「戦場カメラマンが出来るまで?」シビル・ウォー アメリカ最後の日 さとうきびさんの映画レビュー(感想・評価)
戦場カメラマンが出来るまで?
迫力ある戦闘シーンとスローモーションで写し出される破壊の炎。
動と静の芸術的な対比。
背景や理由が極力排除されているため内戦の発端はよく判りません。
主人公の戦場カメラマンと記者が所属する報道機関の無事も判りません。
写真を売る先が果たして残っているのか?
内戦の進行に伴って、大統領を仕留めるためにワシントンDCに向かう反乱軍と随行する戦場カメラマン、記者を描いた一種のロードムービーです。
あまりにもシンプルにただ出来事だけが描かれているので、何が伝えたいことだったのか理解出来たたとは言えません。
ただ一つ、印象に残ったのは若い見習い?カメラマン、ジェシーです。
彼女のせいで何が起こったか?
それを彼女は撮っています。
そしてその写真は公表されるのでしょう。
その写真は手柄か?
愚かな行為で他人を犠牲にして手に入れた栄誉ではないのか?
それは彼女の師的存在のベテラン戦場カメラマンが最後の戦いで動揺するのは、彼女自身も他人を犠牲にして名声を手に入れてきた半生が視えてしまったせいではないか?
そして更に、ベテランカメラマンのそのまた師も同様に…
物語の後も世界が続くならば、恐らくジェシーは将来、戦場カメラマンとして名声をはせるのでしょう。
それがこの映画が伝えたかったことか判りませんが、これまで思ったこともない視点を得た気がして印象に残りました。
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