劇場公開日 2024年7月12日

  • 予告編を見る

「理屈っぽくなく、文句なく楽しめるコメディ」お母さんが一緒 あんちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5理屈っぽくなく、文句なく楽しめるコメディ

2024年7月19日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

元々は舞台作品(2015年の舞台の写真をみるとタカヒロのいでたちが赤いクルーネックセーターとジーンズで映画と全く同じなのは笑った)。
登場人物は四人だけ、お母さんはほぼ姿を現さない、でもお母さんの影響力は終始、示されているという仕組みが極めて演劇的(ゴドー待ちのような)なのだが、長女・江口のりこと次女・内田慈の怪演で、理屈を吹き飛ばすコメディプログラムとして立派に成立している。
三女は、長女、次女の抗争に巻き込まれる被害者であったり、冷静な傍観者であったり、ちゃっかり漁夫の利を得る末っ子であったり、都度、立場が変わる難しい役まわりだとは思うのだが、古川琴音はマイペースで演じており、掴みどころがないところがむしろいい感じである。
三姉妹、全く顔が似ていない。性格はもちろん、行動特性にも似通ったところはない。まあ年齢がある程度経った女きょうだいなんてそんなものかもしれないけどね。
なお、古川琴音さんについては、違う映画だけど、「言えない秘密」のレビューに「古臭い顔」という悪口があった。それはちょっと気の毒で、そういうときは「古風な顔立ち」っていうんです。英語で言えば「archaic」(アルカイック)。
仏像によくあるアルカイックスマイルっていうやつです。そういえば江口さんも仏像みたいな顔立ちですね。内田さんは違うかもしれないけど。

あんちゃん
きりんさんのコメント
2024年11月11日

あんちゃんさん
コメントありがとうございました。
ワイン醸造所には3年ほど勤めました。夏の夜になると、吹いてくる風がブドウの香りになるのですよ。
もちろん在職中は膨大な銘柄のワインと出会いましたし、おかげでワイン関係の映画はしらみつぶしに観ています。

お近づきにオススメの1本をー
フランスの白、品種は「ミュスカデ」。それの「シュール・リー」という製法のもの。3000円くらいで買えます。
フランスパンのパゲットのスライスに、スーパーならどこにでも置いてあるフランスのガーリック入り生チーズ「ブルサンアイユ」をこってりと塗って、ワインで流し込んで下さい。メインは白いクリームシチューなど。
「シュール・リー」とはワイン酵母の「上澄み」という意味です。ワイン酵母、パンの酵母、そしてチーズの酵母がいい感じにマッチします。
騙されたと思っていつかお試し下さい。

では。

きりん