「番狂わせ」室井慎次 生き続ける者 鶏さんの映画レビュー(感想・評価)
番狂わせ
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先月公開の「室井慎次 敗れざる者」の後編でした。「踊る大捜査線」に関しては、ドラマも映画も全く観たことがなかった私でしたが、当然刑事物であることは知っていました。しかし前編では刑事物的な謎解きやアクションの要素は非常に薄くて、どちらかと言えば本作の主役の室井慎次を中心としたヒューマンドラマに近い内容でした。それ自体かなり意外なところだったのですが、結局後編もその調子が続いたので、ひと言で表せば”番狂わせ”な作品でした。
その辺りは「踊る大捜査線」シリーズ初見だったので、特段問題はなかったとは言え、それではヒューマンドラマとして面白かったかと言えば、ちょっと浅かったかなあと感じたところ。俳優陣は豪華だし、彼らが上手く演じているのでそれなりの感動を得られると言えばそうなのですが、最後の最後で室井さんをあの世に送るという飛び道具を使ったからこそそれが有効になったように思われたので、総合的にはイマイチだったなあと思いました。
あと、終わり際にシリーズ全体の主役である青島刑事(織田裕二)を登場させ、しかも室井さんとの再会をさせずに続編があることを伝えたことは、正直悪手だったんじゃないかと思ったところですが、シリーズのファンの方はどう思われたんでしょうかねえ?
そんな訳で、本作の評価は★3とします。
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