「虚無感」ナミビアの砂漠 赤ヒゲさんの映画レビュー(感想・評価)
虚無感
ナミビアにあるナミブ砂漠にはチーターがたくさん棲んでいるそうですが、この作品がモチーフとして描いていたのは、水辺に集まるオリックス。作者の意図がどこにあったのか、全編を見終えても、よく理解できませんでした(汗;)。主人公カナ(河合優実)やホンダ(寛一郎)、ハヤシ(金子大地)らの交友関係や言動にも共感や理解できるところが少なく、悶々としてしまいました。命にまつわるエピソードが時々出てきますが、それらに対するカナの思考も一貫性がなく、ふわふわした印象。自分がやりたいことを探求するのではなく、自分を満たしてくれない相手にぶち切れる姿に、ホンダやハヤシと同じような反応をしてしまいました(汗;)。とてもリアルな演出にヒリヒリするような感触でしたが、面白くないし、好きでもない。これは一体何だろう?自分の中では、「悪は存在しない」(24)と似たポジションの作品でした。
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赤ヒゲさんのコメント
2024年9月8日
トミー様
コメント、ありがとうございます。
今作がモチーフとしている砂漠の中のオアシスから、韓国映画「オアシス」(02)のことを思い出しました。何一つ共感できないとんでもない主人公の言動に胸くそ悪い気分になりながら「観なきゃよかった」と思っていた終盤、主人公の気持ちや社会の矛盾に気付かされ、大きな感動、感銘に大転換した作品でした。今作は私にとってはそうはならずに残念でしたが、そういう雰囲気を感じさせる映画ではありました。
赤ヒゲでした。