「ラストシーンの主人公の心情が複雑すぎる」ANORA アノーラ nashiさんの映画レビュー(感想・評価)
ラストシーンの主人公の心情が複雑すぎる
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アノーラはとても頭のいい女の子。離婚と婚姻無効の違いも分かるし、法的問題では弁護士を要求する権利があることも知っている。
クズ男のために勝てない争いをする必要もない。1万ドルもらって、自分を好きになってるおじさんを頼った方が効率がいいに決まってる。
こんなことは全部分かった上で、手に入れかけた夢のような金持ちの生活をあきらめきれない、子供でも大人でもない23歳のアノーラが見事に描かれている。
このジャンルの映画を普段観ないので、過去作との比較はできないけど、主人公の心理がシーンごとに移り変わっていく様子が見事に表現されていて、間違いなく名作といえる映画。
ここまで丁寧に描いておいて、ラストシーンは主人公の心情を観客にゆだねているのが印象的で新しい。
ざっと挙げてみると、
①真の愛に出会えた安藤(たぶん違う)
②手に入れかけた夢の生活への未練
③現場の生活に戻ることの苦悩
④新たな相手をつなぎとめる為に、結局セックスに頼るしかない不甲斐なさ
いろいろ考えられるけど、自分の人生経験では最後の主人公の心理が分からないので、星四つ。
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