「人はヤンキーの更生物語に弱い」ナミビアの砂漠 セバシティアンさんの映画レビュー(感想・評価)
人はヤンキーの更生物語に弱い
前半部分はとにかくストレスが溜まった。
主人公の傍若無人でわがままな振る舞いは理解不能、おまけに発言内容も支離滅裂だからだ。
しかし、ある場面からそのストレスが解放された。それは主人公の傍若無人さに理由が与えられて、同情や赦しを覚えたかあるいは別の理由かもしれない。しかし、ここからのややコミカルさを感じる演出は見事だった。自分の中でも前半で溜めたストレスが解放されていく快感が生まれたのだ。まるでヤンキーが更生していく様を見ているような完璧などんでん返しだった。
前後半で主人公の振る舞い自体は大きく変わらないが、演出でその見え方を変えることで主公への共感を持たせるという点で感情を大きく動かされる映画だった。
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