「原作で高まった期待が一瞬で崩壊した」夏目アラタの結婚 ワフーさんの映画レビュー(感想・評価)
原作で高まった期待が一瞬で崩壊した
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あの濃密な 12 巻分のストーリーをどう 2 時間にまとめたのかとワクワクしながら観に行ったが、まとまるどころか途中から見たこともないお花畑メロドラマが勝手に展開されていき、嫌な予感がしていると突然の意味不明な神前式でエンドロールが流れ始め、画面の 2 人がキャッキャウフフしているところで耐えられなくなり席を立った。
被害者遺族のエピソードまで盛り込めなかったのはまだ理解できるが、宮前弁護士の素性や周防との関係、環の虐待、アラタの心情の変化についても何の説明もなく、物語の薄っすい上澄みだけを安っすい器に盛り付けて場違いなトッピングを施したような作品である。
原作では「愛」の象徴となりクライマックスで感動的な伏線回収を迎える真珠の歌は、本作ではただの雰囲気要因に成り下がっていた。
原作を一気読みして期待値が高まっていたところをジェットコースター式に叩き落とされたので、原作ファンは観ないほうがいいと思う。
評価は星 1 つで有り余るくらいだが、原作は素晴らしいので星 2 つくらいにはしておこうと思う。
演出はまあまあだったが、音楽は底抜けにやる気のなさが感じられた。
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