劇場公開日 2025年5月16日

「己の中の「スー」に愕然とさせられる!」サブスタンス 星のナターシャnovaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0己の中の「スー」に愕然とさせられる!

2025年6月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

斬新

物語の前半はちょっと犯罪系ミステリーの様な
不穏な空気感にグイグイ引き込まれて行くが、
後半は精神的なホラー味がどんどん強くなり、更に
皆さんが書いておられる様に映像的にもかなりグロくなってくる。
ただ、そのグロさも一周回って最後はブラックコメディーになっていた!

そのあたりに耐性のある方はぜひ、劇場で!!

で、月に8回ほど映画館で映画を観る
中途半端な映画好きとしては

中々にパンチの効いた本作!
ほとんど裸で冷たいタイルの上か特殊メークバリバリで、
よくもこの作品を受けたわ!!
デミ・ムーアに拍手!!

本当に解りやすくルッキズムと男性優位社会への批判を込めたお話。
だけど、その根底には、女性自身もいつの間にか
男性の女性へ向ける価値観に支配されていることに気付かされる。

後半「エリザベス」の若い分身である「スー」が母体へ反旗を翻す辺りから
老いへの憎しみがどんどん増して行く。
若く美しく周りからチヤホヤされる「スー」は
誰からも顧みられることの無い
老いた「エリザベス」としての時間が耐えられなくなり
邪魔に感じ出した「スー」の行動がもう半端無い!
今は若くても「エリザベス」の体が無ければ復活できないのに
そんな事お構いなしにこれでもかと言う様に
容赦なく「エリザベス」を痛めつける!

ずっと若いままでいたい!!
正直、女だってそれが本音だもの。

己の中の「スー」に愕然とし、恐ろしくなる。

あと、大昔、好きだと言ってくれた男を当てにするようになったら
女も終わりだな〜〜
そのシーンが違う意味で超怖かった!!

星のナターシャnova
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