WALK UPのレビュー・感想・評価
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みんな勝手だよね
インテリアデザイナーの女性が所有する4階建ての建物を舞台に繰り広げられる会話劇。
映画鑑賞の男が以前芸術を学んでいたインテリアデザイナー志望の娘と共に、知人のもとを訪ねて巻き起こっていく。
地下は名前だけの自分の作業室、1階は貸しているレストラン、2階は下のレストランの個室兼料理教室、3階は賃貸住居、4階は貸しているアトリエと説明し、作業室でワインを飲み始めるけれど…。
シーンが変わってこれは後日?
そしてまた暫くしてシーン変わってこれまた後日?あれ?パラレル?もしかして夢………あらすじ紹介に書かれているのはなに?
なんだか良くわからない退屈な自分語りや監督上げや痴話みたいな会話を繰り返すばかりで何が面白いのか自分には理解できなかった。
やっぱりこの監督の作品は自分にはレベルが高過ぎるようだ。
何を述べたいかよくわからないし字幕が本当に読みづらい…。
今年236本目(合計1,328本目/今月(2024年6月度)36本目)。
(前の作品 「こころのふた 雪ふるまちで」→この作品「WALK UP」→次の作品「潜水艦コマンダンテ 誇り高き決断」)
まず、この映画は韓国映画なのですがずっとモノクロという珍しい映画です。また、タイトルこそここでは Wall Up ですが、映画を見るといきなり一文字のハングル(韓国語)が出るので???と思って調べたところ、これは「塔」などを意味する語であるようです。
個々のストーリーのまとまりが少なく、しかも耳が悪いのか要領が悪いのか延々同じことをしていて、記憶に問題があるのかなぁ…というくらいにヘンテコな話題が多いのが特徴です。そのうえでいきなり「もうあなたのような年になったら、「アレ」も1日1回もしないでしょう」とか、はぁ???といった会話が始まるので、登場人物が程度の差こそあれ「何か決め込んでいるのか」というくらいにヘンテコです。
そのうえにこの映画がモノクロであること、シーンの一部でベッドが映る(なお、上記のヘンテコ発言はあるもののアダルトシーンはない)ため、そのベッドのシーツの位置関係で字幕がまるで読めないところがあり本当に困ったところです。
こういった趣旨の映画があることは十分しっていますが、個人的にはこの「字幕が読みづらい」系の映画は「じっくりみたい」のでVODなどでもよかったかなと思います。
とはいえ、個々個々「よくわからない飛びまくった発言をする方が多い」のは事実ですが、何らか共通項はあるのかもしれません。
採点に関しては以下まで考慮しています。
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(減点0.3/字幕が極端に読みづらい)
上記に書いた通り、モノクロ映画で、ベッドのシーツ等に字幕が出るシーンが10分くらい続くところがあり、ちょっと完全に読み取るのはよほど視力がよくないと難しいのではないかな…といったところです(ホラー映画でも何でもないので、極論最前列がマシ?)。ストーリーのわかりにくさとあいまってこれらの部分で理解が妨げられるのが厳しいです。
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またラストでちょっと驚いて感動。
連続観賞の2本目で冒頭部分は1本目の衝撃で集中出来なかったが、何分間かで会話の楽しさと演者達の素晴らしさで集中。
とてもテクニカルで監督のお洒落心満載の映画でしたが小手先で嫌味な印象皆無、役者達の真摯な演技と会話の内容が監督の本音だと感じるからかな?
主な舞台となる4階立てのアパートの描写も秀逸で、そこに暮らす人達の存在をしっかりと感じて自分も暮らしてみたいと感じられました。
何となく4つのパートに分かれている様で、パートが切り替わる度に「んっ?えっ?」といい感じに驚かされ、その場面ジャンプが予想出来るようになると次はどうなるかとヒヤヒヤしてまた「えっ?」心地好い。ラストシーンのジャンプは予想外で最後に「ええっ!」と驚き、その後ニヤニヤしてしまった。
主人公がベッドに横になって、外出している?恋人の帰宅を思うシーンに驚愕、私はこんな演出を初めて観ました、驚き少し涙目。
このお話しは主人公の映画監督の想像かパラレルワールドかホン・サンス監督のお洒落心か神様の忠告か?いずれにしても私にとっては心地の好い映画でした。
何かイヤなことがあったのかホン・サンス?
ホン・サンスにしてはあからさまな仕掛けがある作品。そして他の作品より多分、10分から15分くらい長い。
映画監督のビョンスが、インテリアデザイナーのヘオクがオーナーのアパートメントにやってくる。ビョンスは娘をヘオクの元で働かせてもらえるよう頼みに来たのだが、このアパートメントに魅入られたように出入りするようになる。韓国流に言うとイニョン=縁があったということなのだろうが実はそんな綺麗事ではなく、ビョンスはホン・サンスがよく描くところの口ばっかりのクズ男。映画監督としての実績は過去のもので今は仕事もせず女をつくってはダラダラ過ごしている。そんなビョンスがいわばおびき寄せられたゴキブリホイホイのような建物がかのアパートなのである。螺旋階段を上って電子ロックのドアをピコピコ開けるたびにビョンスの相手が変わり新しい生活が始まるという仕掛なのだが、実は室内のシーンの中であっても、屋外のシーンであっても、突然、時間が飛んで新しい話が始まったりする。実にホン・サンスは自由なのである。
そして、お得意のテーブルを挟んだ登場人物たちの長い長い会話劇。男と女の騙し騙されというかテキトーな話合わせが展開する。
いつものホン・サンスであれば登場人物の中に一人ぐらいはまともな感覚の人間がいるのだがこの作品はビョンスはもちろんのこと、ビョンスの娘、同棲相手、愛人、そしてオーナーのヘオクに至るまで、自己中心的な人物ばかりなのである。だから映画としてはいつものホン・サンス作品よりは切れ味が良い分だけ後味が悪い。
何か人生に絶望するようなことがあったのか、ホン・サンス?遂にキム・ミニに出ていかれてしまったのか?
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