「原点回帰のエイリアン」エイリアン ロムルス bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
原点回帰のエイリアン
1979年公開のリドリー・スコット監督の『エイリアン』では、逃げ場のない宇宙船で、なかなか全容が掴めないエイリアンとの血生臭い攻防に、衝撃が走った。その後、数多くの『エイリアン』シリーズが製作され、『プレデター』とのコラボもあり、ややモンスター映画化していた。しかし本作では、改めて第1作からの流れを汲む展開から、リドリー・スコットのプロデュースの元、原点回帰のサバイバル・スリラーとしての『エイリアン』に仕上がっていた。
植民地化されたジャクソン星で、奴隷の様な生活を送っていた若者5人とアンドロイド1体は、宇宙空間を漂う宇宙船ロムルス号を発見した。そこには冷凍冬眠装置があり、自由を求めて、その装置を頼りにユヴァーガ星への脱出を試みる為にロムロス号に向かう。しかし、そこで待ち受けていたのが、あの忌まわしき姿をした殺人兵器のエイリアンだった。
例によって、一人また一人とエイリアンの餌食になったて行く若者達。そして、エイリアンの酸の血液にも苦しめられ、行き場のない宇宙船の中でジワジワと追い詰められていく。その中で、体内に植え付けられるエイリアンの孵化、ユタニ社によってアンドロイドに下されていた冷徹なミッション、妊婦の女性に宿る新種のエイリアン、等が絡み合う中で、エイリアンとの、生死を賭けたサバイバルが繰り広げられる。
本作では、若者達vsエイリアンの展開だけでなく、本来、味方であったアンドロイドに課せられた指令が、若者達を窮地に陥れ、三者が縺れ離れつしながら展開していく面白さもある。また、ロムルス号に在中していたアンドロイドが、あのアッシュだったのは、大きなサプライズ。アッシュ役のイアン・ホルムは既に亡くなっており、CGで復活させた姿は、何とも懐かしく、感慨深かった。
本作の主役・レイン役には、まだ10代かと思わせる童顔なケイリー・スピニー。そのあどけない顔つきで、エイリアンに立ち向かう勇ましさのギャップに、美少女戦士のアニメ・キャラを連想させる。その他の出演者は、あまり馴染みも無いが、シガニ―・ウイヴァ―の様に、本作をきっかけにハリウッドに大きく羽ばたいていく、若者も居るのかもしれない。
共感ありがとうございました。
あー、アニメキャラと思えばよかったんですね。登場人物がちょっと若過ぎて、顔を覚える前にすぐいなくなっちゃうので、この中から誰がスターになるのか…?