劇場公開日 2025年5月16日

ガール・ウィズ・ニードルのレビュー・感想・評価

全85件中、41~60件目を表示

3.5日本でも太平洋戦争直後に寿産院事件というのがあったわけですが、寿産...

2025年5月25日
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鑑賞方法:映画館

日本でも太平洋戦争直後に寿産院事件というのがあったわけですが、寿産院に関しては積極的にというよりは放置していたという違いはありますが、混乱期には世界中同じようなことが起こるのですな。

情報は予告編以上のものは入れずに観に行ったのですが、ゴシック・ミステリーという触れ込みだったけどミステリーというよりは社会派ドラマという感じでした。ただ正直主人公中心の前半は眠いけど、中盤殺人鬼の中年女性が出てくると異様な迫力で面白くなってきた。子殺しの直接的な描写はないけど泣き声だけでもきついな。

モノクロでのサーカスの描写はトッド・ブラウニングの『フリークス』を彷彿とさせるし、リュミエール兄弟の『工場の出口』まで引用されてるし、ドイツ表現主義みたいなところもあるし映像的にも面白かったですね。

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teraox

2.0重い社会派ドラマだった

2025年5月25日
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戦争・貧困・女性の扱い等の重い社会派のドラマだった。ホラー・スリラーを期待していった為、自分には合わなかった。
戦後の混乱のさなか自分が生きていくのも困難な状況、彼女の行った行動は必要悪だったのかなと思うと悲しくなる。
モノクロのためショッキングなシーンはあまりない、字幕が見えづらい所あり。
マザコン工場長こそが悪ですよ。

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ころころ

4.0予想外の展開ですが見応えあり!!

2025年5月24日
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予告やポスターからホラーテイストの作品かと思ってばかりいましたが、若干のサスペンスやミステリーの要素はあるものの、しっかりと見応えのあるヒューマンドラマでした。

歴史と格差に翻弄された女性が追い込まれていき、辿り着いた場所も決して安住の地ではなく……。そこで起きたことも悪意からの犯罪ではなく、困った人たちのため、やむに止まれず行っていた必要悪のようなもので……。

主人公が最終的に掴んだものは、先々多難ではあろうが希望でもあることが救いではありました。

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よして

3.5社会に追い詰められる女性たちの叫び

2025年5月24日
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鑑賞方法:映画館

サスペンス・ミステリーというよりは、連続殺人事件に至る思考と背景を明らかにしていく内容で、ほぼホラー。
陰鬱で重く、こわい。
映画の舞台となった1918~24年くらいのデンマークでは、女性の人権概念もなく、女性への抑圧が当たり前であり、男無しでは女は困窮する時代だった。
そんな国で戦争がもたらす悲劇。
女性たちが人として何の権利も補償もない社会に追い詰められていく、悲痛な叫びを描いた作品でした。

観ながら、現在の日本って、法的にはともかく、社会的な同調圧力の存在や、セクハラパワハラおじさんが跋扈していて、この第1次世界大戦後のデンマークに似てない?とか思っちゃいました。

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コージィ日本犬

3.0正しいこと

2025年5月23日
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悲しい

怖い

大戦後のコペンハーゲンにて、妊娠したものの恋人に捨てられ、その子を手放そうとした女性が、養父母を探してくれる親切な人に出逢い…といった物語。

終始、陰鬱さと不気味さに溢れた作品。

序盤は戦後生活の悲惨さが映し出される。
夫さん…。この仕打ちはあんまりですよね。
再会の場がまた…。

目を覆いたくなる現実だが、生きる為にはこれしか…。これが国を守るために命を懸けた男の末路なのかよ。

程なくして、カロリーナとダウマの出逢い。
まぁ…予告編の時点で予感はしてたがやはり…。

正しいこと…。人助け…。力強く響くその言葉に戦慄がとまらなかった。
でも、ワタクシの記憶違いだろうか?「望まれないから」と孤児院に送られた子もいたような。そこを分けるのに意味はあったのか?

んで、確かにこりゃあ酷い話ではあるが、気が変わった!…なんて言う奴も大概…。

そして最後。これは狙い打ちしたのか?
だとしたらちょっと話が出来すぎなような…。

いずれにせよ、色々な手法(?)で気分が悪くなるし、そういう意味では見応えのある作品だった。

正しさとは…。本気でそう思っているのなら、これ程恐ろしいことはないですね。。

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MAR

4.0分かってはいて、いつか誰かが描くであろうという地獄がここに。 ある...

2025年5月23日
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分かってはいて、いつか誰かが描くであろうという地獄がここに。
ある程度の覚悟はしてたけど相当キツイ。
いやそれでもマジ?と超えてきてたな。
自分がどこにラインを引く人間なのかと
参加させられる。
人間故にひどいだけで終わらせられないんだよね。
しんどかった。

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とりから

5.0タイトルなし

2025年5月23日
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鑑賞方法:映画館

事実は小説よりもというけれど。予告編はフリークスな感じだったけど、結構ヒューマンな映画でもある。モノクロが閉塞感を強調。帰ってきた夫の顔の造形もセンセーショナルだけれど、トラウマとたたかいながらも真面目に生きようとする夫君のおかげで、彼女は救われ、少女を引き取ることになる。ラストは感動的だ。
首謀者は最後までヒロインのことを守るし。
流されながら最貧困の人生を生きる彼女の数奇な物語。

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Emiri

4.5主人公カロリーネは折れやすい針から折れにくい針になった? ラストで見せた人生初の能動的な選択

2025年5月22日
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第一次世界大戦直後のデンマークを舞台にしたモノクロ作品。モノクロームか、まあたまたまだけど、今年はよく見てるような気がするなと感じたので、私が2025年に映画館で鑑賞したモノクロ作品を挙げてみます。

『敵』1月に鑑賞 吉田大八監督
『TATAMI』3月に鑑賞 ガイ•ナッティブとザーラ•アミール•エブラヒミの共同監督
そして、今回の
『ガール•ウィズ•ニードル』5月に鑑賞 マグヌス•フォン•ホーン監督

と半年間で3本、2ヶ月に1本のペースで観ておりました。あくまでも私ひとりの個人比になりますが、2024年に映画館で観たモノクロが『WALK UP』(ホン•サンス監督)、2023年が『せかいのおきく』(阪本順治監督)の1本ずつだったことを考えると明らかに多いです。まあだからどうしたといったレベルのお話なんですが、私個人の印象ではこれらの作品群(それぞれモノクロにした意図も感じられますし、なかなかの名作揃いといった感じ)の中でも特にモノクロにした必然性、モノクロにした効果、ともにいちばん強く、大きく感じられるのがこの作品『ガール•ウィズ•ニードル』です。撮影における技術的な面が素晴らしいことはもちろんのこと、モノクロームにしたことによってこの作品の物語性、寓話性がかなり高められたと思います。

本作の監督、マグヌス•フォン•ホーンはスウェーデン生まれだそうですが、本作がデンマークで実際にあった事件を基にしてデンマーク語で語られた物語であること、名前に”フォン”が入っていることから、あのデンマーク生まれの鬼才ラース•フォン•トリアー監督が想起されます。実際にフォン•トリアー監督から少なからず影響を受けているそうです。そう言えば、本作のヒロイン カロリーネは過酷な運命に翻弄され続ける点においてフォン•トリアー監督の代表作である『ダンサー•イン•ザ•ダーク』のヒロイン セルマによく似ています。以下、両作品のネタバレを防ぐために少し曖昧な書き方をします。どちらかというと鑑賞者に同情されやすいタイプのセルマのほうがずっと受け身で過酷な運命の波に飲み込まれていったの対し、鑑賞者に同情されにくいタイプのカロリーネはずっと受動的で仕方ないからそうするみたいな行動を繰り返していたのですが、ラストで人生初と言ってもいいほどの能動的な選択をして前を向きます。ただし、それがその後の彼女の幸福に繋がるかどうかは定かではありません。このあたりのところから、単純にハッピー•エンド、バッド•エンドの二分法では割り切れない映画的な興趣が煙のように立ち昇り、それがたなびいて余韻を残す、そんな感じがしました。

いずれにせよ、マグヌス•フォン•ホーン監督はこの作品の完成度からいって近い将来、カンヌのパルムドールを獲るような作品を生み出すかも知れないと思いましたのでチェックを入れておきました。

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Freddie3v

4.5闇か光か

2025年5月22日
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貧しさゆえか、生きるためか、正義か悪か、神か悪魔か、天国か地獄か、闇か光か。実話を基にした戦慄の連続殺人事件。息を呑むストーリー展開は、スゴイ!ラストは、納得。

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DnaH

4.0ニードルの意味

2025年5月22日
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鑑賞方法:映画館

怖い

皆の表情は暗く、どんよりとした空気を醸し出す映像。
戦地から帰ったカロリーヌの夫の恐ろしい風貌、
そしてそれを見世物とする人間の浅はかさ。
公衆浴場の雑多な雰囲気、狭く不衛生な部屋で暮らす主人公、
貧困に追い詰められる人たち、雑多に扱われる女たち、
モノクロームの映像が否応なしに、この時代の鬱屈した部分を強調する。
さらに低音の効果音・・・ずっと重苦しい一直線の音がまた視聴している私たちの気持ちを搔き立てるといいますか。

その中で起こる衝撃的事件。カロリーヌの見たものを私達も共有する時、今まで見せられた鬱屈した世相と共に迫るものがあります。
タイトルの意味をいつまでも考えてしまいます。

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myubyon

4.0モノクロの良さが際立つ映画

2025年5月21日
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悲しい

怖い

驚く

時代背景の重さ、主人公の抜け出せない現実、女性の性とが上手く表現出来ていたと思います。冒頭の顔のシーンは必要だったかな?と不思議でしたが…主人公の工場で働くシーンで『針が折れ易い』と言っていたのは主人公の弱さが表れていたのかなと思いました。キャンディショップの主人が裁判で言うセリフがささりましたΣ(゚д゚lll)

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映画LOVE

4.0モノクロ、スタンダードサイズの画面に見入った

2025年5月21日
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「北欧史上、最も物議を醸した連続殺人事件ー人間の闇と光を描くゴシック・ミステリー」というキャッチコピーは、この映画の内容からほとんど外れている。
たしかに、主人公の女性は映画の後半その犯罪に深くかかわるが、映画全体として描いているのは、第1次世界大戦後の過酷な状況を生きる一人の女の運命である。
女性にとってあまりにも不利で厳しい人生を描くモノクロ、スタンダードサイズの画面だが、次第に惹き付けられ見入ってしまった。
全体に重苦しいが、それまでの布石を回収して希望をのぞかせるラストに救われた。

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ファランドル

4.0必要悪とはこの事なのでしょう

2025年5月21日
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タマヒュン、ひえッってなる
こういう事もあったんでしょうね
主人公が老けて見えるのはモノクロのせいなのか・・・
貧弱な栄養状態の表現なのか

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みのまる

3.5残されたイレーネに幸多かれと祈る

2025年5月21日
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怖い

難しい

実話からの創作だから、全てを真に受けてはいないが,ダウマの娘のイレーネには「普通の子供」としての幸せを味わって欲しい。
あの時代の状況では「女性の自立」なんて考えることはできないだろうけれど、カロリーネと共に生活することでイレーネには「家族」ができる。質素な暮らしだろうけれど、穏やかな日常を送って欲しい。
それにしても、縫製会社社長のヤアアンは金持ちボンボンのクソ野郎だ。

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ちゃ坊主

3.5罪の重さ

2025年5月20日
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レビューはともかく、あらすじさえ読まずに直感で観に行きました。
期待通りの重苦しい映画。展開は想像と違いました。

モノクロの映像が大きな役割を果たしていました。夫の痛々しい顔も少しマイルドに。

ダウマがもしいなかったら…
臓器売買や性的・労働目的の人身売買・人工中絶、虐待など、罪の境界や重さを考えてしまいました。人工中絶が違法の国もありますね。

子供を手放す親にダウマがかける言葉は果たして自分のため?相手のため?

重苦しい中、最後に少し希望も見えました。

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SING SING

3.5着想、からのアプローチ

2025年5月20日
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第97回アカデミー賞において、国際長編映画賞(デンマーク代表)にノミネートされた本作。会員サービスデイのヒューマントラストシネマ有楽町、9時30分からの回はあまり客入り多くはありませんが、層の厚い今週公開作品を考慮すれば健闘している方かと思います。
終戦(第1次世界大戦)直前のデンマーク・コペンハーゲン。改めてWikipediaを確認してみると国としてのデンマークは「中立」という立場のようですが、経済状況は戦争の影響で大変に厳しく、劇中に見て取れる世間の雰囲気、そして主人公であるカロリーネ(ビク・カルメン・ソンネ)の状況もそのことを物語っています。真面目に働いてはいても、女手一つでは充分な収入を得ることはできずに家賃を滞納、遂にアパートを明け渡すように言われるカロリーネ。大家の伝手で何とか移住先は決まったものの、そのかなり荒んだ状態の部屋ですら家賃を払える余裕はありません。そのため、そんな状況を打破しようと勤め先である縫製会社の社長ヤアアン(ヨアキム・フィェルストロプ)に「寡婦手当」を出してくれるよう訴え出るカロリーネ。ところが、このことがきっかけとなりカロリーネの人生は大きく、そして意外な方向へ動き始めます。
本作を観ていて気付くのは、戦後の貧しさに喘ぎながらも皆、他人を見捨てることはせずにギリギリの中で手を差し伸べあって生きていることが見て取れます。登場人物たちがとる言動や選択は、当然に現代の倫理観のままではみられないこととは言え、大変に人間味を感じて理解も出来るし、寄り添えなくもありません。そしてまた、戦争という背景に何かしらのトラウマを抱える者は、モルヒネやエーテルなどに頼り、苦しみを遣り過ごしながら生きる日々がやるせなく、観ていてただただ悲しくなります。
そんな中において、若干「楽観的」に過ぎるとは言え、好転することに期待を持てそうになると決まって裏切られるカロリーネ。ようやく「こうなることが運命だったのか」と思い始める後半、カロリーネの希望を完全に打ち砕くほどの「衝撃の真実」が判明し、観ているこちらも思わず唖然。そして、作品が終わった直後に一文、フィクション映画におなじみの「実際あったことを基に着想を得て作られたストーリー」。観終わって、こちらもWikipediaで追いかけてみると解る「基」の部分に対し、なるほどこれがあってこそ作品のインパクトなのは間違いないものの、このアプローチでストーリーに仕上げたことこそが「作品の評価」に繋がっていることが判って改めて驚き、そして納得。マグヌス・フォン・ホーン監督(脚本)の手練れっぷりを知れ、今後も出来るだけ注目したいお一人。日本でも作品が観やすくなるといいな、と期待して微力ながらチェックインしておこっと。想像以上の良作、見事な一本でした。

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TWDera

3.5人間の業

2025年5月20日
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高度なリアリズムの技巧で、
「100年前の当時の光景」を見事に再現している、
そこには一切の欺瞞がない。

だが、その徹底した客観性ゆえに、
観る者の感情の奥底に触れるような、
「匂い立つ」情動や、
人間存在の普遍的な問いかけが、
やや希薄に感じられる側面がある。

それは、技術的な完璧さと引き換えに、
物語が持つべき詩情や、

時代や場所を超えて観客の琴線に触れるような情感が、
わずかに後退しているのかもしれない。

もう少し具体的に書いてみよう。

モノクロのコントラストが際立つシャープな映像は、
ベルイマンの作品群を強く彷彿とさせる。

窓から差し込む太陽の光の筋、
簡素ながらも計算された家の佇まい、
そして部屋の在り方は、
ベルイマン作品が持つ象徴的な美学と共鳴し、
スクリーンに緊張感と奥行きをもたらしているのは確かだ。

しかし、そのアプローチには決定的な違いがある。

ベルイマンが、ある種のリアリズムを基盤としつつも、
スクリーン内の情報量を可能な限り効果的に捨象して、
抽象度を上げる、

そこから哲学的な問いかけや、
人間の業、神の存在といった深遠なテーマを物語的にフォーカスし、
観客を誘導したのに対し、

本作はひたすらに現実に肉薄する。

ストーリーは、時に複雑な人間関係を孕みながら、
あくまで日常の延長線上にあるリアリズムに徹し、
淡々と、当時の「ファクト(らしいこと)」を提示し続ける。

私はこの作品のビジュアルには圧倒されたが、ストーリーや演出には完全に没入しきることができなかった。

それは、
かつてポーランドのウッチの国立映画大学の校長と話したときの、
学長の言葉を思い出す。

「学生の多くは撮影や照明の技術は高い。

人間の業のようなものをシナリオに書いてくる学生も多い。

ただ、キェシロフスキやズラウスキーのような、

匂い立つような描写の表現を書いてくる学生は少ない」

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蛇足軒妖瀬布

4.0女が命の責任を負わされる、今も変わらない世界。

2025年5月20日
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今年の胸糞オブTheイヤーになりそう!yearってか嫌〜!しんどいしんどい!50歳子持ちのオバチャンにはしんどいが過ぎるよ!母乳育児大変だったなぁ⋯。

サブスタンスを観る前に観ておけば良かった。女性性の消費に対する問題提起の部分は同じだけど真逆の描き方だった。

デンマークで実際に起きた事件に着想を得た物語。ラース・フォン・トリアーに最も影響を受けたと語る監督が描いた世界と知って、かなりわかりみが深まる。

街並みや部屋の美術、音楽が白黒の世界を哀しく美しく見せてくれて、モノクロ映画どうなの?と思ったけど、実際観るととても良かった。ただ、前半ちょっと眠かった。北欧の鬱々とした雰囲気とセリフで眠くなりがちです。

母乳って、あげれないと岩みたいにカチカチになってとにかく痛いんだよね。搾っても痛いんだ。あの辛さ思い出すだけでも憂鬱。
身体の痛みと心の痛み、全身全霊で痛みを感じるのですよ。後半は観ててずっと胸が痛い。

「あなたは善いことをした」と言う彼女のセリフは自分に向けての言葉でもあったのかな。弱者が身を寄せ合うあの世界に、果たして救いはあったのか。どこにも無いのかも知れない。

現代日本も、女が命の責任を負わされるという意味ではこの映画の世界とそう大差ない、同じ糸で繋がれてるんじゃなかろうかと思う。

タイトルの針の意味をあとから知って余計に落ち込むところまでセットで味わっていただきたい!

【パンフレット B5 表紙込み28P 1000円】

縫い針がデザインされた表紙と裏表紙、全体のデザインもページ端を縫ったようにデザインされてて全体的にレトロかわいい感じ。ヒグチユウコさんのイラスト良かったぁ。内容は、受賞歴や各賞のノミネート紹介、インフルエンサーコメント、ストーリーを思い出せるような劇中写真、公式解説&あらすじ、試写会後の監督アフタートーク、専門分野の人や作家、記者のレビュー4本、美術監督&映画プロデューサー磯見俊裕氏の美術レビュー、キャストスタッフ紹介、監督コメント、少しオフショットなんかもあって、少し高いかなと思いつつ満足。

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ゆたかちひろ

3.5『エグい描写あるってよ』

2025年5月20日
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事前にそれを聞いてて良かったε-(´∀`*)ホッ
でなきゃたぶん4度目の卒倒レベルの血の気ドン引ききてたかも。
自分の苦手ジャンルのエグさはあったものの、お話としてはよく出来たもの。若干アノーラ風味があることは否めないけど、モノクロで語られる時代と人の怖さが気味の悪さを助長する絶妙なミスマッチ音で一瞬たりとも気を許させてくれない。

ラストを希望の光と見る人は多いみたいだけど、あたしにはそぉは思えなかったなー。

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らまんば

3.0気持ちが入りきれず、悶々としたまま終わった 同じ作り手の別の作品を...

2025年5月20日
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気持ちが入りきれず、悶々としたまま終わった

同じ作り手の別の作品を見てみたいと思った

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jung