劇場公開日 2025年5月16日

サブスタンスのレビュー・感想・評価

全592件中、201~220件目を表示

3.0 「素顔のままで」会える友人がひとりでもいたらエリザベスの運命は違っていたかも 「美」でしか評価されてこなかった孤独な魂の哀しい末路

2025年5月26日
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鑑賞方法:映画館

エンドロールが終わって劇場の通路を家路へと急いでいたら、後ろから「こんなB級ホラーみたいなのを見せられるとは思わなかった」と女性の声。ちらっと見ると、どうやらカップルで来ていた女性のほうが男性をなじってるような感じでした。デートムービーは慎重によく検討してから選びましょう。映画の後に食事の予定を入れているなら、なおさらです。

さて、この物語の主人公は女優のエリザベス(演: デミ•ムーア)で若い頃はその美貌で大いに活躍したようですが、今はテレビでエアロビ•ダンスの番組のレギュラーをやってるのみ。そのレギュラーも50オーバーに用はない、若く美しい女に切り替えろ、ということで、あえなく剥奪されてしまいます。これで彼女の高いプライドはズタズタ。若い頃から、もっぱらその美貌で評価されてきた彼女のプライドは「美」や「若さ」と一体化しています。で、彼女は禁断の「サブスタンス」に手を出してしまうんです。

彼女の周囲には「美」とは別の価値、例えば、「聡明さ」とか「優しさ」とかで彼女を評価してくれる人はいなかったんでしょうね。本篇に示唆に富んだシーンがあります。エリザベスは道でひょっこり、冴えない中年のおじさん風情の昔のクラスメイトに出会います。クラスメイトが彼女に連絡先を書いた紙を渡してふたりは別れるのですが、この時点でふたりでコーヒーでも飲みながら、昔の思い出話でもしていたら、エリザベスの運命は変わっていたかも知れません。そこで旧友の何人かの連絡先も知り、プライドもエゴも今みたいではなかったころの友人たちとも再会して他愛のないおしゃべりを続ける…… そんなことから人は変わってゆけます。彼女はあの一線を踏み越えた後にその中年男のクラスメイトと会おうと彼女から電話するんですけど、結局、プライドが邪魔して会えずじまいなんです。

ビリー•ジョエルのヒット曲に “Just The Way You Are” (邦題『素顔のままで』)という名曲があります。語り手の男性が恋人と思われる相手に対して「ありのままの君を受け止める」「ありのままの君が必要だ」そして「ありのままの君を愛してる」と切々と歌いあげてゆきます。う〜ん、ありのままの自分で接することのできる相手がエリザベスにいたらなあと思わざるを得ません。恋人、夫、親、息子、娘、兄弟姉妹、友人……誰でもいいから側にいて、素顔のままの彼女を見てくれていたら、そして「美」とは別の物差しで彼女のことを測ってくれていたら、彼女の運命は違ったものになっていたことでしょう。みんな君を愛するようになる、というのはエリザベスの分身スー(演: マーガレット•クアリー)のキャッチフレーズですが、エリザベス本人の本質は、結局、愛されるどころか、誰にも関心を持たれない荒涼とした孤独の砂漠の中にありました。

ということで、なかなかよくできた「大人の寓話」なのですが、後半の怒涛の展開は私の好みではありませんでした。あと、最初にもちらっと記しましたが、食事の前に観るとなんらかの気分転換をしてから食事に臨まなければならないハメに陥りますのでご注意ください。

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Freddie3v

4.0あなたのハートはこの衝撃に耐えられるのか!?

2025年5月26日
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鑑賞方法:映画館

なんとなく騒がれ始めていたので、
何やら香ばしい匂いがして早めの鑑賞をしてみました。

主役デミ・ムーアという事で、
往年のファンなのか年配の方達の観客もちらほら。
しかしそのご年配の方は結果、何度も映画中のけぞったり、目を伏せたり、ため息を漏らしたり、おそらく本当は絶叫したかったのでは?という衝撃の本作。
私も後半の30分?くらいは顔をしかめて、
いや、顔をぐしゃぐしゃにして見てたと思います。
ポスターや予告からは想像もつかない程に、
後半に行くにつれスプラッターホラー要素満載で、
もはややり過ぎて爆笑しかけましたが、
見終わった後にとにかく謎の爽快感があり、
もう帰って来てこのレビューを書いてる今も既に、
もう一回観たい!いや、やはり恐ろしいか、、
という複雑な心中に至っております。

最後まで観るにあたってはそれなりの、
ジェットコースター、初めてフジヤマに乗るような覚悟が必要かも知れませんが、
一度観てしまったら、もう隣の席の他人だろうが誰だろうが、この衝撃を共有したくなる事間違い無し、です。
そして私が観た映画史上1番、エンドロールになった途端、会場がザワついていた映画でした。
一応ハートのお強い方に!と思いましたが、
絶対に誰かに話したくなるこの映画をオススメします!!

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MOON

5.0最高傑作!

2025年5月26日
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楽しい

興奮

幸せ

こんなとんでもねぇ映画観たの
数年ぶりだわ‼️
想像のその先に狂気がある‼️
必ず‼️最高傑作です‼️
2025年現在1位🏆

“女性美”がテーマのホラーだから
喜び・悲しみ・嫉妬・怒り…
美とは人を狂わす、
それでも美しくなりたい。

いろいろ書きたいが
文字では無理と思ってしまう狂気なので
この辺で。

かなりヤバい想像外の映像なので
覚悟して感動して下さい。
(あ、ホラー慣れしてる人は楽しいよ!)

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梶野竜太郎

3.5ルールを破りましたね。ドーン‼︎

2025年5月26日
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驚く

斬新

まず、画面がとてもスタイリッシュです。構図がキマってるし、クローズアップや俯瞰撮影の多様がダイナミックな効果を生んでいる。この映像観るだけで木戸銭回収できます。キューブリックとかクローネンバーグといった名前が浮かぶ。

メッセージとしては色々な批判(ルッキズムとかエイジズムとか)を言いたいかもだが、基本の話は「笑ゥせぇるすまん」です。「ルールをやぶりましたね。ドーン!!」以降の怒涛の崩壊劇は爆笑モノです。グロ描写は、多分わざと作りもの感をだしているのか、それほど怖くない。冒頭シーンにもどって終わるエンディングはきれいな幕引きで好き。

若返りではなく若い分身を作るんで、分離してからは記憶も共有されてないし、これってオリジナルの本人(エリザベス)にはそもそもなんのメリットもないんじゃない?

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ばとー

4.5謎ばかりだけど好きかも

2025年5月26日
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笑える

悲しい

斬新

なぜ、こんな映画をつくったのか?
どうしてデミ・ムーアが、こんな役を引き受けたのか?

ディテールも全体像も、何なんだ?!と疑問点だらけでしたが、なんだか面白かったです。
わたしにとっては、ホラーのようなギャグでした。
モンスター登場からスプラッターの場面は、笑うしかなかったです。
しかし、友人は始終薄目でみていたというし、わたしの隣の女性も目を手で隠していました。ですので、鑑賞者によって印象は異なると思います。

エリザベスは綺麗でかわいいし、スーも綺麗でかわいい。
どちらも意地悪になるところも自然で、二人とも満点!

世の中の人は、そんなに若さや美しさに固執していないと思うのですが、どうなのでしょうか。

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Mikikar

3.0ホラー映画、R-15、理解した上で見るべし

2025年5月26日
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悲しい

怖い

興奮

大枠のストーリーとしては宣伝通りで見たかったものだけど、予想外にグロさ・痛さが全面に出ていた。特に終盤は面白いのだけれど、そこまで描かなくてもいいのかなと思った。他のアカデミー賞系の作品と違って重い訳ではないので、気軽に見られる映画です。

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タベレン夕

3.5モデルや俳優が老いて売れなくなり薬物に手だしましたっていう話しなの...

2025年5月26日
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斬新

モデルや俳優が老いて売れなくなり薬物に手だしましたっていう話しなのだがその薬物が結構なSF設定になっていてかなり面白い
その中に美に対する執着、嫉妬、賞賛への渇望などのテーマが盛り込まれている
女性に対する視線、扱いに対するカウンターだと思うが、根本的な問題は自分を受け入れるかどうかとかそういうのはおいて、お前たちの求めているのはモンスターだといわんばかりの皮肉も混じった描写の数々がまあ下品
デミムーアがなかなか狂気じみてる怪演というか50代の頃よりBBAの方がパワフル過ぎ(エアロビやってたからか)。マーガレットクアリーも女性像を見事に演じているし、何よりデニスクエイドのステレオタイプで品無いクチャラーがキモくて最低すぎるw
キューブリック味を感じたり爽快だったり中々面白かった
老いを受け入れるって難しいよな

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UPtwHmNNLjBjFuAF

3.0痛々しすぎるけど、大きな警告になってる

2025年5月26日
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Mariko

4.5衝撃

2025年5月26日
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衝撃的で、想像の何倍もグロくて、トラウマになるレベルでした。私が見てきた映画にはない衝撃の受け方でした。
前半は淡々と進んだ印象で、その分後半の展開を軽く想像しながら見ていました。その想像の何倍も上を越えてきたので満足感というか見応えがありました。社会的な事、自分自身の人間的な事も読み取れて、良かったです。

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わたふぁ

4.0ゴアの様式

2025年5月26日
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怖い

興奮

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ざむざむ

4.5切ないボディホラー

2025年5月26日
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泣ける

怖い

斬新

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Tiny-Escobar

5.0ぶっとびすぎ!

2025年5月25日
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怖い

興奮

斬新

衝撃に全振りした制作陣にあっぱれ。

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あつし

4.0美に囚われた女性が辿る凄惨な結末に目を背けたくなる。

2025年5月25日
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苦笑する大学生

4.0若さ

2025年5月25日
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同級生のディナー準備が
いちばん観てて辛かった

心の葛藤が描かれていて
胸が苦しくなる

映像がカッコいい
なるほどフランス出身の監督なんですね
オシャレです

ラストの儚い感じがエモい

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tuna

4.0「いつまでも美しくありたい」という女性の願望を皮肉った作品。 本年度ベスト!

2025年5月25日
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まるで「笑ゥせぇるすまん」を実写化したような雰囲気(笑)
予想以上にホラー要素が強く、良い意味で期待を裏切られた感じ。

デミ・ムーアさん演じるエリザベスが若返ると思っていたら、完全に騙された気分(笑)

若返りへの憧れが、やがて嫉妬心へと変わっていく様が見どころって感じだった。

若返りの薬の説明書があまりにも簡素だったり、医師免許もないエリザベスが手順通りにある事を行えたり、薬の宅配ボックスが少なすぎたりと、鑑賞中はツッコミどころ満載だけど結構楽しめた作品だった。

終盤のクライマックスのステージ上のシーンからは良い意味でB級映画に変貌(笑)
もう笑って観るしか無かった。
だけど外見が変わったエリザベスがイアリングをするシーンは女性が自分を美しく見せたい感じに悲しくも切なくなった。

スー役のマーガレット・クアリーさんの美しさと体を張った演技には脱帽。
そして、デミ・ムーアさんがこの作品に出演を決めたこと自体が素晴らしい。
さすがベテラン女優さんだと感じる。

鑑賞中、あの薬の値段が気になって仕方ありませんでした( ´∀`)

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イゲ

5.0看板に偽りなし

2025年5月25日
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笑える

悲しい

怖い

映画のキャッチコピーには大抵不満があるんですが、このサブスタンスの「可愛いが暴走して、阿鼻叫喚」というコピーは正にその通りだったと、大満足のニコニコで劇場をあとに出来ました。

「今の時代に、なんちゅうもんを観せてくれたんや…なんちゅうもんを…」

「こんな面白いボディホラーは観たことがない………いや、そやない。何十年か前に観たことがある。面白い、ほんま面白い…」

と、まるで京極はんのごとき独り言を呟きながら、思い出していたのはクローネンバーグ作品や「悪魔の毒々モンスター」に「アキラ」や「ロボコップ」。

特にクライマックスのひどくてグロくて、でも物悲しい“アレ”は懐かしいB級ホラー映画のテイストで、観ているこちらは終始満面の笑みでしたよ。

この役を引き受けたデミ・ムーアとスーを見事に演じきったマーガレット・クアリーも天晴れ。

「可愛いが暴走して、阿鼻叫喚」が看板に偽りなしで、今年のベストに躍り出ましたわ。大満足!

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自分BOX

4.5ありのままの自分を輝かせて

2025年5月25日
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近大

4.5やり切る面白さ、映画館では笑いが。

2025年5月25日
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笑える

怖い

知的

 サイコホラーかと思いきや、映画館では笑いが起きてました。ツッコミどころ満載の歪曲され、デフォルメされた世界。前時代的な人間性が、平和にループするストーリーを破壊し、過剰過ぎる大円団をもたらします。愛らしいです。

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TT

4.0肉フェチ映画のフルコース

2025年5月25日
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面白かった。長〜いエンドロールが終わって明るくなると、各所でケラケラ笑うカップルたち、という感じ。その多くはここまでやってるとは思わなかった、という感じか。僕もまったく同じでここまでやってるとは、だった。言ってみればピータージャクソンの「ブレインデッド」というか、遅れてきたジャンル映画好きが細部にあれやこれや好きなものをぶち込んで、作り手がめっちゃ楽しんでる感じ。映画祭では盛り上がっただろうな。ザ・フライ、遊星からの物体X、ソサエティ、ZOMBIO、諸星大二郎に大友克洋まで80年代変態SFホラーにアート味を加えて撒き散らす感じ。

加えてなんと言ってもデミ・ムーア。よく出たな。青春のアイコン、トム・クルーズも身体張って頑張ってるが身体の張り具合はこちらも、というかこちらの方が凄まじい。比較対象のマーガレット・クアリも含めてもう完全なる肉映画。もっと言うと尻映画。ここまで尻が映される映画はそうはない。顔ではなく、美も若さも尻なんだというのを監督がよくわかってる肉フェチ映画。一年前の『チタン』とはまた違うフェチ。しかし世界的にクロネンバーグの与えた影響は大きかったことを痛感する。ボロボロの肉から果物のように弾ける肉まで、そして肉を割き、肉を縫い、肉を破裂させるフルコース。

お話は誰もが思う「世にも奇妙な物語」「笑うせえるすまん」的と言うのはやはり「サブスタンス」が説明ないから丸ごと悪夢玉を飲み込んで観た悪夢でしかないのでドラマはかなり薄い。そのためMV映画にしかみえない残念さはある。実際残念だな、と思ってるところではじまるクライマックスの年末番組前夜からのしつこさが圧巻。ぶっちゃけあそこまでいる必要はどこにもない。ないけどステージにあの格好で登らせて、血飛沫を浴びせ、逃げ出させてあそこで終える(オチがきっちり決まるので笑ゥせぇるすまん風)のでやはりなぜか拍手したくなってしまう、そんな映画

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ONI

4.0モンスター

2025年5月25日
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若さを手に入れる為、薬物に手を出し、名声を得るが、破滅していくモンスター。ここまでやってぅれるとホラー+スプラッターで面白かった。女性の執念はちょっと怖い。

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タクチャン
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