ツイスターズのレビュー・感想・評価
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デイジー・エドガー=ジョーンズの独壇場
30年前に観た「ツイスター」がいまだに強く印象に残っていたことと、「ミナリ」が高評価だったリー・アイザック・チョン監督がメガホンを取ったということで、期待満々で鑑賞。
今回は劇場では見逃してしまいVODで観たので、本シリーズ最大の観どころの巨大竜巻も映像や音響的にモンスター級に映らず前作ほどのインパクトはなかったが、期待していなかった恋愛要素が不意に強めで、それなりに色々な意味でハラハラドキドキ。ストーリーとしては「ツイスター」の続編なのかリメイクなのかよくわからないが、それはそれで問題なし。
本シリーズは女性の活躍がメインだったっけ!?グレン・パウエルよりもデイジー・エドガー=ジョーンズの活躍のほうが数段光る。終始彼女の独壇場に映る。もう少しグレン・パウエルの骨太さも観たかったのが正直なところか。
いずれにしても本作はパニック映画、やはり劇場でないと存分には味わえないのかもしれない。
それにしてもあれからもう30年かぁ…。あっという間と思いつつも、あれっ、いったい誰と観に行ったんだったけかな…(汗)
「ツイスタータウン/ジョプリン竜巻を生き延びて」(2025)の方が、数段上に感じた!!
2024年に話題になった映画ですが、尺稼ぎに苦労しているのか、喋ったり浮かれているシーンが、やたら長く感じました。ドキュメンタリーの「ツイスタータウン/ジョプリン竜巻を生き延びて」(2025)の方が、数段上だと思います。出だしの、竜巻に巻き込まれてずっと悲鳴をあげるシーンで嘘臭いなと思いました。銭湯や旅館にある大きな扇風機じゃないんだし、声なんか出せなくなるでしょう。
竜巻パニックもの
ここで竜巻対策として描かれることの科学的信憑性はまず無さそうだし、トラウマ克服の過程とかはかなり適当に思えたりする一方で、災害時に危ないと言っているのにあえて見に行ったり、警報が鳴ってもどうせ来ないだろう/自分は大丈夫だろうと考えたりして、結局、被害にあったりするような人物はリアルに描かれている。
ちなみに、気候変動のせいか、日本でも近年、竜巻による被害が見られるようになっているが、竜巻の本場(?)カンザス(なにせ『オズの魔法使い』の舞台だからね)の高校を卒業した人間にとっては非常に馴染み深い気象現象。竜巻警報(tornado warning)が鳴ると地下室に退避するなんていうのも懐かしい思い出。
なお、「竜巻」を表現するのに "twister" という表現を使うのを初めて耳にしたのは社会人になってからで、調べてみると twister が一般的になったのは、どうやらスピルバーグらがプロデュースした1996年に本作の前身となる 『ツイスター (Twister)』という映画が公開されてからだそうだ。なるほど、80年代に耳にしなかった訳だ。実際、本作でも劇中では基本的に竜巻のことはtornadoと呼んでいたしね。
台風ハンターと映画作家
ヤン・デ・ボン『ツイスター』の続編との触れ込みだが、個人的には本作のほうが前作の何倍も楽しめた。どこまでが実写でどこからがCGなのか、境界線を見定めている暇さえなく次から次へと物語が展開していくスピード感が心地良い。
台風が近いときは荒れ狂う暴風を、遠いときは車両の疾駆をそれぞれ映し続けることで画面を常に賑やかそうとする過剰なサービス精神も、ディザスタームービーというフォーマットにおいてはおおむねプラスに作用していた。
ただ、劇伴がうるさすぎるのはもう少しどうにかならなかったのか。人間一人ではどうにもならない天災の荘厳さを、人工的な劇伴ではなく、ただ無秩序な風と雨の音によって表現するようなシーンがあっても、よかったと思う。
内容に関して言えば、本作はディザスタームービーの皮を被った映画制作映画であるといえる。劇中で台風を追いかける台風ハンターたちは、台風それ自体に強い関心があるという不謹慎な本音に対するエクスキューズとして「災害防止」「人命救助」といった建前を掲げている。
それはさながら、映画をただ撮りたいという無根拠な衝動を、「誰かを楽しませたい・救いたい」という自己暗示によって隠匿している映画作家たちの似像だ。言うまでもなく、映画など誰のためにもならない。
台風ハンターと映画作家の類似性に関して、本作は明らかに自覚的である。そうでなければ終盤に「映画館」などというそれ自体が文脈性を有している特殊施設に避難する意味がない。
しかし注意しなければいけないのは、本作が台風ハンターたちの愚かさを通じて映画なるものの欺瞞を単に暴き立てることを目的とした作品ではないということだ。
本作が最も強く眼差しを向けるのは、本音・建前として自己設定していたテーゼがふとした拍子に入れ替わってしまう瞬間だ。台風ハンターたちは台風を追いかけることが何よりも楽しいはずなのに、台風によって命を奪われようとしている人々を目の当たりにして、ふと足を止める。台風ではなく街に向かって駆け出す。危機的状況を通じて、台風ハンターたちの精神は欲望の次元から祈りの次元へ移行したといえる。
映画制作にもそのような部分がある。作家的自意識に他者の存在が勝る瞬間が。というか、他者のいない映画など往々にしてつまらない。この画が、この脚本が撮りたいという欲望から、役者やカメラや照明や天気といった非我的要因が映画を自分の頭の中ではないどこかに連れ出してはくれないだろうか、という祈りへ。
誰もが楽しめるディザスタームービーの体裁をとりながらも映画制作が抱える後ろめたさを寓意によって指し示し、同時に乗り越えていくという見事な大作だった。
怖かった~! でも面白かった。
竜巻怖い!
絶対に竜巻には遭遇したくない。
1996年のスピルバーグ監督が製作総指揮をされた『ツイスター』も、今回のツイスターズも、竜巻の怖さに体が震えながら鑑賞しました。リアルすぎて、トラウマが残りそうでした。
今作は1996年の続編ということでしたが、登場人物は1996年の人たちは全く出てきません。前回1996年では竜巻に恐怖するだけだった人間が、2024年の人間はさらに気象学を学び、最新のテクノロジー等々を駆使して、竜巻災害から人を救うべく竜巻に立ち向かう人たちが出てきます。主役は「竜巻」。人間は蟻のように小さな存在です。
私、この作品を見るまで知らなかったのですが「ストームチェイサー」と呼ばれる、発生した竜巻を追いかけてギリギリまで間近に近寄って、竜巻の威力をジェットコースターに乗るかのように楽しむ人たち、危険すぎることを繰り返すストームチェイサーという、クレイジーな集団が実在するようで、(闘牛じゃないんだから危ないよ!)と、VODによる自宅鑑賞だったので、「いやだ!いやだ!いやだー!」とつぶやきながら、展開を見守りました。
気象学者とクレイジーなストームチェイサーは紙一重というか、竜巻研究の気象学者も命がけで、竜巻にとり付かれてるような人たちで、鬼退治的でもあるし、未知との遭遇のような壮大なストーリーでもあるし、混乱しながら、学者さんたちの挑戦にハラハラドキドキ。最終的にはヤマタノオロチ退治の神話を実写版で見てるような気分になりました。
スピルバーグ監督が2回も竜巻を映画化する理由がよくわかりました。
竜巻と津波と地震は、絶対に嫌だ!!
見終わった後もしばらく怖かったので、鑑賞した日の夜は、クッションを抱いて寝ました。
気軽な気持ちで見てみたらかなり良かった!
まずなにより竜巻の迫力が凄まじい。
どこまで実写で撮ってるんだろうと心配になるくらい真に迫っていて、竜巻が近づく度に「うひぃ」という気持ちになった。
また、竜巻から逃げ惑う人々の撮り方も上手く、気がつくと手に汗を握っていた。
竜巻が過ぎた後に映される被害の有り様も心に来るもので、自然と竜巻への敵意のようなものを湧き立てられる。
ストーリーも結構好きで、単なる災害パニック映画でなく竜巻を倒そうという前向きさがよい。
日本は地震大国だが、アメリカはアメリカでこのような災害とずっと戦っているのだなとよく分かる。
もし現実でもこのように竜巻に対抗することが出来るようになれば、本当に多くの人が救われるのだろう。
アメリカならいずれきっとと思える。
キャラ面では最初かなり嫌なキャラだった男がヒロイン(?)枠だったのには驚いた。
「最初は嫌な奴だったけど」パターンは昔はよくあったが最近の映画ではあまり見ない気がする。
なにげに最後までキスとかせず二人が結ばれたかどうかはっきりしないとこも、アメリカ映画としては珍しくて嫌いじゃない。
ディザスター映画好きなら軽く抑えておくくらいか。
日本ではあまり馴染みの無い竜巻、違和感の無いCGで迫力は凄い。その被害の大きさ、悲劇、それに関わる企業などの問題も啓蒙。
ストームチェイサーという実際の職業を認知する良いきっかけになる。
現代科学で自然の脅威に立ち向かうと言うと格好良いが、実際の竜巻は科学も命も一瞬で巻き込んで吹き飛ばす。
展開としては至極普通で若い世代にも共感し易く作られており、ラブシーンも一切排除してストーリー重視にしてあるのは好感。
登場人物の個々の強さや弱さ、それぞれのこだわりや信念も、尺の中で丁度良い掘り下げ。ラスト30分クライマックスまでの流れは心地良かった。
グレン・パウエル、アンソニー・ラモスの2人が、主演のデイジー・エドガー=ジョーンズの両脇をベストな距離感で固めていて、キャスティングは完璧に感じた。
【レッド・ワン】で好演のキーナン・シプカがここでも出演してる!眼鏡かけてて可愛い!!
って、あっ!!えっ!?笑
タイラーとハビのケイトに対する気持ちを、自然な視線、目の表情での表現は必見。だが、特筆する程の演出も脚本もなく、良く言えば安定、悪く言えば普通。時間がある時にオススメ。
竜巻に挑むって凄すぎ
世界的に異常気象はますます激しくなっているが、私も2年ほど前、突然の暗雲からゴルフボール位の大きさの雹に襲われ、乗っていた車をボコボコにされた(車は全損手前で車両保険金受け取り売却した)。雹に叩きつけられた数分間の恐怖は今も忘れない。
アメリカの竜巻は有名だが、オクラホマ州は特に多いらしい。竜巻YouTuberはいるようだし、観光としてのツワーまであるとは驚きである。
DOL BY ATOMOSの音響と大画面で観たので、その迫力に大満足でしたが、何より、ミステリアスな沼地の女性を「ザリガニの鳴くところ」で演じたデイジー・エドガー=ジョーンズにこの映画で再会できてとっても嬉しかったです。これからも活躍して欲しいです!
デイジー・エドガー=ジョーンズ、これから期待大❣️
「ザリガニの鳴くところ」のあの印象的な女優さんが、またまた存在感出してました❤️
容姿はアン・ハサウェイにそっくりだけど、演技はリリー・ジェームスっぽい、何とも不思議な存在感🙂
デイジー・エドガー=ジョーンズ、今最も輝いてる女優さんの一人です🎶
アース・ウィンド・アンド・ファイアー🔥🌪️ ヒャッハーッ!!と盛り上がるかと思いきや意外に堅実…というか地味。
巨大竜巻の脅威と、それを追う「ストーム・チェイサー」たちの活躍を描いたディザスター映画『ツイスター』シリーズの第2作。
元ストーム・チェイサーの気象学者ケイトは、学生時代の仲間ハビに誘われ5年ぶりに竜巻追跡のためオクラホマ州へと出向く。そこで出会うのは、ユーチューバーとして活躍するストームチェイサーのタイラー。2人は反目し合いながらも徐々に絆を深めてゆくのだが、超巨大竜巻がオクラホマを襲う…。
人気ユーチューバーでもあるストームチェイサー、タイラー・オーウェンズを演じるのは『ダークナイト ライジング』『トップガン マーヴェリック』のグレン・パウエル。
制作総指揮はスティーブン・スピルバーグ。
28年という時を経て制作された『ツイスター』(1996)の続編という事になっているが、繋がりはほぼない。2作品に関係があるとすれば“ドロシー“という竜巻観測装置が登場する事、メタ的な視点では『ツイスター』の主人公ビルを演じたビル・パクストンの息子ジェームズ・パクストンが竜巻に吹っ飛ばされるモーテルの客としてカメオ出演している事くらいであり、本作は続編というよりはむしろリメイクという感覚で鑑賞するのが良いだろう。
監督は『ミナリ』(2020)で高い評価を受けたリー・アイザック・チョン。本シリーズの舞台となるオクラホマ州の隣、コロラド州デンバーの出身である。ちなみにタイラーを演じたグレン・パウエルは、これまたオクラホマ州の隣にあるテキサス州オースティンの出身。竜巻ネイティブによって、この映画は制作されているのである。
ホットパンツやタンクトップで駆けずり回る金髪美女という、ホラー映画では定番のムホホポイントを惜しげもなく描いている点は大変素晴らしい。絶世の美女デイジー・エドガー=ジョーンズと、トム・クルーズが保持し続けてきた軽薄ニヤケ面ポジションを見事に受け継いだグレン・パウエル。この2人が醸し出すケミストリーこそが、竜巻以上のインパクトを観客に与えてくれる。
濃密な人間ドラマを得意とするチョン監督らしく、大作ディザスタームービーでありながらそのタッチは繊細。登場人物たちの心情の機微が物語の推進力となっている。主人公ケイトとタイラー、そしてハビ。微妙な距離を保ちながら進展する三角関係には、恋愛映画の様な品の良さが感じられる。
その反面、竜巻という「怪獣」を扱ったジャンル映画として判断すると、本作は明らかに迫力不足。超巨大竜巻による破壊は描かれているし、ファイアートルネードという面白ガジェットも飛び出すが、それらをどこか一歩引いた目線で撮っているかのような冷静さが漂っている。映像技術は前作から格段に進歩している筈なのだが、残念ながら怪獣映画としては前作の足元にも及んでいないというのが実直な感想である。
「竜巻に無数の小型レーダーを吸い込ませる事でそのデータを取る」という前作の目的に対し、「吸水ポリマーを吸い込ませる事で竜巻を消滅させる」という本作の目的に現実味はない。
怪獣退治はジャンル映画の王道だが、実在する災害を扱ったこのシリーズでそこまで飛躍して良かったのかについては疑問も残る。続編なのだからその先を描かなければならないというのは理解出来るが…。
個人的には前作のオチが落とし所としての最適解だった様に思う。
『天空の城ラピュタ』(1986)のドーラ一家のような破天荒チェイサー軍団が登場する前作の方が間違いなく楽しい。ただ、今作は『フランケンシュタイン』(1931)が上映されていた事からも分かる様に、環境破壊や温暖化といった人間の所業が竜巻という怪物を生み出しているのだというテーゼが仄めかされている。前作から30年、竜巻という自然災害をただ映画のネタとして消費する事が許されない時代に突入したのだという事を感じずにはいられない。
丁寧な人間ドラマに環境問題への提言。チョン監督の真面目な性格が本作には大きく反映されている。その為、前作と比べてジャンル映画としての面白みが減った事は残念ながら事実。これはこれでありだとは思うのだが、せっかくディザスター映画を観ているのだからもっと突き抜けたバカバカしさを提供して欲しい。やはり『スピード』(1994)のヤン・デ・ボンと「ジュラシック・パーク」(1990)のマイケル・クライトンが組んだ前作は凄かったのだ。
ポリコレーズ
本作は大変な猛威を振るう竜巻の様子と、その脅威に立ち向かう個性豊かな俳優たちが大活躍する見事な災害映画である。
先ず断っておきたいのは デイジー・エドガー=ジョーンズ、グレン・パウエル、アンソニー・ラモスの主要3名を始め、その他の役者も見事で魅力あふれる役者達には感心する、のですが、今風の内容だったと言わざるを得ないのが正直な感想です。
例えばグレン・パウエルからは、最早スティーブ・マックイーンの様な男らしさは一切感じられず、うじうじとした草食男子と言いますか、ヒロインの添え物であるかのような違和感を感じました。
此の男女関係が終始展開されるたびに痛烈な皮肉と言いますか、最早ツイスターよりも脅威的で、この映画もポリコレ独特な違和感がぬぐい切れない作品なのだと思いました。
今の時代でこの手の内容は矢張り大変厳しいのだと痛感しました。
年数分の竜巻の表現
前作との繋がりがもっとあるのかと思ったけど、ほぼなかった点は寂しかった。唯一メカの名前だけなんて、もう少し繋がりを持たせて欲しかった。
前作と同じ様にトラウマを抱える女性が再度トライする話なんだけど、竜巻の表現は年数分進歩を感じたのだが、ドラマ部分の進歩がそれほど感じられなかったのは残念でした。
こういう映画は必要です。
これぞアメリカのかっこいい映画
爽やかな余韻を残す
街に被害をもたらす巨大竜巻の群発と、それを追うストームチェイサーを描く「ツイスター」の正統な続編。
今回は世代が変わり登場キャラクターは刷新され、ストーリーの継続展開はないけれど、世界線は一緒で、ライバルチームの存在、男女の関係を超えた仲間意識など、前作との共通項もある。
竜巻を恐れているのにその威力や美しさに魅入られる気象学者ケイト。竜巻を発生させないのではなく、「手懐ける」ことに重心を置く姿勢が現実的で好ましい。ラスト、巨大竜巻の中で、運命のようにハンドルから手を離して膝に添えたのが印象的。
人々を苦しめる竜巻を楽しんで追っかけるという、一見不謹慎なお祭り野郎のタイラーチームが、実はVチューバーとしての売り上げを被災した人たちに寄付しているのがよかった。
自然現象を解決できないうちは、それをエンタメに変え、お金を貰えるところから貰い、困窮者に回すというwinwinなシステムがアメリカらしい。
それに反して、更地になった土地を購入して転売するというショックドクトリン的な手法をとるケイトの同僚。どちらがより効率的に被災者を助けることになるのか、考えさせられる一面も。
ディザスタームービーらしく大型竜巻の迫力に興奮させられ、ドローンやドリル付き改造車など、趣向を凝らしたアナログチックな道具と、最新のテクノロジーを駆使した追跡方法も楽しめる。
鑑賞後なぜか爽やかな風が吹き抜ける映画でした。
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