「淡々とした描写が妙に現代らしい」シビル・ウォー アメリカ最後の日 ジュンヤさんの映画レビュー(感想・評価)
淡々とした描写が妙に現代らしい
いきなり撃たれて死ぬような狂った世界観の映画は多々ありますが、この映画の撃つまでの間は絶妙にリアルだった。
追い詰められたホワイトハウスで大統領補佐官が交渉しようとしますが、話が長引きそうでこれ以上は無駄だと分かった時点で容赦なく銃を撃つ。大統領も見つかってすぐは射殺されないですが、「私を殺させるな!」と自己保身の発言をした瞬間に撃たれる。
瞬殺はしないが、辞世の句も読ませないところがアメリカっぽいなと思いました。
自己の身に危険が迫った場面では動揺しますが、他人の危機にはさほど影響されない主人公の描写になんだか現代っぽさを感じてしまう。
表面上だけ平和を装った町での洋服店の店員さんの態度は、日本の現状や自分自身のように見えました。見て見ぬフリをしているのに、まるで危機感や罪悪感を感じていない。
私にはわかりませんでしたが、至るところに強烈なメッセージが込められいるように感じました。
反乱軍の隊長みたいな人が黒人の小柄な女性だった所にも何かしらの意味があるんだろうな・・・
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