「いい出来です…でも、もやもやが残ります」夏目アラタの結婚 うさぎさんさんの映画レビュー(感想・評価)
いい出来です…でも、もやもやが残ります
ちょっと軽薄で、義理堅い、元ヤンの児童保護施設の職員役の柳楽優弥の演技はとってもよかった。
黒島結菜演じる犯人役も鬼気迫る演技で、とってもよかった。映画館の大きな画面で、狂気じみた表情がドアップで、あごのしたから懐中電灯を照らすような演出をされたら、度肝を抜かれますよ。
裁判の過程で、謎が解き明かされてゆくところは、怒涛の展開で、これまた度肝を抜かれた。
でも、最後の15分ほどの、答え合わせは必要なかったのではと思う。親切すぎる解答は、すこし安っぽく感じてしまう。
怒涛の展開の部分で、何カ所かは、?と思うところがあった。そこを隠すための親切解答だろうか?
以下はすこしネタバレ
殺された3人と犯人との接点があいまいだし、動機もあいまいな感じ。もっと深堀してもいいのでは?
墓石を女の手で動かすことができるのか、ちゃんと密閉していないと、臭いで、すぐに見つかってしまうと思うけど。
3つの損壊遺体の一部だけがなぜ、見つからなかったのか?展開のキーポイントになるのだけど、そこまで考えて隠したとは思えないのだけど。ただの偶然?ということか
犯人が生まれる、1年以上も前に死んだ環の赤ん坊の遺体をなぜ犯人は隠すことができた?または、その場所を知っていた?
もやもやを怒涛の展開が吹き飛ばす勢いはあったけど、冷静に考えてみると納得がかない。(ただ、私が見落としただけかも)
最後の黒島結菜の乱杭歯のシーンは親切すぎたと思って、不気味さを演出して、観客を煙にまこうとしたのかな?
あまり深く考えずにお話しの流れにのってしまうと、十分及第点ということは間違いない。
でも、やっぱりモヤモヤ…