劇場公開日 2025年2月28日

「映画版ノンフィクション」ANORA アノーラ kuroneliusさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0映画版ノンフィクション

2025年3月8日
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笑える

悲しい

興奮

ジョーンベイカー監督の作品はタンジェリン、フロリダプロジェクト、レッドロケットと鑑賞済。自分の中ではアメリカの映画版ノンフィクションと勝手に思っている。容赦なく現実を突きつけてくるので好きな監督である。
しょっぱなからエロ全開でテンポよくノリノリで話が進み、快楽に溺れる夢のような展開で観ているこちら側も夢心地にさせられる。
が、後半は悪夢の一夜が一時間くらいかけてほぼ会話劇で展開され、一気に現実に引き戻される。鑑賞中はナゲーな。。と思っていたが、いま振り返ると、夢のような幸福な日々は一瞬で過ぎ去り、辛く重い現実は永遠に思えるほど長く感じる、その対比を出すためだったのかなと。予想通りの展開ではありましたが、余韻の残る終わり方はとても好物。アノーラ役のマイキーマディソンもエロくて可愛過ぎて100点。
イヴァン役のロシアのティミーと言われるマークエイデルシュテインも富豪の放蕩息子っぷりが外見と動きに滲み出てて素晴らしかった。イゴール役のユーリーボリソフは単純に好きなタイプ以上。
パルムドール作品大好きマンなので、パルムドール受賞は納得なんだけれども、アカデミー作品賞となると、個人的にはなんか、ちょっと違うかなと思ってしまいました。

kuronelius