「【現代版プリティウーマンじゃない】」ANORA アノーラ abuさんの映画レビュー(感想・評価)
【現代版プリティウーマンじゃない】
セックスワーカーと御曹司が一週間の契約を結ぶ──設定だけ見れば『プリティ・ウーマン』と同じ。
だが本作はカンヌでパルム・ドールを獲り、『ラ・ラ・ランド』でも獲れなかったアカデミー賞作品賞を手にした。
R18指定ながら芸術性の高い一本で、前半はシンデレラストーリー、中盤はコメディ、そしてラストは観客と同じ目線へ静かに着地。
その落差はめったに味わえず、「え?ここに落とすの?」と唖然とさせられる。
女性からすれば納得いかない部分もあるだろうが、プリンスのメッキが剥がれていく様は痛快。
『プリティ・ウーマン』を完全に塗り替えた作品だった。
…総じて一言。「男として情けなくないかお前!笑」
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