なとやまさんの映画レビュー(感想・評価)
良かった。いや良過ぎた。
めっちゃネタバレ書いてますから、映画見てない人は見ないでくださいませ。
序盤の静かな展開が長くて、少し不安になりましたが、じっくりじっくりと描かれたことによって、中盤以降の気持ちの入り方が大きくなったんだと思います。
室井さんの想い。被害者、加害者関係なく、事件当事者や関係者への優しい気持ち。
昔、ナウシカでババ様がナウシカの行動を見て言った「いたわりと友愛」の心を思い出しました。
移住者と地元の人との確執(との表現が適格かわかりませんが)とか。
それこそ、タカをフッた女の子だって、心の底では葛藤したのかもしれない(にしても切り替え超速だけど笑)。
それぞれの生きる環境があり、守るものも違えば、生きることだけで必死な人もいる。
相手をやり込めて、自分の思いを達すればそれでよいのか。
1人で生きていれば、それで自分自身疑問もわかないかもしれない。
ただ、家族や恋人、友人、仲間とかペットだって、自分以外の大切な人たちの存在があると、その人たちへ、またそれ以外の人たちに対しても思いやりやいたわる心が出てくるのかもしれない。
それは室井さんもだし、一緒に暮らす杏にもその気持ちが伝わって、杏自身にもその気持ちが伝わったのかもしれない。
杏の母親の呪縛は簡単に剥がれないように感じますが、室井亡き後、タカとリク、村の人達と触れ合うことで優しい気持ちを維持できるんじゃないのかなぁとか。
散々、長文書いちゃいましたが、前編のレビューで書いた新城はやる気を取り戻し、心の奥底にある理想の炎を燃え上がらずことに。
室井の意志は新城にも、沖田は協力してくれているし、タカは同じ道を進むかもしれないし。想いは引き継がれていく。
実は他の映画のレビューでも書いたのですけど、登場人物を亡くならすの嫌いです。
殺さず感動させてよと思うのです。
だから、その部分は減点でした。
でも、その減点も挽回できる全体の出来でした。
最後に松山千春の歌がフルコーラスなのかな?流れていまして、感動するとともに、こちらも長く流すなぁと思ってたのですけど、あぁ、年配者が多い踊るファンたちのグズグズに泣いた顔を少し戻すのにちょうどいいかと思ってたら。。。。
最後の最後、感激し過ぎて、涙が止まらなかったですよ。
映画館を出てショッピングモールを歩きながら、最後のシーンを思い出したら涙出ました。
しばらくして思い出しても涙が。完全に変な人になってたと思います。
とにかく、前編、後編+サプライズ、すべて良かったです。
最後の「戻ります」のセリフ、淡い期待を抱いておきます!
*映画終わってから、パンフの外見に一目ぼれして購入しました。
「室井モデル草案」です。じっくり読んで楽しんでます。
見て1日経つのに興奮冷めやらずということですかね。
長いレビュー失礼しました。