「【”多くの「星を継ぐもの」達が室井の想いを理解していく姿。”今作は”邪悪なるモノは幸福を壊したがる”様々な出来事に対し、独り信念を持ち敢然と立ち向かう寡黙なる秋田の男の生き様を描いた作品なのである。】」室井慎次 生き続ける者 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”多くの「星を継ぐもの」達が室井の想いを理解していく姿。”今作は”邪悪なるモノは幸福を壊したがる”様々な出来事に対し、独り信念を持ち敢然と立ち向かう寡黙なる秋田の男の生き様を描いた作品なのである。】
ー 前編では、室井の自宅の納屋が何者かによって放火されたシーンで、ミステリアス要素を多数残しつつ、終わった。
後編である今作では、その多くの謎が、少しづつ解きほぐされて行くのである。
そして、見ているうちに室井が信念として生きて来た、”家族を、仲間を信じて守る。”という生き方が、改めて浮かび上がってくるのである。-
◆感想・・印象的だったシーン
・湾岸署を翻弄した母、日向真奈美(小泉今日子)に面会する度に、洗脳されていった杏(福本莉子)が、室井の想いを知り、徐々に母の洗脳、呪縛から解き放たれて行く表情の変化。
ー ミステリアスで、厭世的で、暗い表情だったのが、ドンドン明るさを増して行く様を、福本莉子さんが見事に演じている。リクが父の幻影に怯え、寝小便をしたときに、優しくパジャマを洗ってあげる姿や、一緒に布団で寝て上げる表情は、優しさに溢れている。ー
・同じく日向真奈美を信奉するすみれ(深津絵里)を銃弾で重症を負わせた56歳になった男が警察に拘束されても、口を割らない中、沖田(真矢ミキ:一瞬だけ登場)の許可を得て室井が面会し男に対し”事件は、家族を傷つける。すみれも今でも後遺症に苦しんでいる。お前にも家族が居るんだろう。”と訥々と語り掛けるシーン。
ー その後、男は徐々に事件の内容を話し始めたと、警察から連絡が入る。ー
・リクの父親(加藤浩次)が出所し、リクに会いに来るシーン。室井は児童相談所職員(稲森いずみ)の前で、”リクにはもう手を出すな。”と告げ、リクを父に返すシーン。
重苦しい雰囲気の中で、ハードSFが好きなタカ(齊藤潤)がリクに”中学生になったら読みな。”と言ってジェイムズ・P・ホーガンの名著「星を継ぐもの」の文庫本を渡すシーン。
- 今作を象徴するシーンだと、私は思った。故にレビュータイトルにも記した。-
■だが、リクは再び雪の中、室井の家に帰って来る。そして室井との揉みあいの中、杏が猟銃を発砲し、男は取り押さえられる。男は室井が大切に飼っていた秋田犬を撫でながら”お前も俺と同じなんだよな。”と言い犬を逃がし、室井は雪の中、犬を探しに行くが・・。
<主なき家には、室井の想いであるキャリア組と所轄組がタッグを組んで捜査を行う操作方法を秋田県警でトライしようとする且つての室井のライバル新城秋田県警本部長のプランを記した冊子が置かれる。
又、室井の行きつけのスーパーで女店主(石田あゆみ)を困らせていた、粗暴な若者達も且つて室井に身体を張って諫められた事を想い出しながらやって来る。
そして、当初は室井にキツク当たった石津(小沢仁志)と妻(飯島直子)の元に酪農家を嫌がり何十年も家を出た切りの息子が室井が手紙を出した事で、帰って来るシーンが描かれ、同じく厳しい態度で接していた男(木場勝己)が、自身が秋田に来た当初の事を語るのである。
そして、最後のシーンでは、古びたコートを着た”あの男”が、室井家にやって来るのである・・。
今作は、”邪悪なるモノは、幸福を壊したがる”様々な出来事に対し、独り、敢然と立ち向かう寡黙なる秋田の男の生き様を描いた作品なのである。
室井慎次の信念は、遺された人々の心の中で生き続けるのである。
【Too Be Cntinued】
”いつか、その日が来る事を待とう。”と私は思いながら劇場を後にしたのである。>
いつかその日は来ますよね‼️
来てほしい。室井さんはもう居ないが、、、😭
別れるこのはしばしはありますが、今作品が分かれた事にただ驚いてます。こんなにベターに良いだけに。
人気シリーズだからなんでしょうね。