「動く戦場写真集」シビル・ウォー アメリカ最後の日 きゃっさばさんの映画レビュー(感想・評価)
動く戦場写真集
米国内戦の戦場写真集が発売されたらこんな感じかな~という作品。
別にシーンを切り抜いてエッセイをつけて書籍にしてみても問題ないくらいないまぜだったけれど、同じ状況下でも各地域の様子は国土が広けりゃそりゃあ色々あるだろうと思って違和感はなかった。
また、移動直後のガソリンスタンドでの狂気の一面は見てもまだ被写する出来事・・・何なら「すげぇ特ダネイベントだ!」とすら感じていた一行の雰囲気が、どんどん目的地に向けて自身の身の上の事だと浸透していく感じは映像ならでは。
アジア系ジャーナリストに対していかにもなアメリカ人が慈悲なくぶっ放すシーンは、アメリカに妄想を抱いている日本の海外出羽守がやられる感じで非常に良かった!
今作唯一のスカッとシーン!!
終盤のリーがジェシーをかばった後のシーンは狂気の継承完了した雰囲気が凄まじくて個人的には完全にホラー。
それまでに二人の振る舞いが逆転していく流れがあったから余計そう感じたのかもしれない。
ジョエルの大統領への質問については、一人のジャーナリストではなく近しい人を殺された一人の犠牲者(まぁ自ら赴いたことは置いておいて)に変わったのは分かるけれど、直前にジェシーの狂気っぷりがあるのでインパクト薄かった。
※笑顔で「ねぇどんな気持ち?」くらいだったらまた違ったのかも。
鑑賞後の余韻は完全にモヤっと。
結局は、このモヤっとが好きかどうか次第かなと。幸い私にとって今作のモヤっとは好ましいものでした。
あと、ゲームFallOutシリーズで各地域の違いを楽しめる人はすんなり受け入れられそうかな~。
反対にべき論を用いる人や質問して解を得られないと不機嫌になる人には絶対合わないと思われます。