「そういう結末を描きたかったの?」室井慎次 生き続ける者 焼きはまぐりさんの映画レビュー(感想・評価)
そういう結末を描きたかったの?
室井さんが信念をもって犯罪被害者加害者の家族を育ててるのは理解できました。
ただ、周りの人たちの行動の背景が、ちょっと汲み取れなかったです。
タカと良い感じだったのに、急に別の男の子になびいてく女の子。
急に万引きしだすリク。
急に現れる暴れる若者たち。
急に音信不通の息子のことを打ち明ける村の人。
急に自分もよそ者だったと打ち明ける村の人。(だったら前編であんな厳しくすんな笑)
急に自供を始める殺人犯。
ずっと母の言葉の影響受けてたのに、急に改心する杏。
室井さんの信念から発する言葉を聞いて皆心変わりしたのかもしれませんが、
それにしてもなぜその言葉が効いたのか、どう効いたのか、もう一つ。。。
それぞれの人物の描きたいシーンをブツ切りに撮って詰め込んだような感じ。
一つ一つを掘り下げるか削るかできたんじゃないかなーと思いました。
それと、リクをしっかり育ててきた室井さんから、簡単に怪しい父親に渡そうとした児相。
首輪なしで遊んでるシーンあったのに、最後急に雪山に逃げ出すシンペイ。
終始変なテンションの警官。
なぜか室井さんのことを解ってます風の若い刑事。
私には彼らの行動の背景が汲み取れませんでした。
室井さんの信念が生き続けていて、
子どもたちが目標をもって強く生きていったり、
新城さんや沖田さんが警察内部で実現しようと動いていたりする流れは良かったと思います。
でも最後別に室井さんを無理やり退場させなくても良かったんじゃないかと思います。
そうですね…退場させることはなかったと思います…。
制作側は柳葉さんがずっと室井で苦しんでるから解放させてあげたいと言っていたので仕方がないことですが…。
最後の最後に青島が出てきましたが、室井さんと会わせてあげたかったです…
正直里子がいる設定では無く、一人暮らしで余生を過ごしてる室井さんで良かったんじゃないかと。
短時間で新キャラと室井さんの距離を縮めないといけないとしても、距離感がバグってるなと思いました。
捜査一課の桜刑事は面白そうなキャラを活かしきれて無かったのが残念です。