ANORA アノーラのレビュー・感想・評価
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若者たち
ヴァーニャもアニーもこれからも様々な経験をし、成長していきますね。
やがて子供をもつような年代になれば、親世代の気持ちも分かるでしょう。
ヴァーニャは自分が親に従わなければならないことを知っていたし、アニーも徐々にそれを理解していった。
若さと魅力でどうにもならないものがあることを知った…
わたしの心の動きは、「キレイな女性は人生の勝ち組なんだな」から、「やっぱり人生お金なのかな」に変化し、やがて現実に戻ってきました。
アニーとロシア人3人の行動は、大真面目な状況なのに、すべてがギャグのようで、とても楽しかったです。
温かみのあるイゴールがとても良かったです。
アノーラ役のマイキー・マディソンの魅力に尽きる
ANORA (映画の記憶2025/3/9)
アカデミー取ったということで普段観ない系作品を観たつもりだったが、恋愛映画ではないな。
総じて言えばコメディ映画か?
ちなみに当たり前だがお子様はNGだな。
内容的には実話ベースだから良くできてる。途中からこのペースで前半部分やったら飽きられるなと感じたのかコメディ化が始まった。
実話と比べて脚色部分がどこか調べてみたいよね。この話。
前情報入れてなかったから、もっとロミオとジュリエット的な流れかと思ってたわ。
主演女優の方はポールダンスやら風俗店での振る舞い方だったり覚えるの大変だっただろうな。
思いの外悪くなかったが、これがアカデミー賞で良いのか?(本命のSNS炎上で消えたとかあったとしても)
(個人的評価6.5点/10点中)
え!?これが?!
まるで落語!!
廓話の様です。
遊郭に遊びに来た大店のアホボン。
ノリで女郎を請け出したものの、その身代金は親の金。
怒った親が来ると聞いて、尻尾を巻いて逃げ出しちゃったからさあ大変。
大旦那の言いつけで若旦那を探す番頭さん手代さんの面々が、どいつもこいつも間抜けで、本当に落語!
そして実は、大旦那より怖いのは女将さんだし。
ヒロインのアノーラが、これまた、ちっとも大人しくしてないよ、あんたはチャキチャキの江戸っ子かよ!!
大笑いしながらも、しんみりもさせられる人情噺に仕上がってましたね。
この映画をアカデミー賞に選んだ審査員に、川島雄三の映画を見せて感想を聞いてみたいと、ふと思いました。
ヒロインが、タイタン太田光代社長の若い頃にちょっと似てるので、太田光さんにも(勝手に)おすすめしたい(笑)
おしゃべりなセックスワーカー
ココロに響くかはあなた次第。
アカデミー賞
A285 予告編のこの声の方は変な方向に想像をもって行く
2025年公開
全然シンデレラストーリーでない。
私の立ち位置は風俗嬢としてそんな甘いものではない。
日々戦っているんだよ!というポリシーが垣間見れる。
普通ならあーそうだよね、風俗嬢と大富豪となら
釣り合いとれないよね。両親が怒るのも無理ないわ。
と諦め気味になるところを
やかましいわー
契約優先やろうが!
徹底的に抗ってやるぞ!と常に対決姿勢。
客に惚れられるのも行き過ぎはどやろか?と躊躇しながら
あーやっぱコイツはマザコンのヘタレやな
最後はプロとしての意地見せて落とし前つけたるわ、感が
凄い。
けどそれでも悔しいんだよ、悲しいんだよの
ラストシーンは胸打つ。
テンポは速いものの端折ることなく、時系列をグダグダにせず
丁寧な演出もイイ。
エロシーンも多いもののF文字の連発がR18さもありなん。
凄く正統派の現代ドタバタ劇。
なんですがオスカー獲るほどかな、とも思うのだが。
75点
鑑賞 2025年3月9日 イオンシネマ草津
配給 ビターズエンド/ユニバーサル
見事だが、120分にまとめなきゃ。
ついに観ました。アノーラ。
ストーリー、脚本はショーン・ベイカー監督の構想が見事。アカデミー賞監督賞も納得。
アメリカの性風俗業界のスタッフに光を当てるのは見事。作品全般は見事。
ただ、減点は時間と主演の2人。
主演のアノーラとイヴァン役の俳優の演技が軽い印象を受けた。
もう一点は時間。時間は長すぎる。120分にまとめられた作品。
マイナス材料は多いが、良かったのはラスト。アノーラの涙と用心棒役のユーリー・ポリゾフの優しさは素晴らしいラストだった。後は我々観客がどうラストを解釈するかだろう。この作品は用心棒役のユーリー・ポリゾフが素晴らしかったのでおまけの4点。
ロードムービーとロシアと
底辺層の人々へのエール
アカデミー作品賞を取った映画だからと身構えて観るとたかが外れる。風俗嬢と富豪のバカ息子のから騒ぎを描いたおバカコメディですから。
風俗嬢だけど実は過去に××〇があって身を粉にして働いているとか、バカ息子に見えて実は小説家とか役者になりたい夢があるとか、そんなのは一切なし。
風俗嬢はよくある家庭環境の問題からなっただけで教養もしつけない女性。バカ息子はただ遊びたいだけの本物のバカ。だからこの映画のカップルはまさにバカップル。
お金とセックスのために生きてるだけ。
だけどだけど、これがこの映画の要で良いんですね。
彼らは偽りのない本音の生き方。
もしお金とセックスが不自由なく手に入れられたら、毎日朝から晩までベッドの上でセックスして疲れたら寝て、セックスに飽きたらテレビゲームする。
そんな裏のない生き様を長々と描くから、観る人によっては冗長と感じてしまうだろう。
でもそんな人生甘くないのが後半のテーマとなる。必死に抗うアローラの人間性が爆発しまくり、それが何とも言えないチャーミングさを感じさせてしまう。これが映画マジックだろう。
監督のショーン・ベイカーは60〜70年代の東映映画のエロ・グロ・ナンセンス映画が大好きらしいが、アノーラにはその影響が強く出てますね。それはかつて日本映画が得意としていた底辺層への人間讃歌でもあり、この映画が愛される理由だと思う。
世間からゴミ扱いされる人間だって一生懸命生きてるんだ!
日本の予告編が随分とミスリードに感じたThe Japanese trailer felt quite misleading
そういう世界を全く知らないので、
全編に亘って共感する部分は皆無だった。
予告編のキッチフレーズにもあった
「シンデレラストーリーのその後・・」
のつもりで見に行った身としては、
ずっと「?」だったので、
一体何を見せられているんだろう?
という疑問が頭から離れなかった。
映画としては、
面白かったのかもしれないけれど、
自分には全く合わなかった。
知り合いに、
主人公のような仕事をしている人がいれは
もう少し見方が変わったのかもしれない。
その意味では、
まだ知らない世界がかなりあるんだろうな
とも考えてしまった。
Since I have no knowledge of that kind of world, there was not a single part throughout the entire film that I could relate to.
I went to see it expecting “What happens after the Cinderella story…” as suggested by the trailer’s catchphrase, but I kept feeling puzzled the whole time. I couldn’t shake off the question, “What am I even watching?”
As a movie, it might have been interesting, but it just didn’t resonate with me at all.
If I had a friend who worked in a job similar to the protagonist’s, maybe my perspective would have been different.
In that sense, it made me realize that there are still so many worlds I know nothing about.
アルメニアに帰りたい
イヴァンの捜索中、疲れ果てたガーニックがつぶやく。故郷から遠く離れた悲哀は、作品全体を通底するテーマだと言える。
ヒロインのアノーラやイゴールも含めた皆が、祖父母世代の選択や社会の要請によってたどり着いた自由の国と故郷の巨大資本のわがままに振り回され、心と体を疲弊させていく様がゆっくりと、丁寧に描かれていく。
この作品の白眉たる点は、やはりそれらを悲惨に描きすぎることをせず、「みんなそれぞれ大変だよね。」くらいのメッセージに止まらせ得るコメディ性と、イヴァン君も世界に振り回される、満たされない1人の男の子だということを、キャラクターを通して描き切っていること。
アカデミー作品賞を取ったことで色眼鏡を通して鑑賞されるようになるでしょうが、アメリカ社会のあり方を丁寧に写した名作です。
アカデミー賞につられて
アニーよ銃?をとれ
ユダヤ人を主人公にした『ブルータリスト』や『名もなき者』、そして多様性を前面に押し出した『エミリア・ペレス』をさし置いて、本作『アノーラ』がアカデミー賞主要5部門を独占した。リベラルの巣窟といわれるアカデミー会員ならびにハリウッド内部も、トランプ大統領就任によってかなりの影響を受けたという証だろう。
共和党の🟥と民主党の🟦をモチーフに、ポリティカルなメッセージをストーリーに忍ばせた『リアル・ペイン』や『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』と同様に、本作にもその🟥と🟦の原色が印象的にちりばめられている。前作『レッド・ロケット(発情した犬のペニスのスラング)』を撮ったショーン・ベイカーが、新星マイキー・マディソンにセックス・ワーカーのヒロインを演じさせている。
ロシアン・マフィアのバカぼっちゃまイヴァンの資産に目が眩み、2つ返事で結婚のオファーにOKを出すアニーことアノーラ。ところが、イヴァンの両親がそれを認めるはずもなく、あわれイヴァンはロシアに連れ戻され、アニーは結婚無効のサインを強制されてしまう....おそれをなしてアニーを残して雲隠れしたイヴァン捜索のシークエンスが、実は本作のメインであったことを観客は知らされるのである。
どうも放蕩息子イヴァンは男色の気もあるバイセクシャリスト、この度トランプと公開大喧嘩したゼレンスキー🇺🇦と同じだ。プーチンにクリソツの用心棒イゴールにしても確信犯的キャスティングといえるだろう。隠れトランピストだと私は確信している監督ショーン・ベイカーが、(家父長制との対決を隠れ蓑に)🟥と🟦をモチーフにアメリカ🇺🇸とロシア🇷🇺の和解をストーリーに練り込んだ、ポリティカルラブコメディこそ本作の正体だと思うのである。
1万5千ドルという大金で1週間のエスコート嬢貸し切り“ディール”を取り交わすイヴァンとアニーは、劇中ズッコンバッコンやりっ放し。その度、イヴァンの萎え(🇺🇦の消耗)具合を横目でチラ見するアニーの冷たい視線にドキッとさせられる。つまり、イヴァン=ウクライナ🇺🇦もアニー=(バイデン時代の)アメリカ🇺🇸も金だけの関係で、おそらくそこに本当の愛はなかったのであろう。
あまりにも冷たいイヴァンを含むザハロフ家の仕打ちに対し、思わずイゴールが「アニーに謝るべきだ」と勇気ある提言をする。このあたりから、アニーの気持ちが徐々にイゴールへ傾斜していくのである。イヴァン捜索中、夕暮れ時寒さに震えるアニーへ手渡した赤いスカーフがとても印象的だ。そして、もしかしたら映画史に残るかもしれないラストの雪中カーSEXシーン...
バカじゃないの。これは◯◯を返してくれたお礼なの、あくまでもディールなのよ。ここであんたと◯◯したら、本気だってことがバレバレじゃない。あんたみたいに真っ直ぐな男、こっちから願い下げよ....唯一信じていた“金”に裏切られ、今まで否定し続けてきた“愛”に救われた時、胸の中で泣き崩れるアニーをひしと抱き締めるイゴール。無音のエンドロールから雪がしんしんと降りつもる音が聞こえてきそうな名シーンだ。🟦も🟥もない⬜だけの世界。2人は気づくのだ、不毛な争いの勝者などいなかったことに....
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