生きて、生きて、生きろ。

劇場公開日:

生きて、生きて、生きろ。

解説

福島県を舞台に、喪失と絶望に打ちのめされながらも日々を生きようとする人々と、彼らを支える医療従事者たちの姿をとらえたドキュメンタリー。

東日本大震災と福島第一原発事故から13年が経った福島県では、時間を経てから発症する遅発性PTSDなど、こころの病が多発しており、若者の自殺率や児童虐待も増加した。相馬市にある「メンタルクリニックなごみ」の院長・蟻塚亮二医師は連日多くの患者を診察し、その声に耳を傾ける。同院と連携するNPO「こころのケアセンター」の米倉一磨さんも、こころの不調を訴える地域住民の自宅訪問を重ねていた。患者や利用者の置かれた状況には、震災と原発事故の影響が色濃くにじむ。蟻塚医師は行方不明の夫が枕元に現れたと言う女性に対し、「生きていていいんだ、という希望を持った時に人は泣ける」と話す。一方、米倉さんは息子を失った男性に、ジンギスカンを一緒に焼くことを提案。やがてそれぞれに、小さな変化が訪れる。

監督は「ちょっと北朝鮮まで行ってくるけん。」の島田陽磨。

2024年製作/113分/G/日本
配給:日本電波ニュース社
劇場公開日:2024年5月25日

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映画レビュー

3.0国は大規模再開後のメンタルヘルスシステムを構築すべき

2024年8月15日
Androidアプリから投稿

シニア世代の密着。
あの夫を亡くした女性も、医療が助けてくれたと言うより“夢”で助かったわけで。息子を亡くしたアルコール中毒のお父さんはこれからが大変だと思う。今後アルコールは一滴たりとも飲めないわけだから…。

みな原発のせいにしているが、産業誘致で潤っていたのは市民という部分もある。沖縄然り。

看護士はクセ強め。声がうるさく感じた。

何か表面的な事はわかったが、もっと若年層、それこそ、学生や子供たち、家族、現役世代の父親、母親らからも話しを聞きたかった。
結局、次の世代がこの街を担っていく。その人達の生活ぶりや症状なんかも聞きたかった。医師の話だと2018年が子供の自殺が日本で一番多かったらしいが、その後の年の推移を追跡して、現在どうなっているのか?も知りたいところ。若い世代はやはり福島を離れてるのか、それともポツリポツリだけど戻っては来ているのか、なんかも知りたいところだ。

また医師の引退後、引き継ぐ若い医師はいるんだろうか?
大規模な災害によるPTSDは、今のところ対症療法しかない。劇中でも触れていたが、災害後に辛い体験を気軽に話す・聞くシステムを確立すべきではないだろうか?能登大地震にも福島の教訓は生かされておらず、ライフライン復旧、寝床、食事、トイレ問題などかなり後手後手で、お正月にニュースを見て正直驚いた。少なくとも日本は地震列島なわけだから、平時に非常時対策に力を入れておくべき。今だと全て個人頼み。政府・民間力を合わせ、災害対策とともに災害が実際起きた時にすぐ機能するメンタルヘルスシステムも構築すべきと思う。

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komomo_chata

3.5ごめんなさい

2024年8月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

昼食を食べに行った「狸二条夏祭り」で飲みすぎてしまい、しっかり観られませんでした。シビアな内容の映画なのに情けない。観る機会がありましたら、素面で観ます。

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hanataro2

5.03.11震災から13年後、福島では、こころの病が多発している、との...

2024年7月11日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

3.11震災から13年後、福島では、こころの病が多発している、とのこと。
実際の生活者さん、医師やケアラーさんとのやり取りの様子。

津波不明者や自殺者の家族ならではの、心のもちかた、
メンタルケアはコスパやタイパでは終わらない、
PTSDが何年も後に発症する、
震災後の発症は、沖縄戦後の発症と似ている、
など
気づきの多い貴重な映像でした。

上映後に、監督さんご自身によるトークを伺えました。
ご本人らに、監督さんがじかに伺い、承諾を得て、記録して公開された映像だとのこと。

現地の方々に寄り添い、記録をとり続ける様子も、コスパやタイパではない、丁寧な観察があればこそですね。
その心意気に、ただ敬服です。

私的な感想では、
忘れたいこと/忘れてはいけないこと の線引きを丁寧にしたいと感じました。
私事ですが, 宮城や岩手に, 親族や友人が多数 (福島には生憎…)。
日常の(震災以外の)やりとりをしつつ、
遠隔だけでなく、声色や表情などで時々気づかないとなあ
と, 再確認しました。

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woodstock

5.0福島の話のようで、その上をはるかにいく

2024年6月9日
iPhoneアプリから投稿

記録映画だから、記録し続けたまま終わるわけにはいかず、何がしかのまとめ的な終わり方が必要になります。本作は、その典型のようにハマるエンディングが用意されているかのように見えます。しかし、実は多分違う。この先に、まだまだ続く道のりは、どんな風になるのだろう。そんな生優しくもないだろう。そう感じないわけにはいかない。人間が生きるって、なんなんだ。震災後に翻弄されてきた人たちの困難に満ちた生活を、それを支援する精神科の看護師や、医師とのやりとりで、静かだけれども、圧倒的なパワーで描き出しています。しかも、なぜこんなことに、という問題を、個人の話に矮小化せず、もっとはるかに深い日本社会の問題としても抉り出している。優れた映画は、映画だけで完結しない。見終わった後に、大きな余韻や、疑問や、対話を巻き起こす。この映画もそういう映画だと思います。映画館にレッツゴー!

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waiwai