「育成枠」GEMNIBUS vol.1 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
育成枠
若手育成と新しい才能の紹介の場という機能としては、面白い試みなのはよかった。
ただ、個別の作品クオリティに凸凹がありすぎた印象で、ものによっては「なんでこれをOKしたの?」と思わなくもなく。
時に、野球でたとえれば、二軍の13-0の試合の7回表攻撃を観てるようなかったるさすらあり。
監督というよりは、プロデューサー陣の育成が重要なんじゃないかとも思いました。
以下、個別の感想。
『ゴジラ VS メガロ』はYouTubeで発表、公開済みで新鮮味は薄れ、白組の金属質なCGの癖が強くて、日比谷のスクリーンだと目がチカチカした印象。
『ファーストライン』は微笑ましい佳作。
作画、演出の奥深い世界を感じつつ、「アニメーターの描くアニメーター」というのがすごくリアル。
演技もキャラも、作監のアニメーターの味が出ていて見応えがありました。
「とにかくやってみたい、始めたい」「上手くなりたい」という衝動を描いた作品であり、『音楽』『ルックバック』をどことなく思い出す部分もありました。
『knot』の絵面はたしかにスタイリッシュ方向ながら、見せたい絵が優先な演出で繋がりが悪く、脚本的練り込みの弱さが目立った。
『フレイル』はチープ。
コメントする