「こんな時代に頑張って生きてる20代女子の話」ナミビアの砂漠 さくらんさんの映画レビュー(感想・評価)
こんな時代に頑張って生きてる20代女子の話
今を時めく女優、河合優実。
日本アカデミー賞最優秀主演女優賞おめでとうございます。
この若さで誰よりも落ち着いた佇まい、山口百恵さんを彷彿させるようなお顔立ちで、これからの映画界を背負ってく存在になることは間違いないですよね。
この作品、わからない人には全く理解できないんだろうなって思って見てました。普通に毎日生活していて、いろんな人間関係だとか日々のニュースとかで自分が思ったり、考えたりを自然としていて、そこに問題点や矛盾や許せない事があった時、カナはこうしましたって話。
主人公のカナはある意味非常にまっすぐな人。
でもそれはすごい生きるのが下手というか不器用なんだろうね。こんな時あるあるがたくさんあって、あーみんなも同じこと考えてんだなって思ったり。
ただ、彼女の病的なところは確かにあって、そのトラウマの原因は明らかになってなかったけど、確かめ行動とか自分の思い通りにならないとすぐ攻撃的になって、恋人を困らせたり、仕事してる時ぐらいおとなしく待ってればいいのにとか
思っちゃうけど、どうしても自分を構ってほしいわけで。
「もうムリ!!」といいながらも体当たりバトルを繰り返すという、まるで家庭内暴力で暴れる子供を親が必死になだめているようにも見えて、きっとそれが自分という存在を真っ向から受け止めてくれるかどうかの試し行動にも見えるし、それでももう別れようってならなくて、冷静に落ち着いて話を聞くように努めてるとこが、ハヤシやるやないかと。
あんなバトルのあとでも、お腹空いたってなって、一緒に元彼ハンバーグ食べて、家族の温かさに表情が緩んだり、笑い合ったり..
結局、人は誰かしらに関わらずには生きれないし、いろんな面倒なことも出てくるけど、1人では生み出せないものがあって、そんな寂しい生き物で...
こんな時代だけどみんな頑張って生きてますって感じでした。
元カレの寛一郎も今彼の金子大地もどっちもステキなんですが自分はどうにも金子大地が昔から好きで、やはり眼力と色気にひかれちゃいました。
雰囲気がとても好きな作品でした。