「超ヘビー級作品」ガール・ウィズ・ニードル sow_miyaさんの映画レビュー(感想・評価)
超ヘビー級作品
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なんだかんだ言っても、結局ハッピーエンドで終わる映画的な体裁を取りつつ、「“ハッピーエンドでよかった”なんて言わせねぇよ」という圧が、全編を通してグイグイと迫ってくる作品だった。
「戦後」と言っても、第一次世界大戦の後なので、今から100年以上前の話だが、出産や子育てに関わる点においては、日本でも今なお解決できていないテーマが描かれているし、裁判の傍聴人は、まさにネット民の姿で、裁かれるダウマは、山ゆり園の事件の植松死刑囚に重なって見えた。
産業革命期を経て大規模に稼働する縫製工場や、見世物小屋としてのサーカス、日雇い労働に群がる人々や、食事や洗面・入浴などに垣間見える彼らの生活の様子が、匂いと共に感じられるような映像だった。超ヘビー級作品。
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