「作品の意図は理解はできるが納得できない結末」室井慎次 生き続ける者 エンさんの映画レビュー(感想・評価)
作品の意図は理解はできるが納得できない結末
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保護者としての室井さんの振る舞い、前作含めてすごく好きでした。日向真奈美からの精神的支配を受け続けていた杏を室井さんが実銃を撃たせ、身を以て認識を改めさせたのかな。真奈美との関係を撃ったように僕は感じました。ずっと杏には犯罪者の娘という影がチラつい断ち切ってほしいと前作で思っていただけに、喜ばしい展開でした。
残念だったのがリクの父親が訪ね、襲いかかってくるシーン。シンペイを外で追い出すにしても、殴る蹴るなど身の危険を感じなければ犬がそんな遠くに行くとは思えない。
そして室井さんがあの吹雪のなか軽装で探しに行く。これも行くとは思えない。室井というキャラクターにピリオドを打つことがこの作品の目的だったのかもしれない。だがずっと踊るシリーズを観てきた者として、こんな結末であって欲しくなかった。なんなら不可抗力な心筋梗塞のほうが理解できた。
青島が訪ねてくるシーンはサプライズ演出として嬉しかったが、せめてかつて室井が晩酌していた椅子に手を合わせてほしかった。室井モデルが全国展開され、室井さんがかつてのワクさんのような指導員的な立場で戻って来るような、そんな話も観たかった。
作中で恩田すみれさん退職したと名言されましたし、室井さんも今後登場しない。今後の展開あるとしたら「踊る」シリーズとしてどう続いていくのか気になります。
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