「怪物のプーさん」プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
怪物のプーさん
映画史に残るやっちまった問題作か、誰もが本当は密かに見たかった待望作か。
原作側が有する著作権が2022年に切れた事により、ホラー映画化されてしまった皆の友達、くまのプーさん。
大人になり100エーカーの森を訪れなくなったクリストファー・ロビンに捨てられたと人間を逆恨むようになったプー(とピグレット)が、森を訪れた人々を殺戮し、久し振りに森を訪れたクリストファー・ロビンにも復讐を…。
一部のコアやマニアックなホラー狂の間では評判を呼び、愛らしい方のプーさんファンからは酷評。作品自体も“惨劇”だったが、良くも悪くも世界中で話題になった前作から早くも。
低予算ホラーは必ず。世界中で予算に見合うヒットとなり(制作費約10万ドルに対し、世界興収約500万ドル)、まさかの続編。
殺人プーの(本当の意味での)“悪夢”が再び…!
殺人プーによる100エーカーの森での惨劇からただ一人生き残ったクリストファー・ロビン。未だ恐怖に苦しむ彼は、両親が住む少年時代を過ごした町アッシュダウンに戻る。
その体験談は映画化もされたが、町人の反応は違った。クリストファー・ロビンこそ事件の犯人。町で孤立していた。
両親や恋人に支えられ、セラピー通い。
クリストファー・ロビンを信じる一部の者は森へ怪物狩り。
住みかを失ったプーたちは町へ。
一方のクリストファー・ロビンは殺人プーらの誕生の秘密を探っていた…。
共存は出来ないのか、再び血の惨劇か。
クリストファー・ロビンの抱えるトラウマ。
殺人プーらの誕生の真相。
前作を超える衝撃と恐怖、壮大なテーマに迫っていく…!
…まあ、それは冗談として、
前作より予算が大幅アップ。約15倍…!
前作の予算が1億ドルとかだったらスゲーが、約2万ポンド(約300万円)が約30万ポンド(約5000万円)に。
だからか確かに特殊メイクやクリーチャーデザインやグロ描写は前作よりクオリティーアップ。C級ホラーがB級ホラーになったか。
ついで一応ドラマ面も。前作はただのプーが殺人するだけの見世物で話なんてなかったが、クリストファー・ロビンの過去のトラウマ。
アッシュダウンではかつて子供の誘拐事件が続き、クリストファー・ロビンの友達も。
子供の時見掛けた犯人と思われる男を見つけるが、衝撃の真相があった。
主犯は一人のマッド・サイエンティスト。子供を誘拐し、100エーカーの森奥深くで人体実験。
子供と動物のDNAを融合し、誕生したのが…
原作者も墓の下でもう一度ショック死してしまうレベルのプー誕生の秘密…!
世界中のプーさんファンは揃って訴えてもいいくらいの事案。
だって、愛らしいくまのぬいぐるみがハイブリッド・モンスターって…。
作り手側の悪趣味やりたい放題。
はちみつより血や殺戮が好き。プーもピグレットもよりモンスター化。
プーが椅子にふんぞり返る様なんて、“キング・オブ・モンスターズ”?
他のお馴染みの仲間たちもホラー化して初登場。
最初は誰だか分からなかった。フクロウと言うより鳥人間のオウル。
ホラー化されて一番見たかったかもしれない。ティガー。殺人トラはリアルに居るし。
皆でアッシュダウンの町へお出かけ。新しい“遊び”見ぃ~つけた!
前作よりかは見れるようになったけど、所詮毛が生えたくらい。
相も変わらず興味本位や話のネタ程度でいいかも。
倒し死んだようなプーだが、再生させようとする謎のキャラ。
誰…? “ウサギ”かな…?
まだ“ロバ”や“カンガルー”も出てないし。
って言うか、まだ続くのか…。
製作会社は他の童話もホラー化して“アベンジャーズ”を狙ってるとか。
前作を見たから今回も一応見たけど、早くも飽きてきたかな…。
とは言いつつ、また新作見ちゃうのかな。