ブリーディング・ラブ はじまりの旅

劇場公開日:

ブリーディング・ラブ はじまりの旅

解説

ユアン・マクレガーと実娘で俳優・プロデューサーのクララ・マクレガーが親子役で共演し、父と娘の愛と回復への旅をつづったドラマ。

長い間疎遠だった娘のある出来事をきっかけに、父は彼女をニューメキシコ州へと向かう旅に連れ出す。関係を修復したくても、どうすれば溝を埋められるのかわからない。娘は父との美しい過去を思い出しながらも、自分を捨てた父を許すことができずに反発してしまう。目的地が近づくなか、父娘はお互いが抱える問題と向き合うことになり……。

実生活でも、長年連れ添った妻との離婚や再婚によってクララとの親子関係に問題を抱えていたユアン。クララがユアンとの親子間の問題や大切な記憶を、同世代の女性脚本家たちと共にオリジナルストーリーとして描き、ジャネール・モネイ「PYNK」のMVでグラミー賞にノミネートされたオランダ出身の気鋭エマ・ウェステンバーグが長編初メガホンをとった。

2023年製作/102分/PG12/アメリカ
原題または英題:Bleeding Love
配給:ロングライド
劇場公開日:2024年7月5日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

映画レビュー

3.5フィクションという鏡を使って投影された父娘の関係性と絆

2024年7月28日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

本作を観ながら不思議な感覚が身を貫いた。映画に大感動するわけでもなければ、物語として決してまとまりがいいわけでもない。しかし、ユアンとクララというリアルな父娘にとっては生涯忘れることのできない宝物になったはず。観る側は、本作が二人の実人生を反映しつつ、と同時に、事実そのままではないことも理解しておくべきだ。あくまでフィクショナルな役柄だからこそ彼らは(特にユアンは)安心して身を投じ、それでいて共同作業を通じて過去を俯瞰し、関係性を再構築していけた。そんな俳優にしか成しえない、特殊な通過儀礼のかたちがここにはある。それゆえストーリーを単線で観るよりも、制作背景や実人生を視野に入れながら複層的な視点で見つめるのが、本作の充実した楽しみ方と言えるのかも。思いのほか手作り感が強いが、大作映画では観られないユアンの味わいに触れられるのが嬉しい。これまた、娘だからこそ引き出せたとっておきの表情なのだ。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
牛津厚信

4.0感覚的にかなり好き!!変わってるけど上質。

2024年10月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

この映画のテイスト、エピソードの持って行き方、
とても良かった。かなり新鮮で面白い。
エピソード①
メキシコへ向かう寂れたハイウェイ。
頻尿で路上でオシッコをするターボ(娘)が、大事な所を虫に刺されて
夜の薬局へ薬探しに父親が奔走する話し。
結局、立ちんぼをしてた女性・トミー(テビン・マクダウェル)に
局部を診てもらい「冷やすといいよ」とアドバイスされる。
トミーはブロードウェイで自身の本を主演する夢を語り、
帰り際に、車のライトの光に、女優が「カーテンコール」でする
パフォーマンスを鮮やかにキメる。
儚く美しい・・・多分叶わない・・・から、
エピソード②
氷を取りに行った父親の不在中にスマホを見ていたターボが、父に
マイ・LOVE(再婚妻)から電話が来る。
「あなたの勇気に拍手を送るわ」的な事を言われて、
ターボは自分が画家の友人宅へ向かうのではなくて、
リハビリ施設に送られる事を知る。
父親を責めて、モーテルから抜け出したターボは、コンビニ帰りの
男に「ハイになれる所はない?」と聞く。。
男は「今時、知らない男の車に乗る女がいるとはね!!」
と自宅に連れて行く。
妻がいて、コカインをすきっ腹に、やることになった
ターボは昏睡して・・・気がつくと路上に捨てられている。

他にも芸が細かい。
裏エピその❶
ダイナーで食欲のない娘は、父の隙を見て、隣のテーブルに
飲み残されたワインを盗み飲みする。
そこに中年の婦警が来て、見咎める。
「身分証を出しなさい」
ターボが10ドル(多分)渡すと、お目溢しになったこと。
(日本の警官では100%あり得ない・・・逮捕されるわ‼️)
裏エピその❷
父のピックアップトラックがエンストする。
JAFと似て非なるおじさんが来て、知り合いが安く修理する・・・
と、怪しいコミュニティに連れていかれる。
ターボは住人の中年男の部屋に上がり込み、ウイスキーのショットを
2杯、どさくさに紛れて飲む。
父が「未成年だ‼️」と怒鳴ると、
男はビビって「俺も仮釈中なんだよ」

ホントにやばい娘だ。
油断も隙もならない。

ここでユアン・マクレガーの娘のクララ・マクレガーの印象を少し。
最初の妻はフランス人だそうだが、クララさんは
全くユアンに似てない。
背の高いレディ・ガガって感じの濃い系。
(未成年にはどう見ても見えないのだけど・・・。)

有名人を父に持つ高学歴、高身長、美人(好みだけど・・・)おまけに
コミニケーションにも秀でていて、プロデューサーで脚本も共同で
書いている。

なんか手放しで誉めれないんだよね。
そりゃ過去に酒やドラッグに溺れた過去が父親にも娘にもあり、
父親は家庭を捨てて、娘も捨てて新しい生活に舵を切った引け目がある。
大好きだったパパに捨てられた娘は、傷つきトラウマに悩まされる。

それが何さ!!
慰謝料も養育費も高額を貰って、酒と薬に溺れた⁉️

日本のシルグルマザーは養育費ももらえず、年収250万で
子供3人育ててるんだよ。
ぜーんぜん同情できない。
娘に才能があり、美貌もコネも使い放題。
演技も上手い。
メジャーになるだろうな。
良かったじゃん。

《締めの感動エピソード》
パパは娘にトラックのハンドルを握らせて、
「直進するのも、Uターンするのも君の自由」、
そして
リハビリ施設のドアをくぐるターボ。
心細くなって、後戻りしてドアを開ける。
見回すとトラックは見えない。
だけどパパは、ちゃんと立っていた。
ターボは見捨てられていなかった。
(少女時代の回想・・・幸せだった思い出が、失ったパパが、
(いつまでも苦しくて、辛いのかも知れない)

コメントする 1件)
共感した! 12件)
琥珀糖

2.5娘が

2024年9月2日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

幸せ

一晩無事だったのは奇跡と言ってもいい。無力なユアン、じっと娘の横顔を見つめる様子は当事者感がにじみ出てる。トレスポからかいも有ったかな?
画は所々キレイな所も有ったが、脈絡なく眠気が。カボチャはどうしたのか、意味の分からないコインの下り。

コメントする 5件)
共感した! 3件)
トミー

そろそろの決着

2024年8月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 自堕落な暮らし故に、嘗て家族を捨てて家を出て行った父親が、薬物とアルコール依存に陥っている娘を立ち直らせようとするロード・ムービー。

 この歳になると、嘗て傷つけてしまった人、今ではとても恥ずかしい冷たい言動、小さな裏切り等、一つ一つがふいに脳裏に浮かんで一人で身悶えしてしまう事がある。そして、そろそろそれらを整理して自分の中で決着付けねばなと思う。特別なひねりはないストレートな物語であるだけに、そんなお年頃のジイサンにはしみる話でした。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
La Strada

他のユーザーは「ブリーディング・ラブ はじまりの旅」以外にこんな作品をCheck-inしています。