お母さんが一緒のレビュー・感想・評価
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設定にずれを感じた
人間、人生における
母親という存在の大きさ、影響力の強さ、
家族、兄弟姉妹というものへの情の深さ浅さ、
などを悪い意味で実感する作品だった
人が表では見せないようにしている面の連続で
序盤からとても鑑賞の辛い作品だった
ヒステリック、人の話を最後まで聞かない、感情的、
全てを批判、他責、すぐに態度を変える、
本人のいないところで悪口、アイコンタクト、
他にもたくさん苦手という苦手が詰まっていた
一つ一つは小さなことだったり、
まああるねというものの集積と思える部分もあるが、
大人になってから集まった際にたまに起きるような
家族親戚内での内輪揉めがずっと続く感じがした
女姉妹だと理解できるものだろうか?
ただ長女が江口のりこだから最後まで見られた気がする
こういう嫌な役を演じても心の底から嫌
にさせないような役者さんの出てる作品は、
内容がはまらなくても演技を見ているだけで
得した気持ちになれるので助かる
全体を通して、
役者と設定年齢、年齢ステージごとの愚痴や悩み、
この辺りがいずれもちぐはぐで合っていないため
話もいまいちすんなり入ってこない感があった
古川琴音が29歳役、次女35歳、江口のりこ40歳役
さすがに実齢と役の年齢に無理があったと思う
古川琴音は年齢不詳でギリ10代も行けるし、
次女、長女は母親、もしくは親の妹の方のおば年代
この3人が姉妹設定はあまりに厳しかった
また結婚出産を考えた際の29歳はだいぶ瀬戸際で
当然そこを通過してきた姉たちが
それを若いとするのもとても違和感があった
特に次女、今時の35歳があんなに老けているわけがないし
あんなおばさんぽいことは言わないだろう…感が強かった
毒親とされやもしない親の元で
それぞれに悩みやコンプレックスを抱えながらも
良くも悪くも家族愛というものを持って生きる
各年代の女性たちという着想観点ストーリーは
とても面白かったと思うため、
もっと現代の女性の価値観や思考思想、
そういったものを反映して作られていたらと思ってしまう。
三女の交際相手のような人は、
実際に居たら大分戸惑うけど
あの家族にはぴったりなのかもしれないなと思った。
交際相手との家族との顔合わせで
離婚歴あり/子持ちであることを
自分できちんと説明しないようなところ、
恋人が本気で怒って言葉をぶつけてるのに
ちゃんと聞いていないところ、
全体的に空気を読まないところなど、
境界知能てきな怖さを覚えてしまうけれど、
世間一般にはああいういつも明るくて
心身共にタフで楽天的前向きな人が
周りを穏やかにさせてくれるものなのだろうか。
絶滅危惧種ヤマトンチュの伝統芸!ショートコント
母親が出てこないのは良いが、母親の誕生日なのにいくつの誕生日かがはっきりしない。
芦安温泉・岩園館とはっきりしているのに、「カビ臭い」とか「虫が浮いている」とか明らかな風評に響く。また、九州の言葉を使っているのになぜ山梨なんだよ。一泊二日で熊本あたりから、どうやって山梨に出て来るんだ。
つまり、設定が付け焼き刃で稚拙過ぎる。
だから、ストーリーが出鱈目で、起承転結がはっきりしない思い付きドラマ。伝統的日本のショートコントって事。呆れる。
山梨県人よ怒れ!ハッピだけ「うれしの温泉」って、地元じゃないと分からんよ。
僕は俳優の事はしらないが、どこかで見た事がある俳優ばかり。しかも、似たような演技。
あと、40分もある。まだ、やってる。
「兄弟姉妹なんて他人の始まり」けど、こんなの無い!他人の家族の喧嘩なんてどうでも良いからね。なんで他人のいざこざでアドレナリンださにゃならん。マジに。早く終われ。
家族とは呪い
滅茶苦茶、見覚えのあるやりとりで心臓が痛かったです。
うちの家族ですね……。
家族関係にトラウマお持ちの方は観ないほうがいいかも。
長女や母親の批判的な部分や、姉たちの話を聞かなかったり、三女のことを子供扱いしてやることなすこと否定したり、次女が抱える「出来のいい姉」に対するコンプレックス、長女の抱える「真面目に生きてるのに妹たちばかり可愛がられる」コンプレックス。
この地獄を、私は知っている……。
これは、逃げ出さなかったら迎えていたであろう私だ……、となってしまった。
長女が気に食わないとすぐ大声出したり、全部自分が悪いんでしょ!と言って話し合いから逃げたり、1人で被害者ムーヴをかますあたりが実母のヒステリーとまんま一緒で、どこも一緒なんだろうな……て気持ちになった。
次女の「がんばった!がんばってきたよ!でも、お姉ちゃんが100点とるから、私が90点とっても褒めてもらえなかった!」という叫び、言った記憶がございますね……。
そして、姉から「だったら、あんたも100点取ればいいでしょ!人のせいにばっかりして!結局努力が足りないんじゃない!」というのも、言われた記憶がございます……。
本当に「あ〜、そうそう、こうなるよね。知ってる、知ってる」という感想が出てほしくなかった。
それくらい、家族という呪に対して理解度が高すぎる。
普通に生きていたら「オーバー過ぎる演出」として捉えられるかもしれないが、家族という呪いにかかった地獄はこれが適正です。
突然大声だします、突然キレます、話も聞きません、暴れます、批判しかしません、被害者意識が高いです。
こういう家族が、実際にあるということを知れる映画です。
おもしろい!おもしろい!
これは、おもしろい!
の一言につきます。
終始、笑いに笑って、終わった〜。
橋口亮輔監督が好きで、選んでみたけど、俳優さん達もサイコーだった。
私自身も女であり、三姉妹ではたいけど兄妹がいるし、母もいる。
三姉妹の環境と私は違うから笑えた部分も多かったのだと思う。
母からの期待というか、母の言葉を素直に信じて、努力を惜しまなかった長女。
見た目が美人であることが結局はコンプレックス?になってしまった次女。
末っ子の可愛さをしっかり発揮しながらも、それなりに姉達からの影響を受けて苦労した三女。
三人三様、みんな何かしらの不満があるものの、結局は、母が同じという共通点。
血の繋がりなんて、大したことはないと思っているけれど、血の繋がりをこんな面白く描いた作品はなかなか見たことがないなぁと。
長女がブチ切れて、顔グチャグチャになりながらソファーに座ってソファーを殴り続けるシーンは、もう面白すぎた。何かあったんだよ〜って期待が膨らむシーンでしたね。
姉妹喧嘩のテンポの良さ、三女の彼氏の優しさと天然ぷり。
長女も次女も三女も、みんなド正論を言い合うのが面白くて堪らなかったなぁ〜。
登場しない母が、この映画の中でしっかり娘たちによって描かれているのも流石です。
嵐のような一夜を越えて、翌日の朝の温泉のシーン。もう一波くるかなぁと思っていたら、なんとも穏やかなエンディング。
映像も美しく、俳優たちの演技力のおかげで最後までほんとに満足させてもらった一本でした。人に勧めたくなった。
家族でこんなにケンカするかぁ
なかなか面白い構成だった。
話題のお母さんが全く出てこないあたり、桐島部活辞めるってよを思い出す。
三姉妹、タイプも生き方も全然違うところに、かなり個性的な母親に育てられたせいか、すごくお互いに対して思うところがある。
それが大人になっても会ったことで,大爆発するのだ。
それにしても,ここまで大喧嘩,言いたい放題言えるって姉妹といえどもすごい。
終わりも含めて温かい気持ちになれる映画だった
罵り合いの先にあるのは?
3姉妹の壮絶な罵り合いがひたすら続き、最後にようやくお互いが素直になり分かり合えてHappy End。
とにかくずっとがなり合い&罵り合いなので、鑑賞しながら猛烈に疲れてしまいました。
映画とはいえ、やはりネガティブワードのオンパレード&がなる・・・というのは、精神的なマイナスダメージが強いです。
予告で「笑えそうなコミカルな作品に違いない」的な印象を持ったものですから、それが鑑賞きっかけとなったのですが
私はしんどかったです。
一方、主役3姉妹を演じている江口のりこ・内田慈・古川琴音の演技はすごく面白いんですよ。
特に江口のりこがめちゃめちゃ面白い。
ひとり芝居か!?というシーンが複数あるのですが、役者の演技だけ観ていたら猛烈に面白いんです。
そこが楽しめたポイントではありました。
ラストの数分は心が和みつつ終わっていくので、その終わり方は好きですが
やはりそこに至るまでの時間は辛かったですね。
※大きな地震後で私も精神的に疲れているためか、上記のような印象をもってしまったのかもしれません。
もっと元気なときに観ていたら違う感想になっていたかもです。
星はいつも三つです。
江口のりこ、内田慈、古川琴音の三姉妹が母親を温泉旅行に連れていく。母親は最後まで姿をあらわさないが、けっこうな毒親キャラらしい。
三姉妹の力関係や敵味方があっという間に入れ替わる集合離散の力学を自在に描いたペヤンヌマキの脚本を前にして、どん
なふうにカットを割るか、どういう空気を作り出そうか、橋口監督はさぞかし力が入っただろう。
面白くならなかったら監督のせいとしかいいようのない脚本と文句なしの三女優を得て、緻密でダイナミックな演出。
温泉宿の一室で、三女優とも多くのシーンで浴衣を着てのやりとりが続く。ところどころで姉妹同士の小突きあいや取っ組み合いが行われ、頭からガラス障子に突っこみそうだったり障子を蹴破りそうだったりするが決して画は乱れない。
女優もスタッフも、「さすが」としか言いようがない。
主要キャストのなかでただひとりの男優の青山フォール勝ちも、とてもいい奴。
最初から最後まで笑い通しで、しかも泣かされました。
普遍的な家族の話
橋口亮輔監督の作品は劇場デビュー作の「二十歳の微熱」に衝撃を受けて以来、劇場で見ています。
今回の作品が今までとずいぶん違うのは、人の原作のせいもあるだろうけど、やっぱり監督自身が変化しているのかもしれない。
客層が今までの橋口作品にはないくらい高齢者が多くて、かつ今までで一番笑いのある作品でした。
うちは三姉妹ではなく姉弟、この3人の「お母さん」のように40過ぎの娘に誰でもいいから結婚して孫の顔を見せろなんてことは言わなかった(ちなみにそんな親は今でもいくらでもいると思う)。
けれど、そんな細部はどうでもよくて、これは大人ばかりになった家族の普遍的な物語だと思いました。
橋口監督がそんな話を撮るのがちょっと意外で、ちょっとうれしい。
家族ってなんというか袋小路だ。
でもそれだけじゃ終わらないのが、とてもめんどくさい。そしてそれは悪いことばかりでもない。だからますますめんどくさい。
そこの描き方が監督らしく容赦ない。
そんな物語でありました。
酒屋の息子が良い事を言う
長女役の江口のりこの演技がうますぎて
本当に粗探しばかりで嫌な人過ぎて冒頭の部屋での長女はこういう人だよという人柄を表してるシーンの話す内容喋り方がとにかく耐えられないぐらいヒステリックな嫌な人で映画を観たくなくなって帰りたかった
このシーンだけだよね?と思ったら
ずっと不平不満を言い合っていてコメディーになればいいのだけど全然そんな雰囲気にならずにどんどん殺伐としていって
あっカッとなって事件が起きても別におかしくないぐらいだった
ラスト温泉宿のプロモーションかな?って急に別人のような人柄になっていて
三姉妹が露天風呂に入って空を見上げるシーンがお湯が白いこともあって黄泉の世界のようで少し恐かったし
汲んできた水を飲んだら母の性格まで変わったのも新興宗教じみてて怖かったです
お母さんを想うが故の…
旅館をけなすことから始まって、お母さんでなければ、姉妹の中の誰か一人を終始けなしまくる会話劇。
皆さん演技が達者で、それぞれのキャラも立ってて、本日ココロに余裕のあった私は楽しんで見れました。
酒屋のお兄ちゃんのボケ加減も緩衝材になっててよかった。
仕事終わりの疲れた状態や、テンション低めの時に見ると、イラッとさせられたり余計疲れそうな内容かも。
個性派女優3人による3姉妹の競演を楽しめる。それだけで成立してしまう。ミニドラマシリーズの映画化編集版と聞くと少し残念。
3姉妹が誕生日のお祝いに母親を温泉旅行に連れて来た。
旅館に着くなり揉めだす3人だったが、案の定その夜の誕生会のパーティでもひと騒動起きてしまう。
特に江口のりこの大暴走、長女を観るだけで母親が想像できる。
さらに、この3人と母親から、本作では全く、本当に全く語られない父親もなんとなくわかるのが面白い。
この家族の喧騒の中で育った三女が、少し抜けたところがあって朴訥な(無神経なところが少し頭にくる)彼氏を選んだのも良く分かる。ほっとする、安心できるよね。二人だけの時の古川琴音の雰囲気が最高です。
このタイトルの文字選びのセンスもまた絶妙で、今日はお母さんが一緒だという意味と、お母さんが同じ三姉妹、似ている性格だからいろいろあるよね、などという意味にも取れたりして、さすが上手い。
最後に、個人的に、本作がミニドラマシリーズの映画化編集版というのがちょっと残念。
映画のためだけに作られたものではないところが気になる。
そう言われてしまうと、微妙にエピソードのバランスが悪いような気がする。言われなければわからなかったかもしれないが、そう聞いてしまうと気になるのでした。
お母さんが発祥
笑えるところはありつつも、それ以上に笑えない作品。
三姉妹それぞれ、身内にも自分にも抱えてる不満があり、何気ない会話からそれが噴出してゆく。
こんな場所で、こんな歳の大人が、こんな言い方で…
そういった面を取り除けば、逆に家族だからこそ言ってしまう、言えてしまう内容ばかり。
でもだからこそ、コメディとして笑い飛ばしきれない。
今月40になる身としては、弥生の「今から出会って、付き合って、結婚して…」は共感度が高すぎる。
かといってホームドラマ的に泣けるわけでもなく。
普段から啀み合ってたならただの日常だし、そうでないならあんな朝を迎えられるレベルの衝突ではない。
何も好転してないのに、「家族だから」という雰囲気で一晩寝たらスッキリ…?
個人的には納得出来る流れではなかったかな。
コメディエンヌとして一番上手かったのは江口のりこで、動き、表情、声のトーンなど安定の芝居。
「大声出さないで」とか、完全にお婆ちゃんだよね。
内田慈は歌とブチギレ演技はよかった。
古川琴音は、キャラもあるけど爆発したときの声量が足りなさすぎてコメディとしては失格。
(ただ、『言えない秘密』よりかわいく撮れてます)
青山フォール勝ちは人柄一本勝負で、阿呆キャラなのであれでいいが、真面目な台詞ほど棒が目立った。
嫌いじゃないしツマらないとも言わないが、全方向に中途半端なのが残念。
ラーメン屋のシーンは丸々要らないし、折り鶴の意味もよく分からないし、シーンの繋ぎに違和感がある。
と思ったら、ドラマの再編集なの見逃してた…
あ、タカヒロ分の追加料金はちゃんと払ってね。
「姉妹」すなわち「お母さんが一緒」という、切っても切れない人間関係
3姉妹が、ひたすら口喧嘩を繰り広げるだけの物語だが、限定された空間での、いかにも演劇的な展開や台詞回しが楽しめる。
姉妹の割には、あまり顔が似ていないなと思っていると、そのことも、しっかりとネタになっていて、キャスティングの妙に唸らされた。
そうした、一重とか二重とかの容姿のことだけでなく、結婚とか出産とかといった、男性よりも女性の方がナーバスになりがちな問題も、上手く喧嘩の中に取り入れられていて、姉妹が抱える確執の「あるある」に、思わず納得してしまった。
事あるごとに母親の悪口を言って、いかにも嫌っているように見えても、姉妹の誰もが、母親の誕生日を祝い、喜んでもらうために一所懸命で、結局、母親のことが大好きなんだというところも面白い。それと同時に、罵り合っている姉妹も、「お母さんが一緒」という、切っても切れない絆で結ばれているということがよく分かる。
せっかく温泉旅館に来たのに、一向に温泉に入ろうとしなかった彼女たちが、一夜明けて、ようやく朝風呂に浸かり、すべてのわだかまりを洗い流すという展開も、ベタではあるが、よくできていたと思う。
常に姉妹たちの話題の中心だった母親の顔を、最後まで見せなかったのは、敢えて狙って、そうしたのだろうが、観客が、描かれないことを脳内で補完する「演劇」だったなら、自分なりの母親像をイメージできて、効果的だったに違いない。
ただ、よりリアルさを重視する「映画」であるならば、最後に思いがけない女優が母親として登場するという、そんなサプライズがあってもよかったのではないかと思ってしまった。
家族というカオス
三人姉妹と母親の旅行という舞台で描くコメディ。
江口さんがいろいろツボりました。
結婚し子孫を残すというゴールが設定されている限り、この手の生きづらさはなくならないことでしょう。
3人姉妹の非難合戦。
物語は3人姉妹の非難合戦だ。最初に長女弥生(江口のりこ)が、次女愛美(内田慈さん)が選んだ旅館が気に入らないと言い出す。女風呂は小さいし、そもそも旅館の選び方が適当すぎると非難する。
不機嫌な役の江口のりこさんがすごくいい。冒頭、車から降りてムスっとした顔がアップになったときは、笑ってしまった。
今回は3人姉妹の長女役。母親の言いつけ通りの良い子を演じて生きてきた。母親の性格に一番近いような気がする。
古川 琴音さんが 「言えない秘密」に続いての登場。
内田 慈さん。知らなかったのだが、最近どこかで見たと思ったら、「夜明けのすべて」で医者やってた人だった。
仁義なき姉妹戦争‼️
まず偉大なる橋口亮輔監督に感謝‼️そして偉大なる三人の女優さんに感謝‼️簡単に言えばこの作品は罵り合い、愚痴り合いの映画である‼️母の誕生日を兼ねた温泉旅行で、どこか冷めた対応の母親に長女がキレたことから、三姉妹が抱える姉妹へのコンプレックスがむき出しになる‼️容姿の事、学生時代の成績の事、仕事の事、結婚の事etc.....しかも三女はこの旅行の場で結婚することをサプライズ報告しようとしていた・・・‼️お互いのやる事、成す事すべてが気に入らず、お互いをけなし、罵倒し合いながらも、最後はちょっと譲歩する‼️家族ってそんなもんですよね‼️ラスト、それぞれの人生が肯定され、光があたるような展開がほほえましかったです‼️ただ、この作品は家族の絆とか、そういうテーマはどうでもいいのかもしれない‼️この作品は、長女・弥生役の江口のり子、次女・愛美役の内田慈、三女・清美役の古川琴音の三姉妹が繰り広げる罵り合い、愚痴り合い、罵倒し合い、取っ組み合いの姉妹喧嘩を堪能する作品だと思います‼️三女優の凄まじい演技、話術が素晴らしい脚本、橋口監督のスゴい演出力によって展開される修羅場の迫力は、アクションであり、バイオレンスであり、コメディであり、ヒューマンドラマでもある‼️スリリングだし、笑えるし、泣ける‼️そのテンポの良さで1時間45分があっという間です‼️描かれる家族の絆に共感させられるというより、肝心の母親を登場させることなく、物語を描ききった構成力にも驚嘆させられるし、何よりもヒジョーに面白い作品なんです‼️これ重要‼️
【”喧嘩する程仲が良い。めんどくさい三姉妹はお母さんの血をしっかりとひいているし、そんなお母さんが大好きなのである。”今作は可笑しき三姉妹が奏でる、家族の良さを堪能するホームドラマなのである。】
■お母さんの誕生日を祝おうと長女弥生(江口のりこ)、次女愛美(内田慈)、三女清美(古川琴音)が、お母さんと温泉にやって来る。
因みに、お母さんは三姉妹の会話には頻繁に出てくるが、劇中では現れない。
だが、三姉妹の話を聞いていると、相当にメンドクサイお母さんであるようである。
◆感想
・今作は、三姉妹のあーだ、こーだのどーでも良い会話が絶妙に可笑しいし、江口のりこさんの得意技である仏頂面演技が炸裂する作品である。
・二女を演じた内田慈さんの演技も可笑しい。美人なのに、何故か独身。一番真面目だと思った三女を演じる古川琴音さんも何だか可笑しい。
サプライズと言って、妻と別れた子持ちの男をコッソリと呼ぶかなあ。クスクス。
■三姉妹間で勃発する、どーでも良い問題の数々
1.次女愛美が選んだ純和風の温泉旅館に難癖をつけ、果ては彼女の性格にまで言及する長女弥生。
・女風呂の方が、男風呂より小さい。(古い、和風旅館あるあるである。)
・畳が臭い。(あのね、畳はもぐさじゃなくって藺草ですから。クスクス。)
でもって、次女愛美はセンスが悪いと罵る。
2.一重瞼と二重瞼問題
長女弥生だけ一重瞼で、それを彼女は昔から根に持っているのである。
確かに江口さんは一重だけどね。ホント可笑しい。
3.三女清美が、こっそり結婚相手のバツイチ子持ち男のタカヒロ(青山フォール勝ち)を連れて来ていた問題。
彼氏のいない長女、次女が妬みも有りながら歓迎するも、タカヒロがバツイチ子持ちである事が分かった途端の手の平返し攻撃。クスクス。
4.長女弥生が直ぐに切れる問題
お母さんにプレゼントしたマフラーを貶され、床に叩きつけた(らしい)後に、卓球上でアイシャドウが涙で顔の上に、”カオナシ”みたいに流れて不貞腐れている姿。後ろの席のオバサン達、大爆笑している。とても可笑しい。
序でに、直ぐに切れるのは遺伝みたいである。
■今作の構成が巧いのは(舞台劇がベースだそうであるが)三姉妹の遣り取りを聞いているだけで、出演しないお母さんのメンドクサイ人柄が自然と浮かび出て来る所であろう。
<折角のお母さんの誕生日を祝う場なのに、夜に、三姉妹が怒って、過去に遡り妬みあって、泣いて・・、の修羅場のシーンの数々が可笑しい事。
けれども、翌朝、次女の愛美が温泉の近所のパワースポットの神社で汲んできた水をお母さんに飲ませたら喜ばれて、彼女が興奮しながら”美味しいと言って飲んだ!滅多に聞けないお母さんのポジティブ発言!”と喜んだり、長女弥生のプレゼントもお母さんが一晩経って太陽の光の下で見ると”良い色あい”と言われて喜んだり・・。
そして、長女の弥生は持参したアイロンで、前の晩散々ごみ屋敷とか言って貶した二女愛美の服を丁寧に掛けてキチンと畳んであげているのである。
今作は、そんなシーンを見ると、”何だか、家族ってめんどくさい事も在るけれど、良いモノだよなあ。”と思った作品なのである。>
のりこのツケマ。
母親への誕生日プレゼントに温泉旅行へ行った三姉妹、長女弥生、次女愛美、三女清美と清美の彼氏タカヒロの話。
宿泊する旅館手前にある上り坂で車の立ち往生から始まり、「母親のような人生は送りたくない」を3人の共通ワードに宿泊先岩園館にて3人の口喧嘩が始まる。
部屋に入るなり男性露天風呂の方が広い、女風呂狭い、畳の匂いがカビ臭いと長女弥生の文句から始まり三女清美の「もぐさ」の香りでいい匂いと流してくらから見せていくけど…、母へのサプライズプレゼントで呼び出された清美の彼氏タカヒロ。
このタカヒロが天然なのか鈍感なのかポジティブ野郎でアクセント、三姉妹の喧嘩の間に入っては喧嘩の雰囲気壊す一言や鈍感で察せない感じで笑わせてもらいました。
本作観る前に解説みたら母親の名前なし…、本作観てなるほど!予告から気になってた江口のりこさんの付けまつげと化粧でこんな雰囲気変わるんだなと…いい意味で驚き、気兼ねなく観れて楽しめた。
(オンライン試写会は内容に関係せずネタバレ扱い)
今年245本目(合計1,337本目/今月(2024年7月度)8本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
(前の作品 「フェラーリ」→この作品「お母さんが一緒」→次の作品「」)
オンライン試写会に招いてくださったfansvoicejpさまにご感謝を。
何らかの意味で「親離れ」もできていない一方で、お互いにそれぞれ悩みを抱える三姉妹がある旅館で色々繰り広げるストーリーです。「お母さんが」とありますが、母親役の方は作品内で1回か2回か出るだけです。また、映画の展開は大半がどこかの旅館(エンディングロールから、山梨県が舞台であることはわかる)で、その「外に出る」ということは一部を除いてありません。
結局のところ、「親離れができない」三姉妹の問題以上に、「親と子はある程度の適正な距離を取るべき」ということは作品内では明確ではないですが読み取ることはできますし、それは娘でも息子でも基本的には(成人して立派な年であれば)そうであり、その部分にも多少焦点があたっていたのが良かったです。
やや問題提起型とドタバタものの半々的な立ち位置ですが、選んで損はしないかなというところです。
評価に関しては特段気になる点までないのでフルスコアにしています。
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