「世に出たらダメなレベルだと思うけど、まあまあ楽しめる158分の予告編でしたね」ハヌ・マン Dr.Hawkさんの映画レビュー(感想・評価)
世に出たらダメなレベルだと思うけど、まあまあ楽しめる158分の予告編でしたね
2024.10.12 字幕 MOVIX京都
2024年のインド映画(158分、G)
インド神話のハヌマーンの力を手に入れた青年を描くアクション映画
監督&脚本はプラシャーント・パルマ
物語の舞台は、1998年のインド・サラシュトラ地域のある町
少年マイケル(Vikas、成人期:ビナイ・ラーイ)はヒーローが大好きで、いつの日かそうなりたいと願っていた
その後、いじめられていた少年シリ(演者不明、成人期:Vennela Kishore)を助けたマイケルは、2人でヒーローになる夢を見続ける
そして成人した頃には、パワースーツを作って、街の悪党どもを倒す存在になっていた
一方その頃、アンジャナドリ村ではうだつの上がらない青年ハヌマントゥ(テージャ・サッジャー、幼少期:Ravanth Reddy)は、手癖が悪いことが有名で、一人手で育ててくれた姉アンジャマ(バララクシュミ・サラトクマール、幼少期:演者不明)に迷惑ばかりかけていた
行き遅れ状態の姉を祖母(演者不明)は心配するものの、姉は結婚の条件が合わないとすぐに破談にしてしまっていた
村には絶対的な存在のガジャパティ(Deepak Shetty)がいて、彼に逆らうものは見せしめの決闘にて命を落としていた
だが、そんな村に医者(演者不明)の娘ミーナクシ(アムリタ・アイヤル、幼少期:Praanya P Rao)が帰ってきたことで、何かが変わり始まろうとしていた
ある日、盗賊に襲われていたミーナクシを助けたハヌマントゥは、傷を負って川に転落し、そのまま海の底へと流されてしまう
だが、その海底には「かつてインドの将軍として名を馳せたハヌマーンの血を内包した石」が眠っていて、その石は彼を持ち主に選んだ
海岸にて発見されたハヌマントゥは瀕死の状態だったが、石の力で復活し、さらに強力な力を手に入れていたのである
物語は、ハヌマーンの力を手に入れたハヌマントゥの日常を描き、後半になってようやくその力に気づいたマイケルが村を訪れると言う流れになっていた
158分の上映時間だが体感時間はかなり長く、インターバルっぽいシーンもない
さらにエンドロールが変わっていて、下の方に右から左に流れていくと言うもので、しかもタミル語で書かれていた(タイトルとかは英語なのに)
また、このエンドロールはどうやら制作サイドだけが載っていて、肝心のキャスト名と役名は載っていなかったりする
タミル語で色々ググっても主要15人くらいしか演者がわからず、セリフありのキャラクターの「ガジャパティに殺されそうになった若者&その妻&母」「屈強な女性客」「ハヌマントゥの祖母」「ミーナクシの祖父」などの演者は不明だったりする
なぜこのようなエンドロールになったのかは不明で、しかもエンドロールは楽曲よりも長く、歌が途中で終わって延々と無音が続くと言う、自主制作でもやらないようなことが色々と起こっていてびっくりしてしまった
いずれにせよ、158分の予告編という感じで、ハヌマントゥがハヌマーンの力を得て、役割を自覚するというところで終わっている
ラストではハヌマーンと対峙するシーンがあり、さらにハヌマーンが何者かに従っているシルエットだったり、次作以降に登場するであろう神様っぽい存在なども登場する
プロローグとしては良いと思うが、敵の出自に時間を割き過ぎているし、主人公が登場するまでに20分ぐらいかかるし、石を手に入れるまでに1時間くらいかかっているし、さらにマイケルが石の存在に気づくのもかなり雑な展開になっていた
マーベルのパクリのようなパワードスーツが登場したりするが、このあたりは本当に自主制作のようなノリになっているので、次作が本当に作られるのかは怪しい感じになっている
インドでは結構評判が良かったようで、2作目に関しては具体的な話になっているが、日本で公開されるかはかなり微妙だと思う
ここは配給のやたらSEのデカいTWINに責任を取ってもらうしかないと思うので、最後まで逃げずに付き合っていただくようにお願いしたい