お母さんが一緒のレビュー・感想・評価
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最強(狂)の姉妹喧嘩
母の誕生日を祝いに温泉旅行に来た3姉妹が 大喧嘩する話。 広島国際映画祭で鑑賞。 この前に「愛に乱暴」で演技力が爆発していた 江口のりこを観た直後だったのですが、 今作でも違うベクトルで爆発してました! 今作はもともと舞台だったこともあり、 ほぼほぼ3姉妹の口喧嘩で繰り広げられます。 言葉選びや表情、動き、間がほんとに秀逸で 結構ひどいことを言ってるのだけど面白い。 一見バラバラな3姉妹なのですが、 物語が進むにつれて 「あーやっぱりこの人たち姉妹だな」 とちょっとほっこりもします。 ただ冷静に考えると 年齢を考えるとこんな喧嘩しねえだろ と思うのでそこはフィクションの面白さです。 3姉妹の女優さんはもちろんですが 青山フォール勝ちさんがいい! バカな体育会系男子を完璧に演じてました。
お母さんは、何処???
ブラックユーモアだと思った。 初めに気付いたこと。 温泉の記念写真に母が写っていない‼️ キャストを見たが、母親らしき女優の生前が見当たらない? ハハーン!? 手の込んだ詐欺的な演出。 《ストーリー》 母親の誕生日のお祝いに、母親を温泉に招待した3姉妹が、 気難しい母親の対応に四苦八苦する物語り。 所が、待てど暮せど母親は登場しない。 そうか?そういう手なのね! いやぁ壮絶でした。 姉妹の口撃バトル‼️ 罵り合い。 長女(江口のりこ)と次女(内田滋)のが特に激しい。 一番おっとりした3女のキヨミ(古川琴音)まで、 恋人に言ってはならない言葉を投げつける。 毒舌?母の遺伝子? 毒しか吐かない母親像、 それをそっくり受け継げ3姉妹像。 愛と憎しみ。 肉親は愛しもして、憎みもして、 しかし頼りになる、力になってくれる、、他人様とは全く違う 一蓮托生の存在です。 身内(母、父、姉妹、兄弟)って多かれ少なかれ、 互いの失敗を知る人たちですね。 恥ずかしい失敗(過去)を知る人です。 だからこそ安心して付き合えるし、全部をさらけ出せる。 しかし、本心や怒りを全部を口に出してもいいものだろうか? 肉親だからこそ、口をつぐんで、傷口に触れないうにする思い遣り。 肉親だって「思い遣り」は、潤滑油。 肉親だからこそ、 欠点を許す。 暖かく接する。 嫌なことはくちにしない。 最後に思ったこと。 この映画の“お母さん“って、 本当は死んでいるんではないのかしら?
女が3人いると大抵2対1になる
鑑賞日7月14日。舞台を映画化したものです。どのキャラクターも立っていて、俳優の演技も良かったです。江口のりこさんは、今年スクリーンで一番沢山観ました。 姉妹のやり取りはすごく面白かったし、妹の彼氏が出てきてからが中々良かったです。 気が強くわがままで3人姉妹が手を焼く母親は、一瞬姿を見せた以外は話題に上るだけで出てきません。それを舞台では俳優の演技でそこに存在させられますが、映画だと、どうして出て来ないんだろうと気になります。それに、映画館の大きいスクリーンに、最後は声だけというのはちょっと寂しかったです。カメラワークを駆使して、後ろ姿とか手とか、母親を見えそうで見えない角度でじらし、最後に加賀まりこさんみたいな強烈なキャラの母を出しても良かったし、あるいは、結局最後までちゃんと見せない、というのもアリだったかなと思いました。
長女 江口のりこ
NHKの「お母さんといっしょ」をもじったタイトルですよね。 世代ならばビビビッとくるはず。このタイトル。 橋口亮輔監督は、被写体となる家族の歴史を、素朴で、誰にでも身に覚えがあって、共感できるキャッチフレーズで、 そうやっていつも鑑賞者に楽しい物語を差し出してくれます。 等身大だから面白いんですよね。 ・・・・・・・・・・・・・ 推しの映画館=塩尻の東座。 きっぷ売り場の小さなロビーです。 東座は やってくれましたよ♪ 東座の【お姉さん】と【妹さん】と、そして【お母さま✨】が、三人並んでのお出迎えでした。 ね?これ、いいでしょう!?(笑) 絶対この映画の上映のために、 いつもは奥の住宅におられる事が多いお母さまも (たぶん長女の社長=こずえさんに引っ張り出されて) 、母と姉妹で、ロビーで僕たちのことを迎えてくれたんですよ。 映画みたいでしょう? 粋なプロデュースです♪ ・・・・・・・・・・・・・ きょうだいの性格の違いが、このドラマの全てです。 「不機嫌な長男・長女、無責任な末っ子たち」。 これ、僕が愛読するハウツー本なのですが、 長子・中間子・末子 バッシ の、生まれながらに持っている個々の性格と、その三兄弟・三姉妹が家庭内で後天的に養われてしまった上下階級やら役割分担やらを、ズバリ解説していて、たいへん面白い本です。 きょうだい間の性格の差異を、よくぞここまで観察したものです。きょうだい同士の無理解や いざこざや、不満や我慢の原因を、分析・指し示してくれるマンウォッチングの本でした。 僕自身が、男5人兄弟の一番上でしてね、いわゆる長男なんですが、弟たちとの関係の上手く行かない事にずっと悩みを抱えつつ、耐えに耐えては親と弟たちを取り結び、無意識に自分の事は押し殺して、 僕も江口のりこのように我慢もしてきた。 だからこの解説本でいろいろ納得が出来、また溜飲が下りたのです。 解決法は「そのままの自分を」「そのままの弟たちを」「受け入れるしかない」って事なんですがネ。 「親と子」は、「家庭」という社会の最小構成の単位。 その中でも 「きょうだい関係」は、人が密接して生きる学校や職場のひな型。 上手く付き合えない者同士がどうやって狭い家の中で一緒に暮らせるかを、子供たちは子供部屋で現地実習するのだと思います。 ・・・・・・・・・・・・・ 「細雪」 は四姉妹。 「リア王」 は三姉妹。 「若草物語」 は四姉妹。 「海街diary」 は三姉妹+末娘。 本作品も、 三人の女の性格描写が秀逸。 一旦ばらばらになって独立した姉妹が、大人になって母親を要にして再会をする物語。 とかく女はよく喋る。 ・ほんの少しほかのきょうだいを理解し、 ・ほんの少し自分のことがわかる。 ・自分の気持ちも、やっと泣きながらもぶちまけることが出来た。 ・母親がいなくなるまでに間に合った、ゆるやかな時間が流れます。 時間がたっぷりのお泊りの効用です。 後半は「激しい時間」が怒涛のごとくに流れる。 姉のマスカラも怒涛のごとく流れます。 ・・・・・・・・・・・・・ [ おまけ ① ] うちは子供が3人。 妻は、子供たちの誕生日には たいへん「ユニークなプレゼント」を毎年用意していました。 誕生日の子だけを連れて丸一日外出するのです。 つまりその日は、誕生日の主役がお母さんを独り占めできるのです。なんでも希望どおりです。どこへ行くのもお願いどおり、その日の主役の子のリクエストがすべて叶うのです。 (逆に、その子がお家にいたいと望むなら、僕が他の二人を邪魔にならないように連れ出すことになりますね)。 でも、何かをもらったり、美味しいものを食べたり、遊園地に行ったりする事なんかよりも、夢のような「私だけのお母さんといっしょの時間」が、年に一回は、一人一人に叶うわけですよ。 我慢をしたり、押しのけたり、涙を飲んだりしながら きょうだいと暮らしていても、「その日」は全てを満たして余りある喜びがある。 すごくいいプレゼントですよねぇ・・ いいセンスをしていた女性でした。 映画の三人は、微笑ましくもお母さんの取り合いのために帰宅した子供たちの姿でした。 男はダメですわー。女親にはどう逆立ちしても永久に勝てません。 ・・・・・・・・・・・・・ [ おまけ ② ] 邦画作品は基本かけないはずの東座。 珍しく本作の上映となりました。 けれど加齢のおかげで聴力が落ちている僕のこと、 「字幕」が出ない邦画は、不安的中。やっぱダメでしたね・・よく聞こえない。 ましてや佐賀弁での会話です。ボソボソ喋る姉江口のりこの独り言も多くて、大著の台本。ワンシチュエーションの舞台劇。 残念ながら半分以上は聞き取れなかったです。 DVD借りなおします。 これ、フォロアーの皆さんも、年が行けば遭遇する辛さだと思いますよ。 レンタルDVDならば、最近のものは邦画にも[設定ボタン]で日本語の字幕が、それも二種類出せますから、これ、覚えていてくださいね。 · 「隣の部屋で」、 「親に聞こえないところで」、 子どもたちは親について、実はこれだけ侃々諤々、喋っているのでした。 ではでは。
ついていけない・・・けど
冒頭部分で長女が母や次女をこき下ろしまくり。私は、これで引いてしまった。生前の母に、毎日父がボロクソにこき下ろされた記憶がよみがえった。家族というある意味、絶対何を言っても許されるという関係性の中で日々繰り返されるこき下ろし。私も母の言うことに一理はあると思っているので父を擁護することはせず、ひたすら黙っていた。母に対して「そんなにお父さんが嫌いなら、離婚すれば」とは、心の中で思ってはいても口に出しては言えなかった。映画では次女の反撃や、盤石の関係と見えていた三女とフィアンセの間でも、三女がフィアンセに対して「口撃」開始。笑えるシーンもあることはあるが、どうにも心が落ち着かない。旅館の人間に自分は「(彼女たちの)家族です」と言ったフィアンセにはこう言いたい、「あんたは偉い」。この映画を終始笑いながら見ることが出来る人っているのだろうか。自分の今のありようを家族のせいにするなんて、それは単なる憂さ晴らし。この映画、ほんとついていけない・・・けど、まあ、家族ってこんなものかも。
終始面白くてケラケラ笑ってました! 期待度があまりなかったけどそれ...
終始面白くてケラケラ笑ってました! 期待度があまりなかったけどそれを遥かに超えてきた(笑) 江口のりこさんが面白くて前から思ってたどこの人シリアスでもお笑い系でも何でもいける人だなと再度思えた! この映画すごいのがお母さんが出てこないんです。冒頭に顔が見えない状態で出てくるだけで正体が分からなくてそれが凄いし、話してる想像でどんなお母さんか自分自身で決めるしか出来なくて、姉妹の話を聞いてる分には毒親だなーと思いつつ最後はあれ?良い人?なのか、、、?って。 お母さん役を出さないって決めた制作陣相当すごいなーって思いました。 基本三姉妹の口喧嘩を観てるだけの映画だけど本当に私が姉と喧嘩するくだらない喧嘩を見ているようでそれがただただ面白かった! ネルソンズ青山さんも良い味出してたしキャスティングも良かった。 劇場数少ないのですが面白いのでおすすめ映画です!
もやもやしながら突き抜ける
母親の誕生日に温泉宿に集まった三姉妹が、ふとしたきっかけでこれまで溜め込んで来たそれぞれへの思いを一斉にぶちまけ合う会話のアクション活劇です。三姉妹の、昭和の匂いがする本音会話のノンストップ応酬劇が痛快で、遣り過ぎ一歩手前の寸止めの匙加減も絶妙に決まっていました。会話の自爆・誤爆・差し違え・闇討ちの切れ味が鋭く、江口のりこさん・内田慈さん・古川琴音さん三人の個性も黒光りしているではないですか。特に、長女と三女の間を繋いでジタバタする内田慈さんがよかったな。 但し、結婚する・しない・出来る・出来ないで話がぐるぐる回り、結局「家族はいいね」でその円環が閉じてしまう事に少し違和感を覚えました。その古臭さをどこかで突き破る一太刀がなくてよかったの? ましてや、脚本は女性なのに。でもそれがないからこそ、このベタベタ喜劇が成り立つのかな? また、江口のりこさんは今や安定のブチ切れ具合で爆走するのですが、観客が彼女に予想するものに物語が頼り過ぎている様にも感じました。 と、なんだかんだ言いながらも、僕はこの作品が結局好きなのです。 また、脚本のペヤンヌマキさんの名は傑作ドキュメンタリー『◯月◯日、区長になる女。』の監督として初めて知ったのですが、自分の興味のある物に食らい付いて幅広い作品を作る人だなぁと感心しました。
やはり映画にするのならもう少し旅館の外に出るとか、演じるのも三姉妹の独演会状態から多彩な人物の登場を望みたかったです。
「恋人たち」「ぐるりのこと。」の橋口亮輔の9年ぶりの監督作橋口亮輔監督の新作は、家族の悲喜こもごもを描きます。ペヤンヌマキ主宰の演劇ユニット「ブス会」が2015年に上演した同名舞台を基に橋口監督が自ら脚色を手がけ、CS放送「ホームドラマチャンネル」が制作したドラマシリーズを再編集して映画化。 3姉妹の旅行での笑いと絆。「お母さんと一緒」ではなく、「お母さんが一緒」という助詞一文字の違いで、後者は自ら好んで一緒にいるわけではない、というような多少の居心地の悪さを感じさせます。 決してお母さんが一緒にいることを嘆くのではありません。家族の大切さを思い起こさせ、笑えて、心も温まる良作です。 ●ストーリー 舞台は山間の温泉宿。長女(江口のりこ)と次女(内田慈)、三女(古川琴音)が親孝行のため、母親を連れでやってきます。 成績優秀が取り柄たった長女・弥生は美人姉妹といわれる妹たちにコンプレックスを持ち、美形が売りだった次女・愛美は優等生の長女と比べられたせいで自分の能力を発揮できなかった恨みを心の奥に抱えています。そして予約した宿の文句を並べたてるのです。三女・清美はそんな姉たちを冷めた目で観察し、あきれるばかり。 母を喜ばせる計画を立てていた3姉妹でしたが、反面「母親みたいな人生を送りたくない」という共通の思いもを持っていたのです。そして、旅館の別の部屋で過ごす母への愚痴を爆発させるうちにエスカレートしていき、お互いを罵り合う修羅場へと発展します。そこに三女が母へのサプライズとして呼び寄せた婚約者タカヒロ(青山フォール勝ち)が現れ、事態は思いもよらない方向へ動き出します。家族の不穏感は一気に頂点ヘ。 ●解説 主な舞台は宿の客室ですが、肝心の母は登場しません。母を要にしながら、3人の個性を際立たせて絡ませます。辛辣な言葉が時に心を刺しますが、誇張されているせいで生々しさが薄れ、皮肉で軽いノリが生まれるのです。そして、達者な俳優たちがまき散らす存在感が画面を弾ませます。切なくも、他人事のように笑って見ていられるのです。 ほぼ密室での会話主体の構成は「舞台」そのものだが、映像は見事に映画的。細かくカットを割ったり、逆に長回しや長台詞を入れ込んだり。カメラの位置や高さ、動きなど、多彩なカメラワークを駆使して画面を端正に、流動的にします。 演技面では、お笑いトリオ「ネルソンズ」の一員の青山も含め、俳優陣にはそれぞれ見せ場がありました。互いの関係性が少しずつ明らかになっていくセリフの応酬は見応えたっぷりです。中でも江口が素晴らしいのです。嫌みたっぷりに、悲しげに、美人と言われる妹たちをねたむ長女は観客を笑わせる役割も担い、実力派女優の面目躍如たる熱演を見せつけました。 3姉妹が衝突を繰り返した末、一夜明けると映像に暖かな光が差し込みます。この母と娘たちに誰も愛おしくなど全く感じさせませんが(^^ゞ、自分のことと比較して「家族、人間ってこんなもの」と改めて思い直されることでしょう。ほっこりしつつ、きっと自分の家族のことも思い出されるはず。 ●橋口監督のこだわり 3人の芸達者による遠慮会釈のない言葉の投げつけ合いは抱腹絶倒ものですが、一方で、飾る必要のない家族という関係性にうらやましさを感じる観客は多いことでしょう。 「ピンボールみたいに感情があちこちにぶつかっていく面白さを描きたかった。この家族を通して日本社会の問題をあぶり出そうとか、そういう意図は全くありません。社会性ゼロです」と割りきったように橋口監督は語ります。 これまでの橋口監督の映画作りは重めであったことを、監督は気にしていました。だから本作では、日常の何気ないことを切り取って、重くなりすぎずも、しみじみとした実感が残って、嫌な後味が残らないという向田邦子のエッセーみたいな感じになればいいと思ったそうなんです。 もちろん「ハッシユー」「ぐるりのこと。」など深い人間観察で知られる橋口監督のことだから、「ああ面白かった」というだけでは、もちろん終わらりません。映画館を出たら、すっかり忘れてしまうような作品ではないりです。観客の胸の奥に、余韻がしっかりとたたみ続けるのです。 「婚約者を含めた4人の人物を生き生きと描くことだけを考え、ピンボールの会話のやりとりに徹しました。余分な要素は全く入れていません。しかし、映画は□当たりが良いだけでは駄目です。□の中に苦いものを残さないといけない。その苦さこそが『共感』というものだと思います」と橋口監督は語っていました。 ●感想 率直に言って、温泉旅館の客室に固定されてストーリーが展開するのは、原作の舞台劇まんまです。江口ら三姉妹の演技は抜群でも、見ていてシチュエーションの単純さには、空間的な窮屈さと退屈さを感じました。やはり映画にするのならもう少し旅館の外に出るとか、演じるのも三姉妹の独演会状態から多彩な人物の登場を望みたかったです。
江口のりこ劇場!
母親と三姉妹の家族旅行の話。 この三姉妹仲が悪い!すごく仲が悪い!いやでもこれだけ言い合えるのは仲がいいのか…笑 罵詈雑言が飛び交うので好き嫌いは分かれるかもしれないが、私は好き。 家族旅行あるあるから姉妹あるある、笑って泣けるホームドラマの決定版。 半分ぐらい江口のりこ劇場。もちろん内田さんも古川さんもいいよ! タカヒロがいい感じの緩衝材。 攻撃力が高くて防御力が低い江口のりこさんが観たい人は是非。
三姉妹の掛け合いが笑えるシチュエーション・コメディ
いやぁー、面白いコメディ映画でした。 こんな内容とは思わなかった。 シチュエーション・コメディです。 三姉妹の掛け合いが笑えます。 小さな映画館での鑑賞でしたが、見ている皆さんから結構笑いが起きていた。 こういうコメディ映画を見る上で、他の観客の笑いは重要だと思う。 釣られ笑いって起こるし、それでもホントに笑えちゃう。 だから、テレビのお笑い番組では必ず笑い声を流しますよね。 江口のりこの毒のある演技が少し苦手だったけど、先日見た『あまろっく』が良かったし少し慣れてきたかな。 3人の女優さんの個性がよく出ていたし、青山フォール勝ちの素人っぽい演技が意外に癒しになって良かった。 三谷幸喜以外にもこういう脚本を書ける人がいるんですね。 あと、古川琴音が良かったかな。 妹の立場をうまく演じていた。 結局、お母さんが出てこないというのも予想通りだったけど、出てこないからこそ、ネガティブワードしか言わない悪魔のような母親が話の中で成り立つのだろう。 『あまろっく』に引き続き、江口のりこが出ているこの映画が今年の邦画のおススメ映画になった。
古風な家族劇
橋口監督のファンなので見ました。 なんともまぁ、古風な話ですね。 結婚やら血筋やら孫の顔やらが何度も繰り返され、まああまりに繰り返すことで彼女たち(姿を見せない母親を含め)が何に縛られているのかは明白になるが、それ自体がどこかで相対化されるのかと思ったら最後までそうはならない。 もうそういう「家を守りましょう」的な価値観で個人が傷ついていくのはいいよ、という時代に、「お母さんを喜ばせようとしたけどできない娘(なぜなら子供を産めないから)」である彼女が「かわいそう」なままで終わっていくとは…… もちろん、血縁の共同体としての家族を相対化する意味で三女の結婚の形があるのはわかるのだけど、これでは長女は救われないですよ。次女もね。 母親を敢えて登場させないのも手法としてはわかるが、この話だと夫を嫌いながら家父長制を内面化し、その枠の外には出られない母の権力の不気味な巨大さばかり強調されてしまってません? 父を不在にした意味も薄れてしまっているような。 父は不在だが家父長制は健在という悲喜劇なんですかねぇ。脚本書いてる方はどのくらい自覚的なのか知りたいところ。
喧嘩してるのに大爆笑
2024年劇場鑑賞204本目。 今年観た中では今のところ1位です。 予告でお母さん亡くなってて遺骨と一緒に旅館に泊まる話かと思ったら生きてました。 普通こういう姉妹喧嘩だと見ててげんなりしたり重かったりするのですが、もう本人たち大真面目に喧嘩してるのにこっちは大笑いしちゃうという楽しい映画でした。 最初ネルソンズだったら和田まんじゅうじゃないの?と思ったのですがこの映画の松田という役は青山フォール勝ちの話聞いてない感じがピッタリでした。
面白かった。最後にふと…考えた…
言葉とアクションのストレート、ブロー、アッパー、ストレートパンチ!のボクシング、あるいは、投手対打者の全力対決!、ラストまでの全力疾走のリレー!みたいな感じ。面白かったし、三姉妹みんな演技がとてもよかった。そして、「ネルソンズの青山フォール勝ち」さん、どこかぬけてて微笑ましく、そして、大きくて包みこんですんごく良かった。 そして…ラストで、ふと、思った。 【実は…、お母さんはいなかったのではないか……】と。 ラストで、ふと思った。ありえないけど……。 (冒頭、車の中でお母さんのシルエットが映ったけど、あれって、娘たちが温泉宿に持っていった人形だったとしたら……(汗))。 それって、もろ「サイコ」でしょ!(汗) 映画の意味が、三姉妹の台詞や振る舞い、全てが180度逆転して最高に怖いホラー映画でしょって思いました(いったんそう思うと、なんだかそんな気がして、いろんなシーンを思い返しています)。
三女の魚が
一番キュートに撮られていたのはよく解ったが、自分的には魚顔でない次女がしっくりきました。 長女はコイかフナみたいでしたが、今回はポンポン過ぎてぴんと来ませんでした。 元ネタらしい脈絡無さで、終わり方はちょっと安い印象でした。
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