「星はいつも三つです。」お母さんが一緒 フェルマーさんの映画レビュー(感想・評価)
星はいつも三つです。
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江口のりこ、内田慈、古川琴音の三姉妹が母親を温泉旅行に連れていく。母親は最後まで姿をあらわさないが、けっこうな毒親キャラらしい。
三姉妹の力関係や敵味方があっという間に入れ替わる集合離散の力学を自在に描いたペヤンヌマキの脚本を前にして、どん
なふうにカットを割るか、どういう空気を作り出そうか、橋口監督はさぞかし力が入っただろう。
面白くならなかったら監督のせいとしかいいようのない脚本と文句なしの三女優を得て、緻密でダイナミックな演出。
温泉宿の一室で、三女優とも多くのシーンで浴衣を着てのやりとりが続く。ところどころで姉妹同士の小突きあいや取っ組み合いが行われ、頭からガラス障子に突っこみそうだったり障子を蹴破りそうだったりするが決して画は乱れない。
女優もスタッフも、「さすが」としか言いようがない。
主要キャストのなかでただひとりの男優の青山フォール勝ちも、とてもいい奴。
最初から最後まで笑い通しで、しかも泣かされました。
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