ANORA アノーラのレビュー・感想・評価
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遠いどこかで起きてそうな話ではある
もっとドタバタコメディかと思ったら
そうはいかず、
まさに「現代の」シンデレラストーリー(になりそうなならなそうな)話
そんなに話しにヒネりは無いけれど、
最後の余韻がいい。
セクシーダンサーだってそりゃ1人の女。
傷つくよね。
(ただ、アイツもちょっとズレててヤバそう)
コメディかと思いきや、ラストは
予備知識はほぼなく観賞。
前半は「シンデレラストーリー」、金持ちの息子とストリップバーで働く女性のカップルが描く逃避行…かと思いきや。
逃避行するのは放蕩息子のイヴァンのみ。
中盤から両親からのお目付け役が絡み始めるとコメディのギアがグンと上がる。
イヴァンだけでなく、だらしなく、ふがいなく、大事なところでまったく役に立たない男性達に対して、勇敢でしたたかな女性達が「戦おう」とする姿。
友人でも敵に回るなら容赦しない。
これは痛快でもあった。
その一方で、彼女は「アノーラ」という自らの名前を嫌った。「光」「明るさ」という意味の名をあえて避けたのは、どこかで親が名前に込めた思いを直視できない自分がいたのかも知れない。
そんなアニーがこの一件でいわゆる(地位や名声・金・権力などを)「持つ者」たちと戦いを繰り広げ、ひとまずの終止符を打って、自宅に車で送ってもらったラスト。旅の間、気づけばずっと時を共にし、気をかけてくれたあの彼の優しさに対して彼女なりに答えようとしたあの時、アニーは再び「自分」というものに直面する。
そもそも私は何も持っていないのではないか。
イヴァンの母が言ったことこそが現実だったのでなはいか。
なんて残酷で、なんて切ない。
ノリノリの音楽満載で進んで来た物語が、無音で終わる喪失感。
アニー役の マイキー・マディソンはサイコーにカッコ良くて魅力的。これからが楽しみ。
理想と現実の違いを絶妙に描いている人生讃歌
ストリップダンサーである主人公・アノーラとロシア人の御曹司・イヴァンの恋の行方を描いたヒューマンドラマ。
ストーリーは二部構成のような展開になっていて、夢のような理想を追い求める前半パート(ラブストーリー)と現実に引き戻される後半パート(ロードムービー)で、前後半の雰囲気が一変するストーリーが絶妙な人生讃歌である。
人生経験の浅い二人のハチャメチャなシンデレラストーリーと先の読めない展開に引き込まれた。
2025-32
底抜けの金持ちとおバカ物語
暴力的なアニーとお目付け役たちの一晩のロードムービー
ラストは…
ラストシーンは観た人によって解釈が分かれそうだと思った。
アノーラの行為はイゴールへの愛情や感謝だったのか?
私は違うと思った。イゴールが乗る車が彼のおばあさんの車だと知り、アノーラは行為に及んだ。
彼の善良さに腹を立て、おばあさんの車を汚したかったのではないだろうか。
イゴールのキスを拒んだのはそのまま彼への拒否感だったように感じた。
そしてイゴールを傷つけようとした自分が情けなくて泣いた。
この映画には現実離れしたキャラクターが多く登場したけれど、どのキャラクターも現実的な"人間"を表現していたように思う。もちろんアノーラも。
今後マイキー・マディソンを楽しみに待つ日が来そうだ
ひたすらマイキー・マディソンを見つめる映画でした。
映画のドアップにも耐えられるお顔がとても美しかったです。
前半は布面積が少ない場面ばかりですが、中盤からお顔から想像できない強さ(前半でチラッと見せてて終盤に伏線回収?みたいにはなってたけど)を見せてくれて痛快で面白かったです。
ストーリーの柱としてはそれほど珍しさもなく、恐らくほとんどの人の想像通りに進んでいく感じですが(旦那のクズっぷりは想像以上でしたが笑)、肉付けのしかたとマイキー・マディソンの演技で面白い映画になった良い例だと思います。
最後は「やっぱりそうなったか」と一瞬思いましたが、「結局自分はこういう風にしか生きられない」と感じさせる感じでちょっと悲しくなったね。
その先?
バカだなあ
マイキー・マディソンの独壇場!
終始アニー(アノーラ)を演じたマイキー・マディソンの
独壇場だった。
体当たりで全身で出し切る演技の迫力が
スクリーンを通してビシビシと伝わり心に響いた。
前半のセックスワーカーのアニーが
イヴァンと出会い、仕事から愛情が生まれ、結婚へという
なんともシンデレラストーリーだったところへ
一転してイヴァンの両親の手先が家を訪れるコンクリフト
からの怒涛のやりとりが、本作最大のみどころ!
大いに笑わせていただきました。楽しかった。
そこからまさか逃げたイヴァンを4人で追いかける展開に
なるとは!この追走劇における4人のやりとりが
実にコミカルでここでも笑わせていただいた。
イヴァンを見つけ両親と対峙する場面でも感じるのが
格差社会における差別的蔑視、
それをアメリカ人とロシア人で描いているのも
ユニークで本作ならではな気がする。
そしてアニーを見守り続けたイゴール
(ユーリー・ボリソフ)の優しさも微笑ましいし、
アニーとふたりでお互いの名前の意味を話す場面も
じわりと心が温かくなった。
ラストシーンにおける車中で聴こえるワイパーの音、
冒頭のアニーらしい行動をとりながらも、
感情が溢れでてしまうアニーをそっと抱きしめるイゴール
に感動した。
でも、イヴァンはクソでクズ!
ここまでのクズはなかなかいなさそう(笑)
中盤からの展開に良い意味で意表をつかれたし、
鑑賞後感も素晴らしい作品だと思う。
アカデミー賞に是非からんでほしい!!
立ち向かうアニーに感動
予告編を見た限りでは、ロシアの御曹司と勢いで結婚したストリップダンサーが、御曹司の家族からの反対に抵抗する話という印象。そんな場面ももちろんある。でも実際は結構笑えたし、思ったよりも悲しく切ない気持ちになった。
序盤は金持ちの若い男が、豪勢に遊び騒ぎセックスする姿を見せられる。アニーとの結婚はたしかに勢いで決まったことだけど、一応の理由があった。男としてのメリットもあったということ。で、その結婚が判明した後に、結婚を無効にしようとする夫の両親の取り巻きと、それに抵抗するアニーが描かれるのだが、これが面白かった。途中からロードムービーを観ているような感覚。お互いの気持ちが少し理解できるようになったりするのも悪くない。
ダンサーをしている20代の女性が、ロシアの大富豪とやり合うのは大変なことに違いない。ラストシーンで見せるアニーの姿に切なくなったが、同時に壮絶な試合を終えたアスリートを観たときのような感動も覚えた。
人間のいろんな感情がおもしろい
欲望、打算、嫉妬、諦め、逃避…
ロシアのダメ御曹司が、父親の会社で働く前のアメリカ旅行で起こす騒動。
アメリカではっちゃけすぎて…いろんな騒動が起きます。
どれもこれもバカバカすぎておもしろい。
アカデミー賞作品賞受賞おめでとうございます✨
日本との文化の違いを感じるアメリカのストリップダンサー。日本だとH...
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